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10-16.謎が増える

うむむ?

むむむ?

まあいい。


4方向から石壁を作成を行うとしよう。

今度は城壁の角から東に20mから30m地点に石壁を作成。

10m四方で壁の厚さは1mで4方面同時に作成で高さ20m地点に天井を作成。

いくぞ。


「石壁」

魔法発動<石壁>


あれ・・・4方向を繋げて1枚として作ったが魔力消費はやはり10%。

面積的に考えれば半分ってことか。

問題の天井部分は・・・思った通り先ほどより魔力消費は小さい。

周りから円を小さくするように天井部分を作るとスムーズに作業が進む。

出来た。

先ほどは50%程度かかった魔力消費は30%程度で済んだ。

休憩して後一個ぐらい作っておくか。


・・・出口わい!


またもややってしまった。


「掘削」

魔法発動<掘削>


幅3mで高さ2mの出入りを2つ作成する。掘削した石はアイテムボックスに収納。

何事もなかったように作った石壁から出て休憩。

先ほど感じた違和感について検証するか・・・


ん?


なんか視線を感じるような・・・


お!


領主の舘からイケメンエルフとユリアさんがこちらを見ている。

石積で出来た要塞のような3階建ての洋館。その3階の窓からこっちを見ている。

あそこは私がさっきまで私がいた応接室・・・ん?

私でなく先ほど作った城壁の追加部分を見ている。

なんか不自然なことでもあるんだか?周りと見比べてみる。


・・・は!


一枚板状に作ってしまいました。

前回はこれでは不気味だから表面に少し溝を掘って石を積み上げた風にしたのだった。

取りあえず表面加工を行うか。


「フローティングコントロール」

魔法発動<フローティングコントロール>

「フライ」

魔法発動<フライ>


まずは今作った東側の追加部分の処理を行う。

追加した箇所を下側から表面に掘削魔法で溝を作成していく。回りながら上方向に処理を行う。

頂上部分に到着。

ここも床に溝を作成。ここで少し休憩。

廻りは絶景ですな。まあ地上30mなので見晴らしは最高。


は!


城壁の上は高さ1.5mで厚さ50cmの壁がいるのだった。

あぶなかった。気付かずに引き渡したらぼこられるところだった。

まあ事故っても飛んでくる労基はいなけどな。

ここなら見えないからいいだろう。

アイテムボックスから石を出して4方向に高さ1.5mで厚さ50cmの壁を作成。

おっと。これにも溝がいるんだった。

内側に溝を作ってから外側に溝を作って証拠隠滅完了。

あとはないよな・・・

おっと。追加した場所は融合しておかないといけない。

下の城壁に下りて今回追加した城壁を融合。


「融合」

魔法発動<融合>


やはり前回よりも消費魔力が減っているな。

さっき作った西南にも同じ処理をしておくか。

こっちは壁がまだ二枚しかないので通路側の壁を作らないといけない。

まず南側の壁を作成。ここは単純な幅8mで高さ19mなので魔力はそこまで要らないはず。

ということで幅2m高さ3mの開口部有で石壁を作成しよう。


「石壁」

魔法発動<石壁>


開口部有だと魔力消費が大きい。後で掘削したほうが魔力的には得だな。

後は北側の壁を作って表面の加工すればいい・・・


ちこちこちこ・・・

は!


この壁は作ると次の作業の時に困るということになるな。

角の10m四方とここの10m四方は分けて作る予定だ。

ここの壁を作ってしまうと天井を作るために4方向同時壁作成の術が使えなくなる。

むむむ・・・というかさっき作ったのが4方向作ってしまっている。

どちらにしても3方向で壁作成で天井を作るのに挑まないといけないのか。

違うな・・・

防御塔のど真ん中の10m四方の場所は50mの高さを一気に作る予定だからどちらにしても・・・


はわわわわ・・・


ここって防御塔の内側じゃん!

ということは・・・表面に溝を掘る処理は”防御塔”の外側だけで良かったじゃん。

さっき作った高さ1.5mで厚さ50cmの壁も西側と南側は溝は要らなかった。

そういえば内側の壁は一定の高さで窪みや出っ張りを作って木材で床を作れるようにするのだった。

ここの壁は作らないで置こう。まず西側と南側の外側に溝を掘って行く。

頂上部分に到着し床に溝を作成。

西側と南側の外側に高さ1.5mで厚さ50cmの壁を作成。

城壁の内側部分は・・・どうするかな。

内側の高さが19mなので・・・

床から3mの所に高さ10cmで深さ10cmの溝を作成。

これを6回繰り返す。しまった。最後は40cm残るだけか・・・無視。

ここの東側にも同じ処理を・・・

ここは地面からってことになる。それに天井もないから後でいいか。

もういい時間だな。後は明日以降にしよう。


歩いて帰ろうとすると・・・

ん・・・なにか殺気を感じる?


はう!


イケメンエルフがこちらを睨んでいる。ん?

先程の城壁の壁を指差している・・・

はいはい・・処理すればいいんでしょう?

本来は後で内壁としての処理をするので2度手間なんだけどな・・・


チラ


やっぱりこっち見てやがるな。

やればいんでしょうやれば。

最初に追加した城壁の東側の壁に溝を掘って行く。

これでOK。

違うな。融合してなかった。


「融合」

魔法発動<融合>


これでいいだろう。


チラ


よっし。殺意は感じなくなった。今のうちに逃げよう。

ダッシュ。ダッシュ。勝利への疾走だ。

よし逃げ切った。


農地の家に帰り着くがまだ夕食には早いな。となると・・・

道を作れと言っていたので少し考えるか。

最良は地下鉄だが考え方自体がオーパーツだ。危ないこと口走っていた。

深く反省。深海よりも・・・

そういえばこの世界にマリアナ海溝のような海溝はあるのだろうか・・・

それはどうでもいい。


バンパイヤの街までは直線でほぼ700km。

私が降り立ったダンジョンから北300kmにバンパイヤの街があり南400kmがここだ。

バンパイヤの街の西南に川があり私が降り立ったダンジョンの東側が川。ここは西北が川になる。

橋を作るのは論外なので・・・

川の東側で地図情報で道路を作れそうな場所を探っていくと総長1000kmぐらいになる。

これだと木を伐採すれば土木工事が最少で道が出来ることになる。

川に沿ってもっと短く道を引くこともできるがその場合かなりの箇所で結構大規模な土木工事が必要だ。

後々のことを考えればそっちの方がいいのか・・・

いやいや。後々のことを考えると逆にそれはまずいのか。

そんなことをした日には私が世界中で道を作らないといけなくなる羽目になりかねない。

実際は私がするにしても表向きはゴーレムがしたことにするか。

それも不味いか・・・どう考えても工事のスピードが合わないからな。

ブルドザーみたいな重機を開発したことにして投入するか・・


ちょいちょいちょい。


なんで私がやるってことになってるねん。

まあそこは交渉しだいだ。

どちらにしても完全無視は難しそうだな・・・


そっちよりか石の方が問題なのかもしれない。

採石所をバンパイヤの街の近くで探せなけば最悪ここら辺の河原の石を運ぶことになる。

そう言えば手押しの荷車を多量に作った。これを馬用に改良して提供でお茶を濁すか・・・

あれなら石を運んでも強度的に持つはずだ。

60t分の鉄を荷車にしたはずだ。1台100kgで500台・・・あれ?

なにか重量が合わないな・・・

おっと10t分は加工されずにインゴットもどきで残っている。

む?

鉱石を掘ってアイアンゴーレムにして50t。その時に同時に魔鉄が10t。

あれ?・・・そういえば猫型ゴーレムを作った残りが40tだった。

となると・・・荷車の材料を見てみると鉄が40tで魔鉄が10tで辻褄が合う。

となるとこの10tのインドットは何?

鉄と魔鉄以外の希少金属ってことか?

いや。それはない。希少金属はそれでひとまとめにされている。

ミスリル。白金。金。銀。銅。鉛。タングステン。

ん・・・この10t・・・

なんなんだ?


・とある領主ととある大使

「それにしても・・・なんで1000kmと推測したのかな?まさか考えていたわけではあるまいにな・・・」

「え?」

「ああ・・・すまん。さっきの話だがルドルフの手紙にルートの選定は仮だが済んでいるとあってな。総延長は1000kmだと」

「偶然ですかね」

「普通ならそう思う所だがな・・・クルーソーさんなら選定済みで同じ結論に達してるって可能性もあってな」

「あり得ないのではないでしょうか?」

「そうか・・・話は変わるが君はクルーソーさんが大砲を撃破したのは見ていないのか?」

「見ていません。敵の妨害魔法を無効化したと聞きましたが大砲の話は初めて聞きました」

「妨害魔法の無効化?」

「敵が魔道具を使って戦域全体に魔法をかけたのですが未知のため対処できませんでした。クルーソー様は正体をご存知とことで単独で対抗無効化されました。報告されていないのですか?」

「その話は初めて知ったし大砲の話も親書で初めて知った」

「報告を行わなかったと?何らかの理由があったとしても由々しき事態では」

「そもそもクルーソーさんは私の部下ではないんでな。舐めた真似されたらブチのめせと言ったんでどうでもいいと思ったのかもしれないな」

「部下でない?」

「そうだ。特別に君にはクルーソーさんの取り扱い方を教えてやろう」

「え?」

「さきほど大砲、街道整備、石の調達をふった。あれはな・・・どれにクルーソーさんは食いつくかなと試したわけだ」

「食いつく?」

「先ほど言ったようにクルーソーさんは私の部下ではない。なので提案を行うということになる。もちろん報酬も必要と言うことになる」

「報酬を示して要求と言うことでは?」

「言い方が悪かったな。部下でもないが出入り業者と言うことでもない。例えるなら・・・同盟国・・・かな」

「同盟国ですか・・・それなら力関係ということですよね?」

「言い忘れたがこの都市には貴族の上下関係や力関係や派閥などと言うのは存在しないからな。そちらと同じようにやるとすぐに居場所がなくなるぞ」

「・・・」

「それでだ。選択肢を多数与えるんだ。その反応を見て選択肢を増やして行く。すると・・・クルーソーさんのほうが最善の選択を行う。ということだ」

「それではその選択がこちらにとって最善とはなりませんが?」

「こちらにとって最善になるように選択肢を調節するんだ。無理目な案件にそうでもない案件を混ぜていく。すると・・・まずまずの案件をクルーソーさんが選ぶ」

「むこうが選んだというのが大事ということですね」

「そうだ。複数の選択肢の中から自分で選んだ。つまり自分にとって最善であると自身が選んだとなる」

「すべのことでそういうことをやられているんですか?」

「いや。部下には普通に命令する」

「クルーソー様は特別ということですか?」

「そうだな。クルーソーさんだけではない。ジークとかもそうなる。だが・・・そのなかでもクルーソーさんは別格だ」

「何故でしょうか?」

「クルーソーさんが魔法を使うところを見たことが無いんだな。であれば窓から見ていればいい」


城壁の上に幅10mで高さ20mの一枚岩が下から生えた。


「これは・・・・」

「クルーソーさんが石壁魔法を使ったんだ」

「常軌を逸した規模と速度ですね」

「そうだな・・・人間だとあり得ないと評価するだろうな。実際うちにいる魔法使いもそう判断したからな」

「土木を魔法で行うこと自体は珍しくはありませんが?」

「君らの所はそうなんだろうな。魔力の保有量や才能、訓練時間を考えれば人間は治癒魔法と攻撃魔法以外を無視する傾向がある。限られた才能をすべて攻撃魔法に振る訳だ。その例外は治癒魔法だがこれはどこも一緒だな」

「種族的な制限でそうせざるを得ない訳ですね」

「魔力的に余裕があるか攻撃魔法の才能が無い場合は支援魔法をとる。もっと余裕があれば妨害魔法。となる。土木に魔法の才能を使うのはよほど才能が有り余っているかそれしか適正が無い場合と言うことになる」

「それにしてこの魔法はすごいですね。本職は土魔法使いと言うことなんですね」

「いいや。本人は職人と言い張っている。ハンターでもある」

「職人?」

「黒魔鉄やミスリルの武器を作りポーションをも作る。確かに職人でもある」

「何とでたらめな・・・才能の無駄使いですね」

「全くだな。まあそれで助かっているから何とも言えんが」

「それでは道についていろいろ言われたのは 食いついた ということですか?」

「異常な食いつきだったからそうとも言えん。地下に鉄道とか・・・なにか触れてはならんことあったか・・血迷ったかな」

「?」

「先ほどの話はな・・・ここから700km地下にトンネルを作ってトロッコでの運送を行えって言ったんだぞ」

「トロッコと言うのが?」

「知らないか・・・荷物専用の荷車に鉄の車輪を付ける。地面に鉄の棒を2本引いてその上に荷車を乗せると重量物が簡単に運べるというやつだ」

「鉄鉱石を運び出すトロリーですね。700kmですか・・・実現できればすごいですが・・・」

「クルーソーさんは本気だったぞ。止めないと工事を始めかねん」

「それはいくらなんでも・・・」

「右見てみろ」


城壁の上に幅10mで高さ20mの一枚岩が下から生えた。


「こんな感じだ。ここの地下には直径10mの下水がある。クルーソーさんは12kmを半日で作った。700kmを1か月で作りますと言い出しかねん」


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