10-12.そして壊れる
42m20cm・・・
足りないのは仕方がない。一部屋にするのは諦めるか・・・
オーブンエリアの2柱と旧食堂の厨房の4柱と教室の4柱で10柱分なので・・・
柱分だと意味不明だ。ブロックと名称しよう。1ブロックほぼ4m四方。
東から2ブロック4ブロック4ブロックで分けられていてそこには壁と柱があるので同じように分ければ問題はなくなる。
違う。何言ってるんだ。別に旧エリアに合わせる必要はない。
5ブロックの所に柱を立てるとするかな・・・
梁をそこで繋げればいいとすると柱は21mになるので十分に足りる。
5ブロック四方つまり21m四方の部屋が二つになるが・・・それでいいか?
柱の間に板を嵌めなければ。
つまり壁を作らなければ何となくひとつの部屋っぽい感じにならないかなー
く・・・自分すらだませない。
どうせ作るなら一部屋がいい。だが柱は30mなので7ブロック分しか作れない。
7ブロックだと割り振りようがないな・・・
せめて8ブロック分作れるならなら旧食堂の厨房と教室の隣で作ればいいんだがな。
・・・・・・・・・
はおおおおおおおお!
長さが足らないのならば・・・北の森に切りに行けばいいじゃない!
高さ100mで太さが10m越えのいかれた木がたくさんあった。
なので運ぶため30mに切ったのだ。
木は間隔を開けていい感じで伐採してるのでまだまだ残っているはずだ。
というか・・・あの木なんだったろうか。そんな木は地球にはないはずだよな?ファンタジー
さて・・・北の領地に到着した。北の森に行くか?
それとも他の部材の加工を行っておいて日が昇ってから木を切りに行った方がいいのか?
先に必要な部材を加工しておこう。
石壁魔法で基準の土台を固めて丸太を固めて木材をオリハルコンの大剣で切断。
後はどうするか・・・今から木を切りに行くか?それとも日が昇ってからにするか?
夜にうろうろするのは危険だな。日が登ってからにしよう。
むむむ・・・木材って錬金術で結合できないものか?それが出来ればすべて解決するのだが。
試してみるか。
ほよほよーほよほよー
どうやら無理のようだ。
となったら切りに行くしかないのか。
何か他の方法はないものか?
角材を斜めにして十字のほぞと溝で繋ぐ工法があったが・・・
あれは雨で傷んだ柱の下部分を切り離して入れ替える方式のはずだから梁には使えないはずだし・・・
は!
なにか天から降ってきた。
屋根を西東にはった梁だけで支えようとするので42m20cm必要なのだ!
その下に北南に梁を入れてそれで屋根を支える梁を受ける構造にすればいいのだ!
天才か!
今の家の北側の壁の柱が地上から3.5m。
追加する5ブロック分の北側の柱も高さ3.5mにするのでこの場所まで北南に21m20cmの梁を入れる。
西東が10ブロックなのでこの梁は9本作ればいい。
屋根は1ブロックで50cmずつ上がって行く傾斜で作っているので屋根を支える梁と今回追加する梁を繋げる柱を作っていく。
後は西側と東側の壁の部材。追加分の屋根の部材。床の部材。を作っていく。
後は・・・追加分の瓦を石で作成。
よし・・・これで追加分の材料はすべてそろったはず。
農地の家に戻り材料をすべておいておく。後は朝からゴーレムを使って一気に組み上げればいい。
後は寝るのみ。おやすみなさい。
チ・・・また寝過ごした。もう日が昇っている。
朝食を作る。90人分でも2回目だとかなり楽だ。
錬金術で作って置いたコンロをテーブルにおいて使用する。
後は私が早く動けばサクサク作れる。
「いただきます」
朝食を終えた後は女の子たちに部屋で待機させる。
教室も食堂も屋根を剥がす時と柱を追加して屋根を張り替える時には立ち入り禁止だ。
その前にパンをこねておく。とりあえず4日分こねておく。
「おいしくなーれーおいしくなーれーおいしくなーれーおいしくなーれー」
ゴーレムに命じて追加部分の建造を開始。
おっとその前に追加部分と今の家を繋ぐ部分に溝を彫っておく。
ゴーレムに柱と床を作らせている間に接続部分の屋根を剥がしていく。
まず瓦を回収していく。屋根の頂点の軒瓦も回収。屋根材を回収。
北側の壁を外していく。ここは追加したエリアの北側で再利用。
おや・・・
オーブン部屋と厨房と教室を仕切る壁が無くなってしまうな・・・
むむむ・・・それはまずいのか。
まあいいや。とりあえずこのまま作る。問題があればその都度修正で乗り切ろう。
外した屋根部分の柱に追加の柱を継いでいく。そこに先ほど外した梁を嵌めていき屋根材を乗せていく。
先ほど作った北南用の梁をはめ込んで柱を乗せて西東に梁を渡す。
全面に屋根材を乗せて瓦を乗せていく。
後は壁をはめ込んでいくのみ。
むむー良く考えれば20mオーバーの梁って大丈夫なのか?
なんか普通に耐えてるんだよな。ちょっと叩いたりゆすったりしてみるが全く持って何ともない。
この木異常に硬いんだよね。なのでオリハルコンの大剣で切ったということろもあるんだが。
定期的に調査して何かあれば柱と梁を増やすことにしよう。
先にパンを焼くことにしよう。
「おいしくなーれーおいしくなーれーおいしくなーれーおいしくなーれー」
後は壁を張れば終了。
お・・・誰か来てるな。
ち・・・
やはりイケメンエルフか。
「何をやってるんだい?くるーそーさん」
「人数が増えたんで部屋を増やしたんですよ」
は・・・今更だが嵌められた気がする。気のせいか。
「そうか。でだ・・・漁村の件があっただろう?」
漁村・・・そういえばそうだった。
「移動を明日にしようと思っている」
「了解です」
壁を張るというか嵌め込む。なんとか一日で終わったな。
夕食を作って夕食をみんなで食べる。おかずは減ったがパンは増えている。
あれ・・・それは駄目なのか?
なんだか疲れた。今日は早く寝よう。
早く寝たせいかばっちり日の出前に目が覚めた。
朝食を作って皆で食べる。
今日はなんだったっけ?
漁村の引っ越しってことだったが詳細を待ったく詰めていない。しょうがないので領主の舘に行く。
お・・・なんか結構な人数がいる。馬を準備しているがなんだ?
「どうしたクルーソーさん?」
「え?」
「漁村の家をゴーレムで運ぶって言ってなかったか?」
たしかに。そういう話だったな。
「家って何軒あるんですかね?」
「さあ?」
さあ?ときやがった。
「人数は300程度だ」
家族4人で計算すれば80軒くらい。実際にはそれよりかは少ないだろう。
100軒と仮定。1軒当たりゴーレムを100騎としたら全部で1万騎必要。
むむむ・・・まあいいか。
近いのでいいだろう。
1万のストーンゴーレムを騎乗で呼び出す。武器は同じ掩体壕にいるゴーレムに預けさせることにする。
私もストーンゴーレムの馬に乗る。
「こんなにいるか?」
「さあ・・・まあ余っても問題はないんで」
「そうれもそうだな。いくぞ」
領主の舘から前回追加した城壁内を移動し西門にむけて移動する。
お・・・なんか城壁部の北西部で工事をしているところがある。
・・・・・・・・・は!
すっかり忘れていた。農地の家の改装ですっかり記憶が飛んでいた。
だがしかし・・・ここは何事もなかったように通り抜けよう。
漁村までほのぼのと進む。
さて・・・そろそろ村に着くはずだが・・・見えた。
家は30軒ほどだ。む・・・ゴーレムが多量に余るがまあいい。余ったゴーレムは護衛に回そう。
いったんゴーレムで村を取り囲む。
村では広場のようなところに村人が集まっている。
領主とともに馬に乗ったまま村人たちに近づく。
「アルゴラン様・・・これはいったい?」
「言っただろう。家ごと引っ越しを行うと。それなら何時でもここに戻ってこれる。で・・・これが君らの領主になるクルーソーさんだ」
ほお?そんな話だったっけ?全く覚えてないぞ。
「ではクルーソーさん。手早く頼むぞ」
どうやら話は済んでいるようだな。
「では・・・家の土台を固めてゴーレムで運ぶ。その跡地は更地にしないでマークを付けて埋めておきますね。移動後はどうしますか?」
「どういう意味だ?」
「ここの位置関係を保ったまま移動しますかってことです。方位や川からの距離も同じにするかとか?」
「ああ・・・村長どうする?」
「ええと・・・今決めないといけないですかな?」
「決めないと移動できないんですがね・・・まあいいでしょう。取りあえず今のままの位置関係で運びましょう。後での再移動も出来るでしょうから」
各家に廻り土台を土魔法で固める。
固めた土台の上に家を乗せた状態でゴーレムで持ち上げる。
漁船はゴーレムたちに川に出して北上させるとしよう。
漁民は馬に乗せて北上させればいいだろう。
む・・・これはなんだ?トイレか。
完全にぽっとん便所になっている。
これは下水道を延長して繋ぐとするか。
時間もない。一気に運ぶとしよう。
「本当に運べるもんだな。無理だと思っていたぞ」
イケメンさんよう・・・今言うことか。そうじゃない。言うことがある。
「そう言えば領主が私ってどういうこと?」
「迷宮都市は冒険者か兵士でなければ住めない。彼らは兵士としての雇用を拒否した。君のところで預かってくれ」
「別に私が預かる必要はないのでは?村長が領主でいいのでは?税金払えとかの問題もありよね」
「税をはじめとした実際の運営は連中がやるだろう。だが村長に領主は名乗れない」
「なんで?」
「領主ならば今回の移動は自力で行わなければいけない。拠点の防衛もそうだ。だが彼にはそれは出来ないし実際出来なかった。といって兵士になるのを拒否したので私の下には組み込めない。まあ・・・名前だけの後ろ盾と思ってくれ」
酷す・・・村長さんの評価が厳しいな。
「で・・・どこに漁村を設置すればいいですかね?」
「ん?西門出たところでいいんじゃないのか?」
「そこって今元海賊船がいてますよね」
「そうだな・・・それの南側でいいんじゃないのか」
「そうですか・・・ではそれで」
むう・・・
そうでなくて今ある元海賊船を修理しているエリアつまり疑似造船所とか含めた環境整備って話なんだが・・・
何も考えてないんだろうな。
「どうしたクルーソーさん?何かあるのか?」
「どうせならドック・・・というか造船所と港みたいのを作ったほうがいいのかと」
「造船所は分かるが港はどういうことだ?川だぞ?」
「川から都市にむけて水路を作って船が係留できる港もどきの様なものを作っておく。造船所はそこに斜面を作って進水できるようにしておけば艤装や修理も出来るかなと。漁村もそこに水路で繋げておけば・・・そのまま水路が防御施設と移動手段兼ねるとか思ったんですけどね」
「それならそれを前提に作ってくれ。港?と水路の工事も頼む。造船所もそうだな。元海賊船のところに屋根だけでもいいから作ってくれ」
「了解です」
あれ・・・なんか仕事が増えた気がするぞ。




