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10-11.そしておかしくなる

どうするー?

時間交代で食事?

それは無理。料理はほぼ同時に出来上がるように作ってしまった。

そんなことをすれば後で食べるグループの時には冷めてしまう。

どうすれば・・・


「椅子を運んで教室で食べましょう。ここの椅子と部屋にある椅子を運べば足りるでしょう」


セラフィーナ!天才か!さすが孤児界の麒麟児。頭の出来が違う。


「部屋の椅子は運ばなくていい。これを運んでくれ」


アイテムボックスから錬金術で作った椅子を出して運んでもらう。

教室だと机が小さいのと調理器具と調理台が無いのでなんとかみんな入れる。

さくさくと料理を運んで準備を行う。


「いただきます」


30人と私たちだけがいただきますと言って食べ始めた。

残り65人の女の子たちはきょとんとしている。

それよりもさっきでっち上げた具入りオムレツはどんなだ?

むむむ・・・思ったよりうまい。がケチャップが欲しい。

トマトってないのかな?探さないといけない。

デミグラスソースやホワイトソースを掛けるのは・・・邪道だな。

むう・・・オムレツを増やしたがそのせいで逆にパンの少なさが引き立つような気がする。


しょうがなかったんや。明日一生懸命こねて焼こう。


よし・・・皆食べ終わった。後は皿を洗って寝るだけ。

皆が私を見ている?何故だ?変なオーラでも出てるのか?自分では見れない。

もしかして指示を待ってるのか?


「各自食器をシンクまで運ぶ」


シンクまで食器を運び洗う。皆が持って来た分も洗う。


「私たちで洗います」


気が利くな。セラフィーナ。


魔道具のコンロもだがとシンクも増やさないといけない。

食器も洗い終わった。後は寝るのみ。

みんなが教室でじっと待っている。


というか私を見ている。やはりなんか憑りついているのか?


「今からここでどうやっていくのか説明をお願いします」


そう言うことか。おのれイケメンエルフ。なんの説明もしてないのか?


「はい皆さん。注目」


さて・・・どうしようか?


「もともとここにいた子たちを1班とします。領主の舘にいた子たちは2班。孤児院にいた子たちは3班とします。各班で班長を決めてください。とりあえず年長者で構いません。それと各部屋のリーダーも決めてください。これも年長者でいいです」


皆きょとんとしている。どういうことだ?聞こえてないのか?


「1班はセラフィーナ。あなたです。あなたの部屋のリーダーもあなたですよ」


む・・・反応が無い。


「では・・・他の班は決めておいてください。セラフィーナさんを総隊長とします。何かがあればセラフィーナさんか私、もしくはアンジェさんレオノーラさんまでお願いします」


これでいいな。では解散。


「そうではなくて・・・明日から何をするかということかと」


セラフィーナの突っ込みが入る。なにを言ってるんだ?

ん?


「明日から皆さんは全員同じことをしてもらいます。勉強して魔法を学ぶ。そういえば2班と3班の皆さんは武器による訓練もやっているんですね。ん・・・1班は少し早いですか・・・まあそこら辺は調節します」


これでOKだよな。


「農作業はどうなるのでしょうか?」


3班の子が質問してきたが・・ん?


「どういう意味?」

「農作業をするかわりに食事が出て訓練が受けられるという話になっています」


どこかで聞いた話のような気がするが・・・どこだったけ?


「ここに来たからには全員うちの子です。皆同じです。1班2班3班と分けましたがどちらが上とかそういうことは有りません。全員同じです」


む・・・なんがざわざわしている。なんか不満なのか?これはいかんな。

学級崩壊・・・じゃねえ。孤児院崩壊の危機だ。ここは一発かましとかないと。


「ここでは私がルールです。ここではここのルールに従ってもらいます。もしやってられないとかの不満があるなら名乗り出てください。リングを作ります」

「リング?」

「こいつが気に要らないとか新人の癖に生意気だと言っていじめはするは厳禁です。不満があるならリングを準備するので殴り合いでケリを付けろと言うことです」


なんか皆引いた。遠浅で潮干狩りに最適。


「もちろん体格や歳でのハンディは設けます」


なんかまたざわざわしだした。


「クルーソー。そう言うことじゃないと思うぜ」


なにを言ってるレオノーラ?意味が通じていないな。


「もちろん私に不満があってもリングを設けますよ?ただし手加減しません」


お・・・静かになった。理解してもらえたってことでいいのでしょうか。


「農作業を誰かがやらないと畑がダメになるぜ?」


ほ!よく気が付いたな!レオノーラ。見直した。


「そう言えばそうですね・・・」


むう・・・どうする?というかこの話って婆さん案件だ。はめよったなイケメンエルフ!


「だったら全員でやるようにしますか?そうすれば作業時間は3分の1で済むので勉強の時間もとれますし・・・」


なんか違うな。

だからといっていったん口に出したのを引っ込めるわけにはいかん。


「これについては関係者と調整を行います」


とりあえずの玉虫色回答で先延ばししよう。


「魔法の勉強は?」


・・・・は!確か朝に魔法の訓練をやると言ってしまったな。


「魔法が使える人は手を上げてください。生活魔法も入ります」


1班と2班だけが手を挙げた。3班には居ないということか・・・どうするものか?

結構な差が出ているんだが。

と言って全部いちいち教えていくには時間が足らない。閃いた。


「1班2班はここで今使える魔法の復習をお願いします。セラフィーナさん。誰が何をどの程度使えるかの把握をお願いします。で・・・1班はライト使えますよね?」

「いいえ・・・マジックトーチです」


そうだったっけ?


「1班は2班の子たちにマジックトーチを教えながら復習を行って下さい。3班はキッチンに移動してください」


くくく・・・ここで取り出すのは魔法のスクロール。

着火とクリエイトウォーターをいっきに仕込んでしまおう。

3回目だと手際が良くなりますな。教え子の気絶のな!

気絶した子たちは部屋にそのまま運んでベットに入れ込む。3班の子たちも魔法を全員覚えた。

スクロールで魔法習得が出来るのはほぼ確定のような気がする。

ただし対象が女の子のみ。男や大人のデータはないが・・・

小さい女の子だとうまく行くような気もする。というか野郎の面倒は見たくない。

どうやら2班3班も魔力切れなのか全員休んでいる。


んじゃ私も寝るか・・・じゃねえよ。


まず猫さんの食事を準備する。


錬金術で魔道具のコンロを8台作成・・・いや。6台にしておこう。

3口だが幅を広げたコンロを2台作成する。これで今までより大きな鍋が使えるようになるはず。

後は水作成の魔道具も追加で作成しておく。忘れないように魔道具用魔石も作っておこう。


そう言えばさっき小さくなった魔石が有ったような?あった。

これは最初に作ったゴブリンの魔石を固めて作った魔道具用魔石。

念のため他の魔石の大きさを確認しておこう。まずキッチンに移動。

むむむ?他の魔石は全く縮んでいないような?

もともとこいつらはデーモンの魔石がベース。

先ほど作った魔道具用魔石と比べてもほぼ大きさが変わらない。

ならばなんでこの魔石はここまで縮んだ?最初に作ったから作りが甘かったのか?

オーブンに使っている魔石も見ておこう。こちらは結構縮んでいる。

これは火力がデカいので消費魔力が大きいということだろう。

新しく魔道具用魔石を作ってオーブン用として置いておく。

縮んだ魔石を比較するとゴブリンベースの魔石は明らかに縮んでいるがこれはコンロ用。

でオーブン用の魔石はそこまで縮んでいない。

オーブンとコンロの火力を考えればゴブリンの魔石は縮みやすい。

つまり保有している魔力が小さいのか?


・・・考えてもしょうがない。そう言うもんだってことで。

石鹸と同じようにくっ付けてしまえばいいでしょ。


ぐーと・・・

む?くっ付かないぞ?

むう?


デーモンは単体で魔道具用魔石にしたがゴブリンは数十個を固めて作ったはずだ。

もしかすると違う魔物の魔石ではくっ付けられないとか?

それともデーモンは単体でないといけない?

まだ加工していないデーモンの魔石から魔道具用魔石を作る・・・出来た。

大きさが倍の魔道具用魔石が出来た。

んほ?

そういえばもともとゴブリンの魔道具用魔石は小さかったか?

というかデーモンの魔道具用魔石がデカいのか。

少し縮んだデーモンの魔道具用魔石に未加工のデーモン魔石をくっ付けようとすると・・・つかない。

未加工のゴブリン魔石とデーモン魔石は・・・つかない。

未加工で同じ魔物でなければ魔道具用魔石は作れないことが確定。

コンロの場所に再度移動する。デーモンの魔道具用魔石同士をくっ付けると・・・つかない。

石鹸方式はできないということは・・・無くなるまで使い切れと言うことか。


補充できないものか?蓄魔のネックレスみたいにな。

オーブンに使っていたデーモンの魔道具用魔石にグーと魔力を込めてみる。

むむむ・・・入っていってる気もするが大きさは変わらない。


もし補充できれば蓄魔のネックレスの意味がなくなるのか・・・お?

大きくなっていっているぞ。明らかに。

む・・・完全に魔力がダダ漏れしてなんか光り始めた。ここでやめておく。

縮んでいたのが他のと同じくらいの大きさになった。魔道具用魔石にも魔力が入るんだ。

ゴブリンの魔道具用魔石にも魔力を入れてみる。今度はすぐに大きくなり光り出した。

ひび割れているぞ?魔力供給を即停止する。

やはり表面がひび割れている。

これはこのまま自分用にしておこう。他人には見せないほうがいいだろう。

魔道具用魔石って魔力こめられますよね?と聞けないのがいたい。

もし出来ないのが常識だと困るからな。


キッチンの魔道具用魔石に魔力を込めておく。

トイレとシャワーの所にある魔道具用魔石にも魔力を込めておく。


全て終わったな。寝るか・・・じゃない。

部屋はどうにかなったが食堂が人数オーバーで使えない。

それに調理器具の追加もいるので・・・ここは厨房オンリーにするしかない。


教室を食堂かわりにして凌いだが明らかに狭かった。

どうするか・・・前回のように残った部屋を潰して教室を拡張するか・・・

オーブンと教室までのエリアを北に拡張するとしよう。

全く同じ作りで北に4m離して作って渡り廊下というか全面テラスにして繋げる。

完璧だ。錬金術で加工しておいて明日いっきに組み上げよう。


む・・・それはまずいのか?材料も無しに物が出来上がるのはまずいって言われたな。

錬金術で作った材料を夜のうちに建設現場に準備しておこう。

で明日の昼間にゴーレムを使って組み上げよう。


木材の補給をするためにいったん出かけよう。

石材はあるので石の土台を作っておこう。

柱が20cm角で柱を繋いでいる横柱が4m間隔。今の土台をマップに表示。

今の土台から北に4m20cmの所に穴を掘って石の土台を作成。

そこから北に5列分穴を掘って土台を作成。

東はオーブンの所を開始場所にして東は教室の終わりに合わせる。


土台は作ったので木を切りに北の領地に走る。

あとは木を切るだけ・・・

いまの設計だとつなぎ目部分は今日みたいな日は雨にぬれるのか・・・

それはいかん。


雨どいのように天井板を取り付けて西と東の横は壁で塞げばいい。

それだと室内のように使えるはず。

問題は雨水がうまく抜けるか?ということか?

それとそこだけ天井が低くなるのと雨どいと屋根の間に隙間が空いてしまう。

雨どいでなく屋根をまっすぐにして・・・それだと雨がどっちに行くか分からないのか。


むむむ・・・は!


そのまま今の屋根を延長すればいいじゃない!

今の家は両端の高さが3mで床下が50cm。真ん中が高さ4mで床下50cm。

これを南側をさが3mで床下が50cm。今の北側を高さ5mで床下50cmに変更する。

ここの屋根は追加したエリアの北側に移植しよう。

今の家の北側の柱は入れ替える・・・のは諦めよう。

さすがにそれだと今の厨房と教室とオーブンエリアをばらさないといけない。

今の柱にあるほぞを十字ほぞにして柱を継ぐことにする。

屋根の最高地点は今の家の北側の壁から4m地点で高さ5.5mで床下50cm。

違う。2mの場所で高さ5.25mで床下50cmだな。

床板や壁の作りは今の家と同じでいいので前回と同じで作成する。

柱も北側から8mまでは同じでそこから先は高さを増して作成する。

今の家の柱に継ぐ柱も作っておく。


どうせなら追加エリアは一部屋にしておくか。教室にも食堂にも使えるってことで。

そうなると横に渡す梁は長くなる。ここは東と西の柱を増やし、梁も二重にしておくとしよう。

今の家は柱は20cm角で横に繋ぐ柱はすべて4m。

オーブンエリアが2柱分。旧食堂の厨房は4柱分。教室は4柱分。

なので梁は4m*10+20cm*11の42m20cm・・・


ほおおお・・・


力が抜けて地面に顔面から崩れ落ちた。

過去の私に会えるなら頭かち割ってやりたい。


なんで私は長かった木材を30mで切ってしまったんだ!


12.2m足らない。


なんてバカだったんだ・・・俺。

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