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12.階層主

1時間ほど痛みに耐えながらじーとしていた。

片頭痛はとにかく目をつぶって何もしないことで収まるのが早かったのだがこれはどうだがわからない。

魔法陣の上に座りこみステータスを表示する。

魔法陣の上で激痛だったということはHP、MP、SPは関係ないということか・・・

ステータス画面が5つありその隣にとキャラクターのグラフィックのフォルダーが表示されている。

5つめのステータス画面を押してみる。


ハイエルフ 0.01

筋力 12

生命力 11

素早さ 16

器用さ 16

感覚 17

魔力 18

精神力 18


黒いソフトレザーに両手に小剣装備から両手剣に金属鎧に変わった。

剣も鎧も2番目にいい装備なので元僧侶の戦士だ。

忍者のステータスが消えてるような・・・1つめのステータス画面を押してみる。


ハイエルフ 0.01

筋力 24

生命力 22

素早さ 32

器用さ 32

感覚 34

魔力 36

精神力 36


装備は両手剣に金属鎧に変わった。

剣も鎧も一番いい装備なのですっぴんの戦士だ。

ステータスが増えている。

ちょうど2倍か・・・戦士+忍者になったということか・・・忍者の装備はどうなった・・・

もう一度1つめのステータス画面を押してみる。

両手剣に金属鎧から黒いソフトレザーに両手に小剣装備に変わった。

もう一度1つめのステータス画面を押してみる。

黒いソフトレザーに両手に小剣装備から両手剣に金属鎧に変わった。

両手剣に金属鎧装備状態で技能を使用してみる。


「隠蔽」

<隠蔽>

「気配遮断」

<気配遮断>

「魔力遮断」

<魔力遮断>

「忍び足」

<忍び足>

「プロテクションアップ」

<プロテクションアップ>

「マイナーヒール」

<マイナーヒール>

「アタックアップ」

<アタックアップ>

「ヒットアップ」

<ヒットアップ>

「スピードアップ」

<スピードアップ>

「セイクリッドアロー」

<セイクリッドアロー>


セイクリッドアローも標準設定にしておく。

戦士装備で元僧侶+元斥候の忍者の技能が使える。

HP,MP,SPを使ってキャラクターを開放する。

そしてそのキャラを激痛とともに結合していけということか・・・

キャラクターの能力を結合できるのはチートなんだが・・・

2キャラ足してもどのキャラよりもかなりステータスが低い。

0.01がなにかの意味を持つとおもうのだが・・・

そう思って0.01を見ていたら表示が増えた。


ハイエルフ シンクロ率 0.01


わたしはハイエルフのキャラと0.01しか繋がっていないと・・・率って%だよな。

0.01%って1万分の1・・・

ということはあの痛みも0.01%なのか・・・あの痛みの1万倍だと死んでしまう。

と思った瞬間表示が変わる。


ハイエルフ 解放率 1%


キャラの能力が1%しか解放されていないと。

いきなり親切になったな・・・なんだこれ・・・%は百分率か・・・率だから単位は%とは限らないとステータス画面に教えてもらうと。

これは鑑定か分析を技能としてつけて貰ったということだろうか。

ステータスを見るのも技能で鑑定か分析を使っていると。

鑑定か分析のレベルが上がったのかと武器を見たら


<ツヴァイハンダー+25>


こっちは変わらないようだ。

となるとやることは PPであろうキャラを開放 全キャラクターを結合 をするかということだ。

PPは1キャラでレベルダウンなしで転職できるタイプだが騎士以外のキャラのレベルが低い。

どういう扱いになるかわからない。結合は・・・あの激痛こみだ。ありえない。

いまのままでも最初の2倍は強いはずだ。

両手剣でゴブリンとも戦える気がする。

戦えなかったら侍にキャラを変えればいいだろう。

宝箱を開けるべく白い部屋を出発する。


ゴブリンと遭遇する。そのまま正面から切りかかる。

こちらが切りかかる直前までゴブリンはこちらに気がつかなった模様だ。

隠蔽が効いているのだろう。隠蔽は光学的に発見されない技能だ。

よく考えたらどうやってるのか・・・不思議だな。

ゴブリンはそのまま一撃で倒していく。最初の弱さが嘘のようだ。

そのまま坑道エリアに突入し鉄鉱石を掘りつつスケルトンを倒しながら進んだ。

宝箱に再会した。


「罠感知」

<罠感知>

<毒針>


古典的だな。問題は回復手段があるかということだな。

毒はどのルールだろうか・・・

WBは毒の種類があり魔法とポーションはそれに合わせないといけなかったが・・・


「キュアポイゾン」

<キュアポイゾン>


唱えられるということは毒は区別なしでこの魔法で対処できるのだろう。


「罠解除」

<罠解除>


どこからともなく工具をとりだし罠を解除した。採掘と同じだ。

罠が解除された。中にはスクロールが入っていた。スクロールを見てみる。


<回復のスクロール>


当りなのか・・・

コブリンやスケルトンの魔物としか出会わない弱い迷宮なら当たりだがいまの状況ならありがたくない。

坑道エリアを鉄鉱石を掘りつつスケルトンを倒しながら進んだところまた石積みの通路になった。

そのまま進む。角をまがると高校の体育館ほどの部屋がある。

壁に一定間隔で松明が燃えている。奥に扉がありその前にミノタウロスがいた。

定番だが・・・

コブリンとスケルトンの次にミノタウロスは落差がありすぎなのでは・・・

扉の前にいるのだから階層主なのだろうか。

とりあえず殴ってみよう。戦えなかったら忍者の技能で逃げよう。

あの体なら坑道までは追ってこないだろう。

いまさらだが気付いた。今までの通路や坑道は光源なしでも普通に見えた。

ゲームでエルフはインフラビジョン技能有だったが・・・

インフラビジョンは赤外線だったような気がするのだがそんな感じの見え方ではなかったな。

ミノタウロスの死角から攻撃すべく壁側を移動する。

なんだがミノタウロスが黒い。巨大な両刃斧を持ち体には鎧つけている。

手首から肘まで脛にも防具をつけている。

頭にも金属プレートをバンダナのようにつけている。

ある程度近づくと表示が出た。


<ブラックミノタウロス Lv1>


ブラックミノタウロスというのはどのゲームでも見たことがない。

というか防具着ているミノタウロスはいなかった。

敵に見つかった。黒いミノタウロスがすさまじいスピードで切りかかってきた。

斧が当たる寸前で左前に縮地で移動し防具のないミノタウロスの右の二の腕に切りかかった。

命中。だが赤い筋が入っただけだ。どうやらHPの壁が存在するタイプということだろう。

HPの壁は突破出たが切り落とすまでの威力はないということか。

ミノタウロスが咆哮を上げ切りかかってきた。

また斧が当たる寸前で左前に縮地で移動するとこちらに体当たりをしてきた。

ぎりぎりでかわしミノタウロスの右の二の腕に切りかかった。

こちらの攻撃が命中したと同時にミノタウロスがの右の蹄が腹にぶち込まれた。

そのまま30メートルほど吹っ飛んだ。痛みで意識も飛びそうだ。

そりゃそうだな。ゲームなら同じ攻撃をしても対処はされない。体当たりも蹴りもしてこない。

だが相手が実在するミノタウロスであれば同じ攻撃は見切るだろうし体当たりも蹴りもありだろう。

自分のHPを見てみると思ったより減っていない。ダメージで減ったのは2割くらいだ。

だがHPの壁が存在するタイプなら突破したダメージが身体に入っている。

起き上がると飛び込んできたミノタウロスが振り上げた斧をこちらに振り下ろすところだった。

ミノタウロスの後ろに縮地で跳んだ。支援魔法が全部入ってこれなら接近戦闘は無理だな。


「セイクリッドアロー」

<セイクリッドアロー>


命中するがHPはそれほど減らない。

突撃してくるミノタウロスにセイクリッドアローを打ちこみながら縮地で逃げるを繰り返す。

ミノタウロスはスピードもパワーもこちらを上回っているが縮地での回避を超えることはない。

このままなら完封できると思った。かなりのHPを減らしたところで脱力感に襲われた。

あわてて見てみるとMPがかなり減っていた。ここがMPの危険域ってことか。

縮地と両手剣で戦うか、それとも一度逃げるべきか思いつつミノタウロスの突撃を見ていたら両手斧が飛んできた。

(うおっ)

あわてて避けるが石突がかすり吹っ飛ばされる。

起き上がろうとする前にミノタウロスが両蹄から飛び込んできた。

そのまま蹄が腹に突き刺さる。体が石畳にめり込んでいる。

石にめり込むか!ありえないなーと思った。そのまま怒涛のピストン蹄だ。

口から赤い何かが流れ出てくる。このままではまずい。

両手剣をミノタウロスの左太ももに突き上げる。

片手だったが深く突き刺さった。

ミノタウロスが後ろによろけた瞬間に立ち上がり距離を置こうとした瞬間左耳に右ストレートを食らった。

空中を数回転してから頭から地面に叩き付けられた。

物理的にそんなことがおきるのだろうか。

殴られて宙を回転て・・・支点、力点、作用点・・・今はそれどころではないな。

起き上がるとミノタウロスが両手斧を拾うためかのろのろ移動していた。

思いのほか左太ももにダメージを与えたようだ。縮地で近づきスマッシュを放つ。

どうやら左太ももが動かなくなったようだ。

膝をついてパンチを放ってきた。距離を開けて首を攻撃する。

2度首を攻撃したところでミノタウロスが力尽きた。


<経験値1獲得しました>


愕然とした。ミノタウロスの強さと経験値1・・・釣り合わなくね・・・

ゴブリンとミノタウロスのこの強さの差があって同じ経験値1とするとWEのルールになる。

WEはパーティ内で他プレイヤーよりレベルが低いと経験値が下がる。

魔物とのレベル差があると高くても低くても経験値が下がる。

差がありすぎると経験値1になる。パワーレべリングを許さない仕様だ。

運営に苦情が相次いだらしいがその結果最低経験値が1になるようになった。

その前は0になっていた。温情過ぎて泣く。

ただしモンスターのレベルが強さの基準で設定されるのでミノタウロスのLv1がありえない。

どう考えても数十レベルだろう。

魔物ごとのレベルつまりミノタウロスのLv1とかの設定はLBになる。

そこらへんは後で検証しよう。

まずは回復だ。HPはほぼない。

MPもあまり戻っていない。

白い部屋まで戻りたいが戦闘無しでは帰れないだろう。

侍で検証していない項目を検証しよう。


「明鏡止水」

<明鏡止水>


明鏡止水は侍の謎の技能だ。

瞑想をすることによってHP,MP,SPを回復できる。

使い放題だがクールタイムはありだ。

なんでこれが侍なんだという感じだが忍者ほどではないか・・・

回復のスクロールで同じことができるのだがこちらはクールタイム無しだ。

なのでお金を気にしなくなると使わなくなる。

LBは技能はレベルが上がった時やイベントでもらえるポイントで上げるタイプなので普通は取らないらしい。

なぜ私が持っているのかというとソロだと非常に便利なのだ。

それに私は金を貯めて武具を買わないといけないのでスクロールを買うことはないのだ。

HP,MPが3割ほど回復した。ヒーリングを使いHPを回復させる。

次は解体だ。魔石、皮、肉、内臓多数、骨 ・・・多量に分割されグロいものを見てしまった。

全部アイテムボックスに放り込む。

解体は後で良かった。両手斧、防具も格納する。

扉を開けると下に下って行く階段がある。

主を倒したのだから次の階層に行くのだろうがなぜ主に挑んだのだろう・・・

ここから出るのであればこの階層の地図を埋めればよかったのだ。

なんらかの洗脳を受けているのだろうか・・・

ここに落とされたのには意味があるのだろう。

このまま下って行くことにしよう。

何故かここではお腹も空かないし・・・

もしかするとハイエルフはお腹すかないとか・・・

エルフは植物なので食事しないという設定のゲームもあったな。

下って行く途中で横に細い通路を見つける。

あの白い部屋の前と同じだ。入っていくと同じ白い部屋があった。


(戻らなくてよかった)


魔法陣でHP,MP,SPを回復させる。

部屋を出て階段を下る。

いろいろ分からないことだらけだがやっていけそうだ。

下の階層の雑魚がブラックミノタウロスより強いことはないだろう。

私の冒険は始まったばかりだ。


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