5-6.迷宮都市アビリア
さて・・・ここどこだ?
地下に空洞作って寝たのか。そうだった。
地上に出てトンネル魔法を解除する。
馬ゴーレムに乗って煉獄のある迷宮都市に向かう。
通常の馬の速度でも今日中には着くだろうから今日はぴーちゃんで飛ぶ必要はないだろう。
さて・・・なにかしないといけなかったがなんだったっけ?
銃の弾丸の補充が行われているか確認するか・・・
対物ライフル、M2、MG3、アサルトライフル、ミニミ機関銃は1発も補充されていない。
25mm機銃もマガジン8個分が空なので・・・補充無。
VADSの20mmは200発ほどあるので・・・
もともと正確には数えていないのでわからないな・・・
少し増えている気もするが。
むむむ・・・今までは普通に1晩もすれば少しは弾丸は補充されていたような。
鉛と銅はまだあるので・・・
五眼猿の脂肪が無くなっているな。
と言うことは炸薬を作る材料が尽きたということか。
油・・・
もんさんが銃で狩った魔物と獣を解体してあったはずだ。
この肉部分から脂肪部分をかき集める。
これでいけるのでは・・・これで様子を見よう。
ただ量は前回の五眼猿と比べ圧倒的に少ない。これでは少しか補充されない。
その以前に五眼猿の脂肪が特別で他のでは炸薬が作れないとかはないよな・・・
野草を探して採取しながら移動を行う。
なにか妙なものが見える気がする・・・白い円形の山のようなものが。
あれ・・・消えた?
目をこらすと見えるような。
と言うことは・・・あれは魔力と言うことか。
近づいていくとその下には都市が見える。
これが目的地のようだな。
近づいていくと白い山というか球状のようなものは厚さが数mの格子状になっている。
その山のようなものは街が中心点になるようだ。
となるとこれは・・・街を守っている結界とかそういうたぐいのものだろう。
わたしは集中すると見えるが商人たちは何事もないように通り過ぎていく。
見えてないのか?それともあるのが当然で気にしないのか。
聞くわけにいかないしな。
当たり前でしょ!なんで知らないんですか?も困るが・・・
そんなもの見えるわけないでしょ?も困る。
触ってみても何事も起こらない・・・だがこれは見たことあるような。
これは神獣の玄武のブレスと同じなのでは。
ん・・・これは今の私からも感じるな。
ブレスを喰らってその力が私に纏わりついているのか。
街道を移動し都市に向かう。
門には商人たちが並んでいる。
その列に並んでいるとすぐに私の番が来た。
門番がしゃべりかけてくる前に領主への手紙と冒険者ギルド長への手紙を差し出す。
手紙の宛先を見ると領主はアビリア、ギルド長はラトックと言う名前らしい。
裏領主はラルスと言うらしい。危ない。裏領主への手紙も出すところだった。
「少々お待ちください」
待っている間街を見てみる。
少し待つとそのまま通された。
どうやらこのまま街に入れるようだ。ビバ手紙。
必要ないと言われたが一応判定石を触ってから街に入る。
手紙は私が届けないといけないようだ。
とりあえず冒険者ギルドからにする。
妙なやつに声を掛けられた。
長剣を装備している人間の若い男。見恰好はいい。貴族か?
その後ろに若い女がいるが・・・派手な格好をしている。よく分からん。
その後に冒険者風オッサン。これはベテランな感じだが。
「そこのエルフ。おまえだ」
そうだった。わたしはエルフだった。
「今から晩酌をいたす。酌をしろ」
えーと・・・どういう意味だろう?
おおお!もしかして転移したら貴族に絡まれるというやつか。
テンプレなんですね。そういうのもあったな。
初テンプレ
などと言ってる場合ではないな・・・めんどくさい。
「おまえに言っているんだ!聞こえないのか?」
これはどう返すのが正解なのか・・・
むむーまあ売られた喧嘩は買うでいいな。たぶん。
「坊主。ここは迷宮都市だ。子供が来る場所じゃないぜ。というか酒場でミルクを頼んでも出ないぞ」
回りの冒険者が爆笑したが・・・受けたのか?
そんなに面白くはないような。笑いのレベルが低いのか。
「生意気な。そこになおれ!打ち首にしてくれるわ」
おお!いきなり剣を抜きやがった。たしか普通街の中での抜刀は禁止のはずだが。
剣の腹に掌打を入れて弾き飛ばした。そのまま顎に掌打を・・・
おっと。
冒険者風のオッサンが割り込んでパンチを入れてきた。
見かけによらずやるなこのオッサン。
そのまま素手で打ち合うが・・・おもったよりやるなオッサン。
瞬歩を使って打ち込みを数発入れた後方向転換して貴族風の男にパンチを打ち込む。
するとオッサンは若い男を庇う。
そう来ると思ってました。
そのまま瞬歩で下がってオッサンを貴族風の男に蹴り飛ばす。
若い女も巻き込んで3人仲良く転がって行った。
「くそ・・・ふざけやがって。冒険者風情が!そいつを切り殺せ」
貴族風が命じると冒険者風のオッサンが剣を抜いた。
むむー。こいつも剣を簡単に抜いたな。
こいつこの街の有力貴族ってことはないよな。
オッサンは中腰になり剣先を斜め下に向けて腕を上げた・・・
危機探知!
シールド魔法は間に合わない!
<装備変更 ミスリルシールド>
「牙刺斬」
武技発動<牙刺斬>
シールドを装備したのとオッサンが技能を発動するのは同時だった。
マジで危ない。
シールドに剣が突き刺さっている。
本気なのかこのオッサン!
頭おかしいのか!
後ろから危機探知!
嘘だろう!
瞬歩で避けたら・・・熊が飛んできてオッサンに蹴りを入れた。
オッサンが吹き飛ぶ。
良く見たら・・・熊でなく人間だった。よく見たら・・・だ。
毛皮を纏っている・・・んだよな。
「何者だ!貴様」
「冒険者風情と言ってくれたな・・・てめえら・・・ぶちのめしてやるよ!」
どうやら熊でなく冒険者のようだ。熊はしゃべらないよな。・・・だよな。
熊もどきのオッサンと冒険者風のオッサンが殴り合いを始めた。
あのー・・・私の喧嘩なんですけどね・・・
気が付くと槍を持った集団に取り囲まれた。
これは・・・この都市の兵士か。
門番と装備が同じだな。
「街なかで抜刀するとはどこのチンピラなんでしょうね。あきれますね」
女性の声だ。見てみるといかにも貴族ですと言うドレスを着ている。
3人組が兵士に取り囲まれた。
「なにをしておる!あいつらが攻撃してきたのだ!あいつらを捕えろ!わたしはアルバロの騎士!貴族だぞ」
若い貴族風の男が叫んだ。むむむ・・・本当に貴族なのか。
「私は最初から見てましたよ。ほかにも大勢の人がね。公衆の面前でこれだけ堂々と嘘をつくとは・・・その上貴族を名乗りますか・・・ここが迷宮都市で良かったですね。よそならそれだけで首が飛びますよ。もうういいです。たたき出しなさい」
「は!」
兵士が返事をした。
おっと。ミスリルシールドに剣が刺さったまんまだ。
「おい」
冒険者風のオッサンに声を掛ける。
盾から剣を抜いて投げる。
オッサンは怪訝な顔をしている。
みんなも私を見ている。・・・何か言わないと。
「今度その面見たら・・・殺すぞ」
オッサンが睨んできたが・・・殺気を込めて睨み返す。
不穏な空気が流れるが3人組はそのまま連行されていった。
「とんだことで申し訳ありません。わたしはアビリア。この都市の領主です。クルーソーさん」
いかにも貴族ですと言う女性が挨拶してきた。
「儂がラトック。冒険者ギルドのギルド長だ」
熊もどきが挨拶してきた。
領主が女性も予想外だが・・・ギルド長がこれか・・・マジか・・・




