10.鉄鉱石と宝箱
壁を掘り続けると鉄鉱石はでなくなりグズ鉄鉱石になり岩石のみになったが掘ることはできる。
ゲームだと岩石まで掘ることは出ない。
資源の石以外は破壊不可オブジェクトだ。
ゲームであれば落石でふさがった通路から向こう側が見えていても迂回しなければならないことがあるがこれならば落石をどけるか破壊してて通れるだろう。
ただしこのパターンだと掘った鉄鉱石は復活しないかもしれない。
その場合素材集めは大変になる。
(というかなんで掘ってるんだ・・・)
習慣で掘ってしまった。
まあ発見した資源は回収するのが正義だ・・・
WEの錬金が使えれば鉄にできるがそうでないとまったく意味ない。
錬金は一度作業を行ったことがある生産レシピであればその過程をすべて魔法で行うことができる。
材料さえあれば炉なしで精錬や鍛冶すらできる。
ただし熱源も魔法で再現するので熱がないと消費MPが莫大に増える。
材料の必要量が増え、品質がかなり下がるといった欠点はあるがどこでも製作できるようになる。
ただ鉄が出来ても今の状態では・・・
そう思った瞬間閃いた。
錬金や鉄鉱石ではない。
岩石のほうだ。
鉄鉱石とくず鉄鉱石をアイテムボックスに収納し岩石だけ集める。
「クリエイトストーンゴーレム」
<クリエイトストーンゴーレム>
発動した。
どの石でゴーレムを作るのか指定すれば作れそうだ。
魔法をキャンセルする。
敵が多数出て対処できない状況になったら盾役としてつっこませることが出来そうだ。
ついでなのでクズ鉄鉱石だけを少しとりだし錬金を試してみる。
鉄にするのではなく純度をすこしあげるだけならMP消費も少なくてすむだろう。
「錬金 精錬」
<錬金 精錬>
魔法が発動した。
クズ鉄鉱石が少しの鉄鉱石と岩石に変化した。
どのゲームの技能が使えるかまったくわからないな・・・
鉄鉱石と岩石をアイテムボックスに収納したところでマップに洞窟の奥から近づいてくる反応があった。
<スケルトンウォーリアー Lv1>
剣と盾を持った骸骨が歩いてくる。
定番だと思ったが近づいてきたら不気味でしょうがない。
ゾンビでなくてよかった。
まず魔法を撃ってみる。
(ストーンアロー)
<ストーンアロー>
一撃で倒れた。
魔石と武器を回収しようとして気が付く。
経験値がなかった。
アンデッドは経験がないタイプか・・・と思ったらスケルトンが再生し立ち上がった。
切りかかって来たスケルトンの攻撃をかわしカウンターをいれる。
一撃で倒れたがまたスケルトンが再生し立ち上がった。
今度は攻撃される前に一撃を入れる。
これではきりがない・・・聖属性の攻撃でないといけないのかもしれない。
「セイクリッドアロー」・・・
これは僧侶系ということなのか発動しない。
ふと見ると魔石らしきものがあった。
つかんでみると骨に癒着している。
むりやり引きはがしてみる。
< 経験値1獲得しました>
スケルトンは魔石を破壊するか引きはがさないといけないようだ。
ほかのアンデッドもだろうか・・・こんなめんどくさいルールはゲームにはなかったが・・・
スケルトンが使っていた剣と盾を見てみる。
銅製でさびてかなりぼろいがアイテムボックスに収納した。
アイテムボックスが限界になるまで入れて容量を見極めることにしよう。
そのまま鉄鉱石を掘りつつスケルトンを倒しながら進んだ。
複数スケルトンが出ると厄介だ。
全員倒した後に魔石を抜こうする前に最初に倒したスケルトンが復活してしまう。
倒したら魔石を踏み壊し最後の1匹のみ魔石を引き抜く手順で進んだ。
踏み抜いて粉々になった魔石もいちおう回収する。
そうやって進むでいると宝箱があった。
ゲームの迷宮なら宝箱はつきものだが実際にあるのは意外だ。
誰がどうやってここに置いてるんだ?何のために?ということだが・・・
WEのキャラだと罠感知、罠解除は持っているのだがLBならば忍者でないと対処不可能だ。
まあ忍者がなんで対処できるんだって話はあるんだがそういうゲームなんでしょうがない。
「罠感知」「罠解除」・・・
反応はない。
技能の使える使えないがまったくわからない・・・錬金やクリエイトゴーレムはWEにはあるがLBにはないのに使える。
LBのキャラにある技能はLBのキャラを選択しないと使えないが、LBにない技能でWEにあるのはそのまま使えるのかもしれない・・・
少し考え戻ることにする。
宝箱を開けてみたいというのもあるが迷宮の通路に罠があるのかもしれない。
スケルトンとゴブリンを倒しながら白い部屋に移動した。
白い部屋にはいり魔法陣の上に座った。
これなら気絶後に移動する必要がない。
ステータスとキャラクターのグラフィックのアイコンを表示させる。
じーと見てみるが何のキャラなのかは分からない。
覚悟を決めてアイコンを押してみる。
瞬間MP、SPが減りその後HPが減って行く。
(この順番で減るんだ)
そんなことを思いながら急激な脱力感とともに気を失った。
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