たばこ
たばこは好きでもきらいでもない。
ただ、服ににおいがつくのは勘弁だ、と思う。
わたしははたちをこえてすぐの頃からたばこを吸っている。
だが、一日に何本も吸うようになったのはここ一ヶ月の話だ。
それまで一日に一本も吸わない日だって当然のようにあった。
どうしてもイライラする日や、いま無性にたばこを吸っている自分を認識したい時や、友達に合わせて、などそういったなにかがないと吸っていなかったのだ。
一ヶ月間吸わなかった時だってある。
それが、どうして吸う回数が増えたのか、と言うと職場でたばこを吸うということがばれたからだ。ばれた、というのは、おかしいな。聞かれた時に、吸います、と答えたのはわたしだがそれまで一日に一本も吸わない日だってあったのに、だ。
たばこなんか欲しくない時なんて結構ある。
だが、たばこを吸うと言ってしまった手前、休憩に行くたびに吸わなきゃいけない気がして、吸ってしまうのだ。
未だにおいしさはわからない。
もうやめてしまえばいいのだ、この一箱を吸い終わったらやめよう、何度もそう思うがわたしはきっともうしばらくたばこを吸い続けるだろう。
おいしくもないし、吸いたいともおもわないけれど。
だって、わたしの大好きな江國香織さんもたばこを吸うから。
だとかそんな理由はきっと誰かに怒られるんだろうな。