わたしが春をきらいな理由
わたしは4つの季節の中で春が一番きらいだ。
好きじゃないなんて控えめな言葉で言い表すことはできないほど、きらいなのだ。
まず第一に、花粉。
花粉なんて一年中飛んでいるかもしれないが、わたしが花粉で苦しむのは3月〜4月にかけて。
そう、ちょうど別れの季節だ。別れもとても辛いものだ。
学生期間をついこの前終えたばかりのわたしは、19年ほどは毎年この季節に別れを体験してきた。
特に別れが寂しかったのは大学の頃だ。たくさん可愛がってくれたサークルの先輩たちが次々に卒業していくのは、毎年耐え難いことだった。
それから、草花だ。
花や緑はとてもきれいだと思うが実際近くに寄ると、くさい。
いい匂いでは決して、ない。
そして理由はわからないが、春という季節がかもしだす、
人の心を迷わせたり憂鬱にさせたりする空気だ。
これのせいで、どれだけの人が命を落とし、別れを経験しただろうか。
みんな、春はなにかリセットしたくなるのかもしれない。
どうにもこうにも死にたくなるのかもしれない。
そういうわたしもこの季節はしょっちゅう憂鬱な気分になる。
天気だって良い日が多いし、気温もとても過ごしやすいのに、不思議だ。
わたしははやくこの季節が過ぎればいいのに、と思う。