表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姫はドラゴンに恋をする  作者: 楡葵
第1章
4/40

シュタットおじさん

サラが7歳の頃。


『おじさんこんにちは!』

『やあ、サラちゃん』


もじゃもじゃの白ひげの、サンタさんみたいに優しそうな笑顔のおじさんが出迎えてくれた。


街からすこしはなれた山沿いにおじさんは住んでいた。

石を積んだだけの簡易的な家。

屋根は苔むし、周りは草が生え放題で、お世辞にも綺麗とは言えない。


街の人気者シュタットおじさんは、家の入り口の前に、たくさんのガラクタを広げて座っていた。

周りにはたくさんの子供達が集まっている。


ジュナイルでも変わり者として有名なおじさん。

ふらふらと世界各国を旅しては、ガラクタを持ち帰ってきて、コレクションにしていた。


『おじさん、これなあに?』

『お、お目が高いねえ。これはニースに行った時だったかな、船の中で見つけてね』

よく子供達が面白がって見に来れば、待ってましたと言わんばかりに、得意げに語り始める。


シュタットおじさんはサラの召し物や、なぜ1人で来ているかは聞かなかったし、いつも笑顔で出迎えてくれた。


『サラちゃん、これをあげるよ』

その日もおじさんのコレクションを見に来ていたら、可愛らしいオカリナを貰った。


試しに早速吹いてみた。


ピュウ、フー。

意外と難しい。


上手く吹けなくて手間取っていると、

『貸してごらん』

上から優しい声が降ってきた。


見上げれば、それはそれは麗しい王子様のような少年が微笑んでいた。


アルスはサラにオカリナの吹き方から、色んな事を教えてくれたし、話し相手にもなってくれた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ