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城物語  作者: 清風 緑
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愛様捜索隊

もーみんは部屋の灯りを少し落として薄暗くすると、カードを伏せてテーブルの上に並べる。

「愛様の過去と、現在と、未来。カードが全てを教えてくれる」

もーみんはそう言うと並べたカードから、3枚抜き出し、じょにーと516の正面に置いた。

「めくって」

もーみんの言葉に従い、2人はそっとカードをめくる。

「迷い人に、灯に……死神か……」

「悪いの……?」

「良いとは言い難いね」

じょにーの問いかけにもーみんは苦い顔をして首を振った。

「愛の過去を表すカードが迷い人。道にでも迷ったんだろうね」

「ありえる……で、次のカードは?」

516が続きを促す。

「これは(ともしび)だよ。愛の現在の状態を表す。意味は不安定。危ないってことだよ。それから最後の死神。これは愛の未来を表すんだけど……」

「死神ってことは命の危険性があるってことよね。これ」

やけに落ち着いたじょにーが、死神のカードを指先でトントンと叩いた。

「……ない、とは言い切れない」

「そんな……すぐに見つけないと」

516は慌てて立ち上がると、走り出そうとーー

「ちょっと待った」

「ぐえっ!?」

襟首をもーみんに引っ張られた。

「居場所も分からないのに闇雲に探すの? 馬鹿なの?」

「も、もーみんさ……分かった、分かったから手を……首締まって……」

みるみる顔色が悪くなっていく516を無視して、もーみんは片手で首元のペンダントを外した。

「それも占い道具?」

「ん、ちょっと持ってみて」

もーみんはじょにーにペンダントを鎖の部分だけ持つように指示する。

「ダウジングって知ってる?」

「あの宝石みたいなのをブラブラさせて行き先とか占うやつ?」

「そう。そのペンダントは、それと同じ役割をしてくれるの」

見てみれば、ペンダントは規則的に一定の方向にブラブラと揺れている。本当は愛の持つペンダントが特殊な磁場を放出していて、それにもーみんのペンダントが反応しているだけなのだが、どうやらもーみんは占いと言い切るらしい。

「それに従って、愛を探そう。516もそれでいいでしょ?」

めっきり静かになった516に同意を求めるもーみん。

「あれ? 516……って、気絶してる」

「頼りないなあ。全く……。とにかく、愛が勝手に城から出たなんて他の大臣にでもバレたら大変なんだから、早く探そう」

「愛の心配は?」

「そんなもん、愛だもん! 大丈夫。絶対に」

自信満々に言い張るじょにーに、もーみんも頷く。

「信用できる人を連れて、愛様捜索隊出動だね!」



中々ずるずると引き伸ばしております……


が、もう少しご辛抱くだされば幸いです!!

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