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27‐飛べないカナリア

自由というものを私は知らない。これが当たり前で普通だから。


ただ、思うことがある。あの広いものは何だろう、色が変わる。もっとよく見たいと思った。

一度考え始めると止まらない、不思議な感情だった。





ガチャガチャと変な音が聞こえてきた。本能が危険だという。

あの人は明るい時間はいない。知らない人影が見えてきた。


一瞬だった、思いっきりなぎ倒されて視界がチカチカとしている。体に力が入らない、そのままそっと目を閉じた。




ほんのりとした温かさを感じて目を開ける。それは彼女の手のひらだった。温かさに浸っていると違和感を感じた。


手が…動かない…


ただ悲しくはなかった。これは自分への罰だったのかもしれない、あの広いものへ憧れを抱いてしまったから。



酷く苦しいのは、あなたは美しいと誉めてくれていた。だからすごい誇りだったのに。






「ごめんなさい」

ワタシは寂しく恋しく謝るように、鳥かごの中でなき続ける。


そして静かに思考を閉じた。


美しい歌声を響かせた彼女は飛べないカナリア

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