表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/46

25‐誰でも構わないから

本当は知っていた。その存在は意味をなさないことを、疎ましくさえ思われていたことを。


理由がない


ただそこに存在し続ける。


誰でも構わないから消してくれ。


それさえも手を伸ばされることはなかった。自分では決められない、思考はできても所詮は考えるだけ思うだけ、動かせる手足がない。

いつからここにあるのか。いつ消えることができるのか。

誰もが忘れることができたら存在というものも消えてしまうだろう。

願いとは裏腹に受け継がれていく。償うこともできず。





たったひとつの過ちを犯した罪人は、人の思考にいつまでも遺され、安らかなときを迎えることはけして許されなかった。



罰を与えられないこと以上に残酷なのは、人の記憶から消えることがないことだろうか。


死してなお安らぎは来ない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ