異世界に行ったら最高の引きこもり生活!
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異世界に行ったら最高の引きこもり生活! ~婚約者が幼馴染みを優先するそうです~
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異世界に行ったら最高の引きこもり生活!ローレンスの日常
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仕事が終わって最寄りの駅に着くと、私はそのままジムへ向かった。
以前はきちんとトレーニングをしていたのだが、今はお風呂だけ入って家に帰る生活をしている。
ジムを出て少し上気した身体でスーパーへ行き食品や生活用品を買い揃えやっと帰宅した。
ご飯を食べながら明日仕事行きたくないな休もうかなと考えてシフト表を見る。
無理だと分かっていたけれどため息が出る。
その時、急に凄い揺れが襲った。マンションの8階に住んでいるので、より揺れているのかもしれない。
マンションがきしむ音がする。
私はスマートフォンを手に取り地震速報を検索した。
地震情報はどこにもなかった。
そういえばスマートフォンのあのけたたましい地震警報も鳴らなかった。
どういうことだろうか。目眩というにはおかしいことだらけだった。
本は倒れ化粧水のボトルも落ちている。
小さなテーブルに置いてある炊飯器がテーブルごとひっくり返っていた。
外からも人の声がする。
人の声。
いつもは下から聞こえてくる声がやけに近く感じた。
私はカーテンを開けて窓を開けて外を確認した。
目の前に人が立っていて目があってしまった。本来見えるはずの景色が見えない。スカイツリーはどこにいった?
目の前の男が聖女様!と叫んだので窓を閉めてカーテンをもとに戻した。
見なかったことにしよう、疲れてるし明日早いし寝てしまおう。
そうして私はベッドに潜り込んで眠った。
スマートフォンのアラームは朝の5時にいつも通り鳴りぼーっとしながら支度を始めた。
歯を磨いて顔を洗う。落ちている化粧水のボトルを拾って蓋をあける。乳液とクリームをつけてから白湯を飲む。
お弁当の準備をしてから、化粧を始めた。
外がだんだん騒がしくなってきた。
「聖女様、起きておられますでしょうか」
「どうかお顔をお見せくださいませ」
窓がコンコンコンとノックされている。
全く人の家の窓を叩くなんて失礼すぎる。
玄関側も騒々しくなってきた。
「どうやって開けるのだろうか?」
「こちらがどう考えても入り口だろう」
「しまった、窓をノックしてしまったのか。しかし昨日はあの窓が開いたじゃないか」
「これは呼び鈴みたいなものだろうか?」
『ピンボーン』
『ピンボーンピンボーン』
うるさい。全くもってうるさい。
「はい」
「なんと!聖女様!おはようございます」
「ピンポンしないでください」
インターホンを切るとまた騒がしくなった。
「おお、ここにお顔が映りました!」
「なんと!ご報告しなければ!」
私はしばし考える。
スマートフォンは電波が通じている。テレビを付けると普通にテレビが付いた。
朝から何かの勧誘なのか?
窓の外をもう一度確認してみるか。
『ガチャ』
「おはようございます聖女様。そしてはじめまして。私はダングルアン王国の第一王子、エドワードと申します」
「……おはようございます」
『ピシャ』
窓を閉めて考える。
窓の外は外ではなかった。どこかの巨大な広間だった。
そして謎のイケメンにダングルアン国の第一王子のエドワード。
私は家ごと異世界に転移したのだろうか?
それでは何故テレビやスマートフォンが使える……?
いや、歯も磨き顔を洗った。トイレも済ませてお弁当も作った。
インフラはどうなっている?
会社に電話をしてみるが何も音が聞こえなかった。
アプリやWebは使えるのだろうか?
ゲームも出来るし動画も見ることが出来た。
電話は繋がらない。メッセージはどうだろうか。
同僚に異世界に転移したみたいだから会社に行けないと送った。
既読はつかない。
デリバリーを頼んでみた。アプリが使えるのならどうなるのだろうか。
ステータスが準備中に変わった。前の場所に置き去りにされてしまうのだろうか?いや、家がここにあるから家がなくなっている?
色々考えていると玄関にドサッと音がした。
注文したモーニングセットが2つ届いていた。
デリバリーが届くってことはネットで買い物も出来るのかもしれない。
こんなに都合のいいことがあっていいのだろうか。
仕事にいかなくてもよくて部屋はある。
これは勝ち組では?引きこもり生活が出来るじゃないか!
何となく銀行のアプリを開いてみた。
今日引き落としのものがあり、しっかり残高から引かれていた。
待て待て待て。
働かなくてもいいが、家賃などは今まで通り引き落とされるのか。
でも今まで暮らしていた世界にはいないから払わなくてもいいのかな?
いや、それで消えてなくなってしまったら?
そもそも日本円をどうやって稼ぐというのか。
お弁当にモーニングセット2つを見つめながら考えていた。
♢♢♢
私はモーニングセットを食べることにした。異世界だからやっぱりお約束の言葉を言ってみようじゃないか。
「ステータス!」
恥ずかしくなって両手で顔をおおって悶えてしまった。
ひとしきり悶えたあと、モーニングセットのドリンクを取ると何かチラチラと見える。
カフェラテ【疲労回復】
中程度の疲労向け
え!?
サンドイッチ【魔力増強】
6時間+30パーセント
私は立ち上がるとモーニングセット一人分を持って窓を開けた。
「聖女様!おはようございます」
「おはようございます。ねえ、あなた疲れてる?疲れてるわよね?魔法は使えるの?」
「聖女様、私の心配をしてくださっているのですか!?ありがとうございます!私は全く疲れてなどおりません。しかし魔法は使えます」
「そうなの? ふーん、そうですか。悪いんだけど疲れてる人を探してきてくれないかしら?」
「はい、かしこまりました」
窓を閉めて他のものを確認しようとしたらスマートフォンが震えた。
『ふざけないでちゃんと来てよ』
『ガチで無理なんだって』
窓がノックされた。
「はじめまして聖女様。この度はお越しいただき嬉しく思っております。宰相補佐官のローレンスと申します。お呼びだと伺いまして参りました」
「ローレンスさんね。はじめまして。疲れてる人ね? 魔法も使えるの?」
「疲れてると言えば多少はそうですね。魔法も使えます」
確かにこの人、目の下の隈が凄い。
「こちらにドリンクがあります。疲労回復効果があります。効果が実感出来たら買ってください。そしてこちらの食べ物は6時間魔力増強プラス30%こちらも同様に」
「何と仰られましたか?」
やっぱりダメか。
「疲労回復に魔力増強だなんて、いくらお支払すればよろしいのでしょうか?」
「適正価格でお願いします」
ローレンスさんは近くの人にお金を取ってくるように頼んでいた。
私は待っている間に飲んでみてはどうかとカフェラテを差し出した。
甘い方が良ければこれもと言って、スティックシュガーを出すと、そこにもチラチラしているではないか。
スティックシュガー【幸福】
3時間お宝発見確率上昇
「ローレンスさん。こちらは3時間お宝発見確率が上昇します」
「もちろん買わせていただきます」
「ただの砂糖なんですけど」
「いいえ、聖女様がお持ちの物には聖力が宿っているのでしょう」
「そこに立ってるのもなんですよね、ちょっと待っててください」
私は窓から使ってない椅子をローレンスさんに渡した。 椅子もチラチラ見えた気がしたが気にしないことにした。
「何とありがたいことでしょう」
「いえ、一緒に食べませんか?」
「せっかくなのですが、こちらは陛下に献上いたしたく」
「あら、じゃあもう一つあるからどうぞ。私は別のものを食べるので」
私はもう一つのモーニングセットとお弁当を取って戻ってきた。
「聖女様、その神々しい食べ物は一体……」
「いやぁ、なんですかね」
お弁当【万能薬】
それぞれ万能薬
食べないと腐る
やがて袋を抱えた人が戻ってきた。
宰相補佐官に懇願されてお弁当も売った。容器は返してほしいと言ったところ承諾してくれた。
ずっしりとした袋を受け取ってから外の写真を撮って窓を閉めた。
一体これがどのくらいの価値があるのかわからない。
そしてやってみたいことを実行した。
もらったお金をテーブルに置きスマートフォンでスキャンをしてみた。
お金がスンッと消えて無くなった。
そして銀行のアプリを開いて驚きのあまり私は叫んでしまった。
1,850,000円の入金になっていた。
たったあれだけの食事で。
『コンコンコン』
窓を開けるとさっきのローレンスさんが人を数名連れてきていた。
「こちら残りのお金になります」
「なんで!?」
「疲労回復と魔力増強に加え幸福です。極めつけは万能薬。どんなに探しても手に入れることは叶いませんでした。こちらをお納めください」
次から次へと袋が運ばれ窓から入れられていく。重たくて持てない。
「こんなものでは足りない事は承知しております」
「いえ、もう十分ですから!」
「後程、陛下からも宝飾品や」
「置くところが無いですし使いませんから!ではごきげんよう」
『ピシャ』
同僚には写真を送った。
お金は引き落とすお金がなくなった頃にスキャンしよう。
ネットスーパーでお菓子やアイスを買った。朝ごはんを食べ損ねたのでシリアルを食べた。
食べ終わって食器を洗い終わるとネットスーパーの品物が届いた。
さて、映画かアニメでも見まくろうかな。
引きこもり生活最高すぎる!
シリアル【美容】
肌を若く保つ
牛乳【健康】
寿命が延びる
これから色々な物を作ったり本を見せたりするのは、また別の話。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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他の作品も投稿していますので、よろしければそちらもお楽しみください。




