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最弱妖怪娘の学園生活  作者: とんぼ。
学校生活編

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32/38

32.期末テスト

 「それでは始めてください。」


 教師の言葉とともに、私は机上にあるテスト用紙を表向きにする。いよいよ期末テスト。今回は中間テストよりも科目が増え、技術、家庭科、美術や体育も対象となった。


 表返した紙にはプリントアウトされた白黒の絵が数枚。美術のテストということなので、絵画に関する問題が出題されたのだ。正直、カラー印刷でないので分かりにくいが文句を言っても仕方がない。

 覚えてきた知識と擦り合わせて出された絵画を年代順に並べた。


 美術が終わると次は数学Ⅰ。前回は平均ほどの成績だったが、今回は違う。荒井あらいくんに極意を教わったのだ。インプットとアウトプット。それを駆使しての勉強で、そこそこの自信はある。

 数式の形は違うものの、解き方はほぼ同じ。パターンを頭に叩き込んだので、シャープペンがすいすい進む。


 青柳あおやなぎ高校のテストは1週間かけて行われる。瞬きする間に1週間が過ぎ去った。

 中々の出来栄えではないかと、自分でも思う。まぁ、結果はまだ分からないが。


 とにかく今は結果を待とう。そう思い、校門を出る。夕暮れ。傾くオレンジが私や周囲の生徒の影を細長く伸ばす。


 「荒井あらいくん。テスト、お疲れ様。」


 校門前に見知った顔がいた。短い黒髪を揺らす男子生徒、荒井あらいくんだった。

 

 「おつかれ。」

 「教えてもらった勉強法のお陰で、良い点取れそうだよ。もしかしたら、荒井あらいくんを超えるかも。」

 「もしそんなことがあったら地球が終わるだろうね。」

 「そ、そこまであり得ないことかな…!?」


 荒井あらいくんは変わらずツンとした態度だった。だが、勉強法を教えてもらったのは確かなので感謝はしている。


 「そういえばそろそろ夏休みだね。予定とかあるの?」

 「ない。」

 「へー。私は海にでも行こうかなって。あっ!花火大会は絶対欠かせないよねぇ。」

 「生徒会執行部で夏合宿あるみたいだけど、何処か行く元気あるの?」

 

 私と荒井あらいくんは生徒会執行部に入っていた。夏合宿というもので何をするかは知らないが、どうやら夏休み中も活動があるようだ。


 「勿論!でも、夏合宿って何するのかな。」

 「さぁ。学校の掃除とかじゃない。泊まりだろうからゆっくり出来るだろうしね。」

 「泊まりかぁ。学校でお泊りって楽しみ。………でも、うちの学校出るらしいよ。怖いよねぇ。」

 「…………………ふ、ふぅん。あっそう。」

 「もしかして…怖いの?おばけ?」

 「…………まさか。」

 

 否定はするが、荒井あらいくんの顔は明らかに引き攣っている。何だか意外だった。妖怪を相手にできるのに幽霊は苦手というのも不思議な話だ。


 「へぇー。怖いんだ。おばけ。でも、妖怪も同じようなものじゃない?」

 「まさか。妖怪は妖力でなんとか出来るけど、幽霊はムリ。」

 「なるほど。力で何とかできたら怖くないんだ。でも、突然妖怪が出てきたら怖いよね。」

 「…………別に。」

 「もしかして、妖怪も怖かったり?」

 「……………そんなわけないでしょ。」

 「あっ!待ってよ!」


 図星だったようで荒井あらいくんの歩みが早くなる。私も負けじと早歩きをして、帰り道を行くのだった。

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