表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱妖怪娘の学園生活  作者: とんぼ。
学校生活編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/38

30.もうじき期末テスト

 7月にも入り、いよいよ暑さも本格的になってきた。雨の気配はすっかり薄れ、夏に向かうのは空模様ばかりではない。

 私も制服をセーラーへと着替えて登校する。


 いつも通りの登校風景。そこに、見慣れた生徒の姿を見た。


 「荒井あらいくん!おはよう!」


 短く切りそろえた黒髪を揺らすのは同じ部活動所属の荒井あらいくんだった。


 「おはよう。」

 「!今日は挨拶返してくれるんだね。」

 「…………別に。何でもいいでしょ。」

 「何でも良くはないよ。挨拶は返したほうがいいだろうし。」

 「あっそう。」


 変わりゆく季節とは逆行して、彼の態度は変わらない。あいも変わらずの塩対応も、ちょっとの小言で流せるようになってきた。良いことかどうかは微妙なところだ。


 「もうすぐ期末テストだよね。そういえば、荒井あらいくんは前回2位だったね。塾とか通ってるの?」

 「まさか。」

 「じゃあ何もなしであんなにいい成績なんだ。……もしかして、特別な勉強法とかあったり?」

 「それも、まさかだよ。普通に勉強してれば普通にあれくらい取れるよ。」

 「そうやってまたスカして…。」


 最近わかってきたことだが、荒井あらいくんには悪い癖がある。それはすぐ格好つけるクセだ。我関せず、興味なしとツンツンした態度は明らかにコミュニケーションの妨げになっている。

 とはいっても、体育祭だとか部活動ではそれもなりを潜めて文句の付け所のない人になるのだが。


 「じゃあ、普段どうやって勉強してるの?」

 「配られた課題を徹底的にこなすだけ。……あぁ、あと、インプットとアウトプットの割合に注意してるかな。勿論、後者を多めに取ってる。」

 「そ、そんなに考えて勉強してるんだ…。」

 「君もそうすれば、もう少し成績上がるんじゃない。」

 「…………何も言い返せない………。」


 私の中間テストの全体順位は85位。丁度真ん中あたりだ。つまり、2位の荒井あらいくんとはかなり離れた位置にいる。

 少し悔しくはあるものの、ここは彼の言葉に従うのが賢明なのかもしれない。


 「アウトプットとインプットね…よし。覚えた。………そうだ。今度、一緒に勉強しようよ。」

 「なんで?僕に利があるの?」

 「ほら!他人に教えたほうが定着しやすいって言うでしょ。アウトプットってやつだよ。インプットより大切なんだよ?」

 「それ、僕がさっき言ったことだし…。というか、ひとりで充分だよ。」

 「そう言わずに、ね!シャー芯数本あげるから。」

 「シャーペンの芯数本なら貰わないほうがマシだけど…。」

 「じゃあタダで!」

 「いや、だからひとりでやるってば。」


 なんとか粘るが荒井あらいくんは崩れない。どうやら学年2位の頭脳は借りれないようだ。


 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ