22.中間テスト
天気模様は大荒れ。雨は大降り。どんよりとした空気の中、負けじと私は登校する。今日は中間テストだった。
朝から机に張り付き、教科書やワーク、ノートとにらめっこ。
まずは現代文、古典。その次は数学Ⅰ、A。順調にテストは続く。順調といっても私は可もなく不可もない出来だと思う。基礎的な文法や単語、単純な方程式を利用した問題は出来たが、応用問題はそこそこだったからだ。
こんなものだろうと思いながらまず、1日目を終える。青柳高校はテストを1週間かけて行う。中間テストは科目がそこまで多くないので午前中で終了だ。
そして2日目、3日目と過ぎていき、あっという間に金曜日。
その日のテストもそこそこ手応えを感じながら終えた。
「あー!やっと終わったぁ!!」
隣の席の純麗ちゃんが帰りのホームルームを終えた途端に言う。よほど鬱憤がたまっていたらしく、彼女の大声が教室に響く。教室は彼女の声だけでなく、他生徒の話し声もするのでそれほど目立ってはいない。
「お疲れ様。純麗ちゃん。あとは、課題のワークを提出するだけだね。」
「そだね!………………あれ。」
「?どうしたの?」
「い、いや。……あ、あれぇ。」
純麗ちゃんは焦りながら鞄を漁る。もしや、課題のワークが無いのだろうか。
提出期限を過ぎればその分、評価は下がる。その為、彼女は必死に鞄をひっくり返し始める。
「…………無い。無い!!せっかくやったのに!ワークない!!」
「せ、先生に言うしか…。」
「でも!やったのに忘れたって言っても、どうせやってないのに嘘付いたんだろうって思われるじゃん!」
「うーん。それはそうかもしれないけど…ワーク、見つからないんだよね?」
「うぅ…。」
肩を落とす純麗ちゃんには悪いが、忘れてしまったものは仕方ない。ここは腹をくくるべきだ。
「ちなみに、なんのワーク忘れたの?」
「…………せいぶつ。」
「生物なら、来週提出だよ。」
「!!!ホント!?」
「本当本当。だから、落ち込む必要ないよ。」
「よ、良かったぁ!!」
純麗ちゃんは心底嬉しそうに飛び跳ねる。
「安心したらお腹空いた!午前中で終わりだし、お昼食べ行こ!」
「うん。」
***
そうして私達は学校近くのファミレスへと来た。
早速席へ通され、メニューを眺める。ランチタイムということでドリンクバーがセットになっていたものがあったので、私はそれを頼むことにした。
純麗ちゃんもランチセットを頼んだようなので、一緒に飲み物を取りに行く。
「……………純麗ちゃん。それ、何入れてるの…?」
純麗ちゃんはドリンクバー前で一生懸命、得体のしれない飲み物を精製していた。
「ん?これ?健康ドリンク!野菜ジュースと炭酸水、あとお茶入れたの!」
「……………緑色というか…ドブみたいな色だけど…。」
「色は関係ナイナイ!健康なものが入ってるんだからおいしーって!」
「そうかなぁ。」
「そうそう!ほら。かえでっちもひと口!」
「わ、私は烏龍茶飲むから!」
「えー?そっかぁ。」
どう見ても有害なドリンクを避け、席に戻る。
健康を大切にするのは悪いことではないが、何にでも限度はあると思う。




