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最弱妖怪娘の学園生活  作者: とんぼ。


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16/43

16.体育祭③

 全ての競技が終わった。その後は、なんと教師陣のリレーがあった。年を召している人もいるのに、無理をして平気なのかという心配は少しあった。

 

 何はともあれ、私は担任である大里おおさと先生を応援することにした。


 トラックにて気をつけをする先生。スタートの合図を待つ。

 そして皆が見守る中、合図が鳴る。その瞬間、大里おおさと先生は驚いたのか腰を抜かして尻餅をついた。


 「い、いたた…。」

 「大里おおさと先生ー!しっかりー!」

 「先生、頑張れ!」

 「頑張ってください!」

 

 生徒の声を聞き、先生は急いで立ち上がる。中々綺麗なフォームだった。とはいっても、数百メートル走で最初の遅れは取り戻しにくい。

 何人かは抜かしたものの、先生の順位は真ん中あたりだった。可もなく不可もなく、といったところか。


 走り終えた先生に駆け寄る。


 「だ、大丈夫ですか。先生。」

 「はい。なんとか。ですが、太腿がかなり痛いです。しばらくは湿布生活となりそうです。」

 「あははっ。大里おおさとせんせー、うんどー不足!」

 

 頭をかきながらも、先生は笑う。結果はまぁまぁだったが、場の空気はとても良かった。


***

 教師陣のリレーも終わり、結果発表。とはいっても、やはり結果は3年生が上位を占めることとなった。だが、その中でも女子バレーだけは1年3組が1位をもぎ取っていた。総合1位でなくても、これは快挙だ。

 ちなみに私の参加した女子バドミントンは15位。散々な結果だ。恥ずかしいし、悔しかった。


 閉会式も終え、教室で着替える。


 「はー。折角なら総合1位取りたかった!」


 純麗すみれちゃんは悔しそうに言う。私も同じ気持ちだった。


 「そうだね。………来年は、絶対。」

 「ね!ぜったい!!」


 着替え終えるとそのまま純麗すみれちゃんは部活動へ行った。体育祭後もあるというのは驚きだったが、本人がやる気に満ち満ちていたので何も言うことはなかった。

 用事もない私は教室を出る。下駄箱へ向かい、靴を履き替える。そして校門を出ると、偶然にも荒井あらいくんがいた。


 「荒井あらいくん。体育祭、おつかれさま。リレー、見てたよ。」

 「ふぅん。そう。」


 相変わらず彼はそっけない。だが、その中でも確かに優しさが垣間見えたのだ。


 「来年は勝てると良いね。」

 「…………さぁ。どうだろうね。不相応だし。」

 「またそんなこと言って。……全力でやるのは、楽しいしカッコいいよ。」

 「…………だといいね。」

 「なんで他人事なの…。」


 リレーのときに見た荒井あらいくんは幻覚だったのだろうか。そう思うほど、横にいる彼はいつも通りの無愛想な人だった。

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