第5話 アスキーアートだって
アスキーアートですら解析できるのはビックリですね!
さて、ここまででChatGPTの能力の一端を紹介してきたわけですが、私には一つの疑問がありました。それは画像を認識してくれるかということです。
「え?ChatGPTって質問の文章に答えるものでしょ?」
と思われるかもしれませんが、ChatGPTのような「大規模言語モデル(LLM)」という代物は、原理的には「文字の列」として表現できるパターンなら何でも読み取れます。画像というのもコンピュータではバイトという文字の列を使って表現しているので、原理的には何らかのパターンを読み取れるであろうと考えたわけです。
しかし、ChatGPTに入力できる文書のサイズには限界があり、画像ファイルを無理やりBase64エンコードするという手法も現実的ではありません。
ということでアスキーアートを入力してみることにしました。某匿名掲示板を昔見ていた方ならご存知かもしれない「クマー」のAAです。
……見事という他ないです。ちゃんとクマを表現したことを読み取っていますし「こんな餌に……」の奴では、シチュエーションや「釣った人物を揶揄する意図がある」ことまで表現されていますね。
他のアスキーアートではどうでしょうか。次は猫(どういう猫なのかは割愛)。
完璧とはいかないですが、ヒントも付加すると動物が描かれていることや顔があることなども読み取ってくれているようです。
こちらは犬のAAだったのですが、そもそも私が事前情報を知らずに見たら「犬っぽい……いや狼っぽい?」とか悩んでしまいそうな代物でしたし、まあ仕方ないかというところでしょうか。
ChatGPTが「言語=任意の文字列の集合」を学習できるという特徴からアスキーアートについても学べるのではないかと考えていましたが、予想以上でした。
現在、ChatGPTは「画像ファイルを表示する」という機能を備えていません。ただ、この例を踏まえると、画像ファイルを表示する機能があるなら、無圧縮な画像ファイルを表すバイト列から画像認識をするなんて芸当もできたりするのかもしれないな、と思ったりしています(実際にできるかはわからないですが)。
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