探偵ごっこ
何で面倒事に、自分から突っ込んで行くんだ。てか、当主呼んで問いただせばいいんじゃないか。嘘を見抜く能力があるのだから。
「王様。その3家を呼び出して、聞き取りをする事はできないですか。」
「そうだな、ケールズ。グリーズ、マノリグ、カシスノの当主を呼び出してくれないか。」
王様が宰相に頼んだ。ただ、時間がかかるとのことだったので、自由時間になった。
困った時の大翔を呼ぶか。
「という訳だ、助けてくれ。」
「別に俺要らなくね。」
「誠と二人は嫌だ。それに、大翔が居れば百人力だ。」
「まあ、女子の相手しなくていいなら、それでいいか。」
「ありがとな。」
まずは、操られた騎士の聞き込みからかな。
「あの時は、止めてもらい感謝する。本当にありがとう。」
「いえいえ、昨日のあの時のこと話してもらっていいですか。」
「いきなり、視界が真っ暗になり意識を失ってしまってな。だから、話せることはない。本当に申し訳ない。」
「それだけでも結構ですよ。それじゃあ僕たちは行こうか。」
「ちょっと待ってくれ。あんたは、昨日の朝からやったことを話してもらっていいか。」
びっくりしたぞ。いきなりしゃべるなよ大翔。
「昨日は、朝は食堂で朝食を食べそれから訓練。昼食を食べたらカルラ様の護衛をしていた。最も、そのカルラ様を傷付けようとしてしまったのは俺だがな。」
「何か変わったことはなかったか。ここ最近で、」
「そういえば、子犬に噛まれた。でも、これしかない。子犬に噛まれた後はちゃんと浄化もかけたしな。」
「ありがとう」
そうして、俺達は部屋体去った。
「なあ、大翔。図書館で闇魔法と魔物について調べて来てくれないか。まあ、そうするつもりなんだろうけど。」
「なんだユースケわかってんじゃないか。そのために、質問したからな。」
「さて、俺はどうするかな。」
「じゃあ、サイルさんが暴れだしたところに行ってみよう。何か残ってるかも。」
「そうかもな。じゃあ行くか。」
「さて来たはいいものの何もないな。」
「そうだね。探しても何も出てこない。ここに原因は無さそうだ。」
「これからどうする?」
「僕は、大翔を手伝うよ。」
「俺は、文字が読めないんでな。自分の部屋に戻る。」
「そうなんだ、僕にできることなら何でもするから困ったら呼んでね。じゃあまた後で。」
哀れむような感じでいってきた。
そして、俺は誠と別れた。
とりあえず、分かったことは、サイルさんが暴れだした場所に仕掛けはない。サイルさんは、子犬に噛まれた。狙われたのは、カルラ王女。怪しいのは、マノリグ家 グリーズ家 カシスノ家。
多分原因は子犬に噛まれたことで何かをつけられた。子犬ってことは、魔物の可能性もある。
やっぱりよくわからない。というか、カルラ王女を狙うメリットがないはずなんだ。神に抗う行為は、したくないはず。この世界の神という者がどういうものか知らないけど。
じゃあ、誰が。ゼリスの神と敵対しているラークの神の可能性があるな。今は、情報を集めることに専念しよう。
「ただいま、ラリア聞きたいことがあるんだけど。」
ひょこっとラリアの部屋から顔だし、
「闇魔法に洗脳をするものはありますが、そこまで強いものではありません。せいぜい、少し心を動かす程度です。最も、拷問などで心がボロボロは時は聞きますが。」
ふ、いちいち驚かないからな。でも、
「お前、有能過ぎて怖い。でも、王様のニュアンス的にはもっと凄い魔法だと思ったけど。」
「国王陛下は多分ですが拷問をする事を知らないのでしょう。そういうものは、嫌いだと言われてます。」
「なるほど、ちなみに狂化を付与とかする魔法は、」
「ありません。そもそも、狂化するモンスターも少ないので研究が進んでない状態異常です。」
「じゃああの3家は、多分犯人じゃないな。まあ、動機もなかったけど。てか、昨日もお前いたよね。その時のことわからない?」
「そうですね。確かにあの時私達とカルラ王女様と騎士以外にもう一人いた気がします。」
やっぱりいたのか。俺のプライバシーはないのか。
はぁ、とため息をつく。
「ん?今いた気がしますって言ったか。ラリアでも、感じ取れない気配だったのか?」
「相手もなかなかスキルが高いようで、感知はできましたがそれだけです。」
ラリアでも気配を感じきれない奴ってことは相当強いのか?でも、何でそこに行ったんだ?子犬に噛まれたことが原因じゃないのか?それとも、発動に何か条件があるのか。
頭を悩ませていると、
「少なくともグリーズ家、カシスノ家、マノリグ家の当主は何もしてないですよ。この3家はできた人達みたいですから。」
俺要らない説ないかこれ。
「凄いなラリアは、もう王国のスパイにでもなったらどうだ。とりあえず、情報ありがとう。」
「もったいないお言葉です。」