日常からの非日常
これから頑張ってきたいと思います。処女作ですので、あまりうまく書けないかもしれませんがよろしくお願いいたします。
ヤバい、ヤバい、ヤバい。
そんなことを思いながら走っているのは、高校二年 佐志倉 祐輔今日は、昔からよくやっているゲームの新作が発売される。だが、遠足の前日の小学生のごとく、眠れなかったため寝坊。売り切れていないことを願いつつ、走り続けた。
「やめてください!」
そんな声が路地裏から、聞こえる。
ああもう、こういうときに。
「何してるんですか?」
そう声をかけた。金髪の男が、自分と同年代の女子の手首を握っているのが見えた。
「チッ」
舌打ちをして、男は去って行った。女子は少し怯えていたが大丈夫そうだ。
「こんな人気のないところ、危ないですから気をつけてくださいね。ここから一人で大丈夫ですか?」
こくこく、その女子は頷いた。
「じゃあこれで」
そんなこと言いつつ僕は、走り始める。別に、下心がない訳じゃない、ここから恋愛は発展して欲しいと思う気持ちもある。だが、一回もそうなったことがない。そう僕は、何回もこんなことにあったりするのだが、そんな関係になったことがない。体が、ボロボロになって助けたことがあるのに。だから、あまり考えないようにしてる。
あ、そういえばゲーム忘れてた。ああぁぁぁぁ!
まあ、当然売り切れてたんだけどね。(泣)
「はあぁぁぁぁぁぁ」
「どうしたんだ、ユースケ朝からずっと魂が抜けてる感じじゃないか。」
この爽やかなイケメンは、聖沢 大翔女子から人気がすごく、頭もよくスポーツもでき、周りの気配りも忘れないという完璧超人みたいなやつだ 表向きは。本当はみんなが引くぐらいのゲーム廃人だ。ゲームごとのダメージ量の計算を暗算ででき、RTAでときどきトップテンに入ることもある。(一位は、とったことないが)俺も、頭おかしいと思っている。
「新作逃したんだよ」
「なるほどね、面白かったよあのゲーム。」
「やはり、クリア済みか。今日お前の家よっていいか?」
「ごめん今日無理なんだ。」
「そうか。今度面白そうなゲームがあったら教えてくれよ。」
ゴォーーン
そんな音が聞こえた瞬間、自分の身体が光り始めた。温かい光が全身を包もうとしている。そんなとき、じめじめとしていて黒くどろどろとしたものが僕の身体に寄ってきた。それが自分の身体にさわった瞬間、
「ぐぁぁぁ、ぎぃぃあぐ、ぁぁぁぁ」
頭が、破裂する。気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。痛い、痛い、痛い。息ができない。もがけ、もがけ、もがけ、もがけ。
もう少し、もう少しだから
そんな声が聞こえた。
少しずつ黒いものがなくなっていく。
助かった。そう思うと、意識が消えた。
「ごめんなさい。」
「え。」
いきなり母性溢れる美人に謝られたから情けない声出ちゃったじゃないか。というか、この顔どっかで見たような。
「何の話ですか?」
「黒いどろみたいなものに、襲われたでしょ。あれ、私たちと敵対している神なんだけど、あれに君の召喚の時にやどった力の半分を奪われてしまったの。」
「敵対している神とか、召喚とか力というのはどういうことでしょう?理解が追い付かなくて。」
「私たちの世界は ゼリス という名です。ゼリスの神、つまり私たちはある世界の神と敵対しています。その世界の名を ラーク 。なぜだかわかりませんがラークの神がいきなりゼリスに攻撃をしかけ始めました。相手を撤退させることはできたのですが、それだけで精一杯で、それでちがう世界の神の力を借りたくて声をかけて回ったら、地球の神が、 俺の世界から人をやるからそいつらに器を用意しろ と言われました。そうしてあなたたちを召喚した訳です。」
「それじゃ、おかしいじゃないですか。自分の世界の人に力を与えればいいじゃないですか。」
「そう思うのも当然です。しかし人が生まれる時に力を与えるのは難しいのです。流れ星のような速さのもので、しかも生まれてくるタイミングを予測しながら力を与えるというのを全部やるのですから。それなら、転移させる時の方が力を与えやすいです。 まあその隙をつかれたんですがね。」
「力がない僕は、どうすればいいでしょう。」
「奪われたのは、職業と能力の半分と一部のスキル、少しだけあなたに力を与えますね。幸い成長スピード上昇は残っているのでそのほかを少しパワーアップします。まずは、鑑定を上位鑑定に、そして能力値を少しプラスしてと。」
女神の額には、汗が滝のように流れていた。顔も少し青い。今にも倒れそうだ。
「大丈夫ですか!」
「このようなことが起こったのは、私のせいなので。これからあなたは、狙われるかもしれない、その時の自衛の手段はある方がいいでしょう。この腕時計の渡します。」
どこからともなく、アナログタイプの腕時計が出てきた。
「この時計は、自分が十倍速い時間で動けるというものです。上のボタンを押せば動き始めます、止めるときも同じ方法です。しかし、この秒針が再び十二を指したらその時あなたは、死にます。でもレベルアップするたび時間が、一秒増えます。後、時計は自分の時間ではなく、世界の時間で進みます。つまり一分は、十分ということです。」
「あなたは、どうして僕にそこまでするんですか?ここで見捨ててもいいですよね。だって召喚者は、他にもいっぱいいるでしょ。」
「私実はあなたに会ったことあるですよ。この姿ならわかりますか?」
女神の周りが光ると、あのときの女子だった。
「あのときの女の子だったんですか」
「金髪の男も私の魔法、私の担当する人がどんなかみてみたかったんです。あなたは、急いでたのに無視せず助けてくれた。やる気無さそうだったけど、うれしいかったですよ。この人は、勇者になる資格があると思いました。」
そんなこと言われると照れるな。
「だから、この時計は逃げるために使ってください。お願いします。絶対いきてぐたさいね。」
「わかりました。」
「じゃあまた、お会いしましょうさようなら。」
「さようなら。」
そういうと、祐輔の身体が光り始めた。