0.1 プロローグ
「…わたしは女の子しか愛せないの、だからこれからも傍にいてよ!」
ある日、いつも通り人気RPGオンラインゲーム【まじっく☆だいありー】でネカマをしていた俺は、なぜこんなことになってしまったのか頭を抱えた。
簡単な話、ネカマをしていたら百合野郎を釣ってしまったのである。
そんな経緯をみんなにお話ししよう。
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俺【市来 祐】は大学3年の頃、RPGオンラインゲーム【まじっく☆だいありー】にハマってしまった。
最初は暇なとき、ちょろっとプレイしようと思っただけなんだけどな...気付けば抜け出すには、すでに手遅れな状態に。
今ではゲームを中心に、フリーター生活を送ってるよ全く...。
俺がハマった【まじっく☆だいありー】はオープンフィールドRPGでクエストを受け、経験値や装備を獲得する、よくあるゲームだが、アバターを作成の自由度が半端ない!
自分の写真を撮り抽出、それをアバターにすることもできる。
アバターの自由度が人気の理由の1つなんだけどね。
俺はただ、女の子キャラのほうが、かわいい衣装とかアクセサリーがあるだろうと、考え女の子キャラに設定。
もちろん最初からネカマをしよう、なんて考えてなかったと思う...きっとそのはず。
まぁ結果、最初に知り合ったプレイヤーが男で、ずーっと俺のことを女だと思い、気が合ったのかアイテムをくれ始めた。
途中から「こいつ俺の事を女だと思ってね?」と感づいたが、アイテムを貰える、うま味と、相手を騙すことにちょっとスリル、崇拝される感じに快感をを覚え、女...まぁネカマを辞めることができなくなってしまった。
ちなみに最後まで男とバラさないタイプ、晒とか怖いしね。
それからというもの、ネカマ道へレッツゴー
【ボイスチェンジャーを買う】【女の子の口調を練習】と無意味な努力を行った。
1番恥ずかしかったのは、同じゲームをしている幼馴染の【天峰 詩ノ乃】に万が一男に告白された時、ゲーム内で彼氏役を演じてくれるように頼んだことかな?
詩ノ乃も
「ばかだなぁ、ちゃんとゲームを楽しもうよ」
といわれたっけな、今ではその言葉が身にしみる。
まぁこれから、最悪な事態を引き起こすとも知らずにね?