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Paradox-魔王姫を守護するは召喚されし剣士-  作者: 雪月花
洞窟に潜む魔獣
39/48

破棄された凶器

おはようございます!

9月11日に向かって準備中ですよ!

それではお楽しみください!

黒い洞窟の中、斬撃が煌めき無数の風の刃が命亡き獣を切り裂く。咆哮が洞窟を揺らしシオン達の平衡感覚を奪うが無闇に突撃すれば反撃を喰らう事を学習したのか、人型の背から吹き出す赤い糸がシオンに向かって射出される


「っ!」


咄嗟に後ろに飛び退けば硬い地面に糸が突き刺さりドロドロに溶解する


「あれに当たるのはまずいな…!」


ルインに向かって放たれる糸は全てアルダの展開した透明な壁に遮られる


「私の後ろに居ろ!シオン!気にせずそいつにだけ集中しろ!」


「すまない!」


飛び交い周囲に張り巡らされる糸を切り裂きながら機兵(キメラ)に肉薄する、内側に入り込み脚に滑らせるように刃を走らせ関節で断つ


「――――――――!!!!!」


「ちぃっ!?」


脚から噴き出るおびただしい量の血液が地面に触れた瞬間、ジュッ!と音を立てて地面を溶かす。脚の合間を縫う様に飛び出せば無数の糸が束になり鋭い棘となりシオンを襲う!


「燈桜…!」


黒桜を素早く引き抜き灰黒色の魔力を纏わし振り下ろし火花を散らしながら抑え込む!


(そのまま防いではならぬ!逸らして距離を離すのじゃ!)


黒桜の言うとおりに糸を右に弾き飛ばし、後ろに飛び退く様に距離を離すと先程までいた場所に糸が降りかかる


「目塞げ!」


詠唱の完了したアルダの声にならい目を瞑れば、強烈な閃光とと激しい轟音が身体を撫でる


「存外固いな…」


アルダの雷撃の直撃を受け全身から煙を上げるが何事も無かったかのように咆哮を上げて糸を射出する機兵(キメラ)を見て、思考する様に目を細めるアルダ


「シオン!あいつの左腕、あれが魔法をの威力を軽減してるわ!」


「左腕…?あれか…!」


魔法を喰らう直前…右腕の模様が発光し、何らかの干渉により威力が下げられている


「そうなると、私では奴を殺しきるのは難しい…魔王、何か策があるんじゃないか…?」


「…私、と言うより…シオンに頼むしかないわ」


「構わない、言ってくれ」


機兵(キメラ)の攻撃を捌きながらルインに指示を仰ぐ、くそっ…糸の本数が多すぎる…!


「分かった…アルダ、危なくなったら私を置いて逃げなさい」


「誰に向かって言っている。これでも宮殿魔術師だぞ?」


「ふふ、ありがと…始めるわ」


すぅ…とゆっくり息を吸い込むルイン、そして…詠唱が組み込まれた歌を静かに紡ぎ始める


「…魔王には驚かされてばかりだな。詠唱を唄に組み込み、持続的に周囲を強化する魔法か…それも続けば続く程強力になって行く、その分狙われやすいのが傷と言う訳だな」


感心した様子でルインを見れば、より一層魔力障壁の強度が上がる


(ほほぅ…あの時の歌じゃのう)


『ああ、これならいける…!』


糸の軌道、機兵(キメラ)の動きの全てが緩やかに見える…だが、それでも糸の包囲網は厚い。なら…


黒桜を正眼に構えながら腰にある鞘を左手で逆手持ちする、黒桜には燈雷を纏わし鞘には開放寸前の蒼炎楼を纏わす、歌の補助に更に鬼哭を発動させ強化する


(ほぉ…手数が足りないなら鞘でも使うと…発想が良いが蒼炎楼の暴発には注意じゃな)


『分かってる、行くぞ…!』


一足で蜘蛛の上、人型の正面に移動する。その速度はもはや瞬間移動に等しい、無論その反動も大きい。蒼い焔が通った場所は全ての糸が切り払われている


「まずは、その腕だ」


反射的に振るわれる鎌の中腹に黒桜を合わせ、そのままくるりと黒桜を逆手持ちする


「こうするだけでお前の腕は飛ぶ」


「!!!!?」


逆手に持ち替える際、左肩に目掛けて刃を滑らせ切り落とす、黒桜の切れ味があるからこそ出来る。左肩が落ち叫び声をあげる顔に鞘を突き出す、先端が口に入ったのか声がくぐもると同時に内部に蒼炎を流し込む

叫び声すら上げられず、内部から蒼い炎を吹き出しながら全身を焼かれる機兵(キメラ)はシオンを振り払うように暴れる始める


「っと、まだ動くか…?」


機兵(キメラ)から距離を取り、構えを解かずに見据えれば隣にアルダが近寄って来る


「いや、足搔いてるだけだろう」


やがて静かに動かなくなる機兵(キメラ)は炎に包まれ塵へと還る。いつ間にか起きていた少女はその様子を静かに眺めていた…

9月11日に向けて準備中ですよ!(大事な事なので2回)

シ「珍しく俺が無傷だな」

あ、ハイ

シ「…反動の怪我でもルーにどやされるのだろうか」

さぁ…?

シ「…」

さ、さーって、ツギカカナイトナァ

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