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Paradox-魔王姫を守護するは召喚されし剣士-  作者: 雪月花
エルフの隠れ里 フォルン
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創造魔術対妖術式剣術

おはようございます!こんにちは!こんばんは!

雪月花でございます!

今回はシオン回でございます!

目を開けば真っ暗な空間が広がる、瞼を閉じているのか開いているのか分からず混乱する。息を吸い込もうと口を開けば不愉快な液体が空気の代わりに肺に流れ込んで来る、反射的に吐き出そうとする行為は自分を苦しめるだけだった。ふと気が付いた事がある…液体を肺に入れれば高級をする事は出来ているようだ、幾らか落ち着きを取り戻すと試しに液体を深く吸い込みゆっくりと吐き出す…呼吸は出来る。では、此処は何処だ…?

私は…誰だ…?命の危機を脱し思考が動き出すと様々な疑問が頭を駆け巡る、手を前に突き出せば透明な壁に当たる、試しに叩いてみるとガラスの様な感触がする。力を込めて思いっきり殴れば僅かだが罅が入った。

何度も何度も罅を殴り続けては少しずつだが罅は広がり、やがて派手な音と共にガラスは割れ液体と共に外へと投げ出される。


「っ…痛い…」


小さく呟きながら少女はフラフラと立ち上がり肺に詰まった液体を吐き出す。ごほごほっと激しく咳き込みながら歩き始めれば冷たく大きな箱に手を着く、その箱は所々明るく点滅しており見ていても良く分からなかった。ただ、何となく、此処にはいたくない。そう思いゆっくりと部屋を周り、パシュっと空気の抜けるような音がした、そこを見れば明るい道が出来ていた。金色の髪を持ち耳が尖った少女は思わずその道に向かって駆け出した…



「セレナ!しっかりしろ!」


「っ…しお、ん?」


閃光弾を確認したと同時にルインの魔法により飛ばされたシオンがセレナの胸を貫いている翼を叩き切る!氷の翼で胴を貫かれたセレナが落下して行くが無事受け止めステルベルから距離を離す。セレナを見れば胸に穴が開き凍り付いている、その個所から徐々にだが全身へと広がり始めていた。


「すまな、い…思ったよりも、私の力は…」


「喋るな、ルイン…セレナを頼む」


静かに頷いたルインはセレナを抱え上げそのまま転移で離れて行く。黒桜を構え、翼を作り直したステルベルを睨み付ける。ステルベルはシオンを見て楽しそうに嗤い翼を羽ばたかせる。


「くくっ、また…お前か」


「すまないが選手交代だ」


「いいねェ…俺はお前との戦いの方が色々と楽しめるんでだァ…!」


弱点を突く事無く絶対障壁を貫き、ダメージを負わせた相手に嬉々として笑いながら手をかざす。瞬間、シオンは横に飛び退けステルベルに向かって加速する。シオンが先程までいた場所は爆発し、焦土と化す。加速するシオンに向かって何度もその爆発を発動させるが魔法が発現する前にその場所を避けて距離を詰めるシオンを不思議そうに眺める


「どういう原理なのか分からねェな、何でわかるんだ?」


「教えると思っているのか?」


跳び上がり、燈桜をステルベルに放つ。灰黒色の刀身はステルベルを守る様に割り込む氷の翼で受け止められ翼に傷を付けるだけで終わってしまう


(主!今すぐ離れよっ!)


「っっ?!」


黒桜の叫びに反応し距離を離そうとするが反射的に身体を右に捻る様に無理やり態勢を変える、鋭い氷の棘が翼から生え、左脇腹を掠める!そのまま落下する様にステルベルから距離を離す。


(掠めただけじゃが…厄介じゃのう)


「ああ、あれは…魔法か?」


(魔法なのは間違いのじゃが、妾も見た事が無いのう)


「そうか」


灰黒の魔力を纏った黒桜を脇腹に押し当て、凍結を無理やり防ぐ。焼けるような痛みに声を漏らしそうになるが凍り付くよりはマシである、何よりも内臓が凍る前に奴を倒す事は出来ないだろう


「ほぉ…それは熱を発しているのか…それとももっと別の何かか?」


「答えは自分で探すんだな」


再びステルベルに向かって跳躍すれば無数の氷の刃が360度、全周囲から殺到する。鬼哭を発動させ、殺到する氷の刃を弾きながらステルベルの位置を確認する。位置外れていない、このまま突き進めば奴に辿り着くだが、目前に迫る刃を弾いては後ろに飛ぶ。目と鼻の先をステルベルの翼が通り過ぎ氷に反射する俺の顔が見える、それ程までに翼はギリギリを掠めて行っていたのだ。再び着地してはステルベルを見上げる


「それもそうだ、だが、お前の斬撃だがもう通用しないと思うぞ…試してみるか?」


悠然と舞うステルベルは挑発する様に口を開く、ゆっくりと氷刃を自身の背後に移動させ目を細めるステルベル


(これはチャンスか?奴の挑発に乗り、試したがる奴に近付ける可能性は十分にあるはずだ。近距離の蒼炎楼なら…!)


挑発的に嗤うステルベルは翼を広げ、何処からでも打ち込むと良いと言いたげに笑い続ける


「そうか…それは挑発であり、お前は俺の攻撃を無力化出来ると、実験をしたいのか?」


「お前以外に試す方法がないからなァ…」


更に高度を下げては距離を縮めて来る、これだ…奴が完全に油断しているこの瞬間…此処なら!

ぐっと、脚に力を込め跳ぶ様にステルベルの懐に入り込む、制御を黒桜に任せ全身に駆け巡る鬼哭の魔力を黒桜には回す、その間0.2秒…ステルベルが今までの攻撃とは違うと感ずくのは黒桜に魔力が集まってから0.3秒後…行けるっ!


「なっ…!?」


「焼き払え!黒桜ッッッ!!」


叫びと共に黒桜を一閃、放たれた刀身からは黒桜が制御する魔力が解放される、それは蒼き業火へと姿を変えステルベルを飲み込む。更にに魔力を流し込み、威力を跳ね上げる。奴の絶対障壁を貫通し戦闘不能に追い込むのにはまだ足りない!蒼炎楼を維持したままステルベルに刺突を放つ、確かな手ごたえを感じ一気に横に引き抜き、地面に向かって蒼炎楼を放ちながら高速で距離を開ける


(無事か?主?)


「何とかな…お前が制御してくれたおかげで火だるまにはならずに済んだ」


(それでも、その火傷とは…魔力を込め過ぎじゃよ。これで奴が退かねば、妾の秘策を使うか問題ないのう?)


「構わない…」


軽く頷きながら、視線を燃え盛る蒼い炎へと戻す。やがて炎を払う様に片翼の氷の翼が現れる、ステルベルは倒れてはいなかった。だが、左腕が無くなり翼も跡形も無く消えている、血を噴きながらステルベルは嬉々とした笑顔をシオンに向けながら叫ぶ


「さいっっっこォじゃねェかァァァァ!!!」


腕を消し飛ばされ、翼の修復もできない状態にもかかわらずステルベルは狂ったように笑う


「ちっ…狂人めっ…!」


「誉め言葉だなぁ…!」


その声を合図にステルベルを中心に黒い魔力が噴き出す!その魔力は周囲を凍り付かせ、一直線にシオンに向かって放たれる、横に転がり初撃を躱すが凍り付いた地面から無数の氷人が追撃する様にシオンを追いかける


「っ?!」


転がった姿勢から飛び起きようとするが全身を強い力で押さえ付けられ身動きが取れない、もう一度蒼炎楼を地面に打ち込み無理やり逃げようとするが


(主よ…行くぞ)


「!」


黒桜の声が頭に響いた瞬間、視界が白に侵食されて行く。全身の力が抜け、意識が落ちて行く…

シオンに無数の氷人が殺到し、更に黒い氷が覆い尽くす

楽しめたでしょうか?

ブックマークありがとうございます!

最近は暑いようですので皆さんも気を付けてください、私は夏バテで倒れてます!

ではでは!

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