メイドと管理職
おはようございます。こんにちは。こんばんは!
雪月花でございます!
ショートストーリー第三弾でございます!
時は遡り、キラーメイルを中心に騒動を起こしていた頃、ルーとニルヴァは一つの机を挟み両者とも真剣な顔で重い雰囲気を作っていた
「ねぇ、フォルカ…この雰囲気何…?」
「分からない…ルーさんとニルヴァさんが目を合わせた瞬間に急にこんな雰囲気に…何故か紅茶を用意してるけど…」
突然の状況にラリサとフォルカはひそひそと小声で会話をしながら邪魔にならない…飛び火しない所に移動しようとする
「…」
「…」
「ニルヴァさん」
「ルー様」
「「キャラが被っているのはどうにかしないといけないと思います」思うのですが」
「「ぶふぅぅぅ!!」」
ルーとニルヴァの会話に吹き出すフォルカとラリサ
「そんな事で重い雰囲気を作るな!ピリピリするな!?」
「そんな?」
「事?」
あ、しまった。と悟るフォルカ、突っ込みの勢いから一転素早い土下寝
「誠の申し訳ありませんでした」
「…哀れね」
頭を押さえながらやれやれと首を振るラリサ、二人の殺気にも似た威圧に心を折られるフォルカ
「いいですか?メイドと言うお世話役は私が勤めているのです。それなのに貴方は魔王様の幼馴染という事で合流した訳ですが、世話は焼かなくてもいいのですよ?」
「私は幼馴染であるルインが心配で来たんですよ?世話をするのは当然だと思うのですが…メイドと言うのなら城の事をすればいいのでは?」
「何をふざけた事を…と言うより口調迄被ってるんですよ。えぇ」
「そう言われても困ります、18年間この口調ですので?」
「私はここに仕えた時からですよ?」
「そうですか?」
「えぇ、そうです?」
詰まる所、口調も城での役割も意外と被っている二人が同族嫌悪している
「良いですか?私はニルヴァです。文面だと区別が難しいですが綺麗な銀髪で目を閉じている『少女』を想像して下さいね?」
「…無駄に少女の部分を強調した理由を聞いてもいいでしょうか?回答によっては脳天に本を刺しますよ?」
「いいぇ…行き遅れの管理職なんて一言も言ってませんよー?あ、黒髪ロングの女性が怒りマークを付けて本を振り上げてます。大体こんな感じかと」
「あぁ…成長期の割には乏しい身体ですね。年齢が分からないそうですがもう成長は難しいかも知れませんね?」
「何ですって?」
「何ですか?」
「ねぇ、フォルカ…止めなくてもいいの?」
「あんなハイスペック戦闘に割り込めるのはシオンぐらいじゃないか?」
メイドとスーツ姿の女性が火花を散らしながら目にも止まらない速度でフォークとナイフで戦っている
「シュールだなぁ…」
フォルカの嘆きは虚空へと消え、ラリサは二人の動きを良く観察していた…フォルカは少し不安になった
楽しめたでしょうか?
この二人の絡みが見たい等あれば感想でよろしくお願いいたします!