発言勇者、発言魔王
激闘の末、司教アフラを無力化した公子セラキ。
幕舎へ担ぎ込まれた司教であったが……
公子セラキ:
……司教は?
一般兵:
馬で帰りました!
公女セラハ:
なんと奔放な……教会へ抗議しましょう!
公子セラキ:
いや、アフ家は教会・長老派の筆頭。この程度では裁けん。
ユウヤツ:
よくある事なのか……?
セラキ:
我らセラ家はな。アフ家とは曰くつきらしい。
ただでさえ私個人は、教会と立場を違える。
ユウヤツ:
なぁ……2人は何を、話していたんだ?
勇者とか魔王とか……
公女セラハ:
お2人とも、ユウヤツ様にご関心なのですわ。
まるで、〔発言勇者〕のようですから。
ユウヤツ:
……発言勇者?
セラハ:
王国の伝説にある勇者――
歴代のお3方全員が、絆の発言者なのです。
ユウヤツ:
……! 絆の!
セラハ:
絆は未解明で賛否両論――発言力を得る事は、困難です。
限られた者だけが、絆で発言できるのですわ。
ユウヤツ:
困難――絆って、そこまで難しい物なのか……?
じゃあ俺、実は勇者……!?
セラハ:
それは何とも……お心当たりはございますか?
ユウヤツ:
いや……全然ない。
でも――勇者って、すごく憧れる!!
セラハ:
こ・今日では、迷信で通るお話です……あまり期待されませぬよう。
ユウヤツ:
……そ、そうなのか……
兄セラキ:
そんな顔をするな。史実かもしれんぞ?
お前のような発言者は、見た事がないからな。
ユウヤツ:
……ところで、魔王って言うのは?
セラキ・セラハ:
〔発言魔王〕だ。
発言魔王です。
ユウヤツ:
発言魔王!?




