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雪解け水のように  作者: WU9
取り返す青春
4/4

同じ場所で

見て下さるみなさまありがとうございます。

おかしな箇所があれば都度直していくのでその時はコメントお願いします。

学校を出て久しぶりに河川敷へと足を運んでいた。

ここ数か月、川の近くまで来ていなかったので新鮮に感じる。

暖かい空気と川の流れる子気味良い音が心地よく眠気を誘発させあくびが出る。

鞄を横に置き草むらに寝転がり青々と晴れている空を見上げて雪氷について再び考える。

あの日であった少女と瓜二つの女の子だが所々違うと感じるものがある。


ここへ引っ越してきたばかりのことや気品を感じさせる立ち居振る舞い・話し方。

俺が話した少女はもう少し親しみやすさがあり、皆が見惚れてしまうほどの魅力は特に感じられなかった。

一目惚れかつ短い時間しか過ごしていないやつが思うのもおかしな話だが何となく分かるのだ。

もしかしたら会っていない間に変わっている可能性だってある。

しかしそれは本人しか分からないこと。

だからこそ、それを確かめるために明日は絶対話しかける。


取り囲まれていようとも今日みたいに惨めに逃げ帰ってやるものか!

心の中で一つの誓いを立てると大きく伸びをし両腕を後頭部へと持っていく。

しばらく何も考えずに空を見ていると本格的に眠気が襲ってくる。

今日一日頭を使いすぎたせいか眠気には逆らえず少しずつ瞼が閉じていき夢の世界へ入るのであった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

顔に冷たい感触がし意識が覚める。

大粒の雫のようなものが頬を伝わって落ちている感触。

目をゆっくりと開けるが視界が真っ暗で何も見えない。

ついでに顔が何かに押さえつけられていて動けないし獣臭い。

とりあえず顔を押さえつけているものをどかそうと掴む。


簡単に動かせたのでそのまま腕を伸ばすと舌を出したアホ面の犬と目があった。

持ちあげたままにしていると額に涎が一滴落ちてくる。

犬を横に置き上体と起こすと空は橙色へと染まっており太陽が沈みかけている。

「結構寝てたみたいだな」

眠気覚ましの伸びをすると両手を地面につけ体重を預け楽な姿勢を取る。

犬の方を見ると姿勢よくお座りしてこちら側を見ている。

首輪はされていないため野良犬かと思ったが毛並みや人慣れしている態度を見てどこかの家から脱走してきたのではないかと推測した。


「どこから来たんだお前」

頭を撫でるが嫌がる様子もなく一時その毛並みを堪能する。

後ろから風が吹き肌寒さを感じ軽く身震いをすると共に洗剤の優しい匂いが鼻をくすぐった。

恐る恐る振り返ると無防備に寝ている雪氷の姿が目に入る。

両腕は力なく無造作に頭の上へあげ、足はくの字に曲がっており制服の隙間からおへそがチラリと覗かせておりそれを見て生唾を飲む。

そんな彼女の姿に邪な感情と理性がぶつかり合い頭を抱えて葛藤していると、ふと視線を感じ視点を上げる。

すると道行く人たちがこちらを見ながらにやけた表情をしていた。

それに気づきこれまでの流れを見られていたと考えると恥ずかしくなり前へ向き直り顔を手で覆い蹲る。


一人で悩んで葛藤しているこじらせ男子高校生の滑稽な様を見て笑っているのだろう。

二人しかいないと思い行動していた自分をぶん殴ってやりたい。

すると後方から草が擦れる音がする。腕と体の間から視線だけ向けると眠け眼を擦りながら可愛らしいあくびをする姿が見える。

「あれ?私何してたんですっけ?」

独り言を呟きボーっとしている目が俺を捉える。


「何でそんなに縮こまってこっちを見てるんですか?」

彼女は純粋な疑問をぶつけてくる。

「聞かないでくれ。世界がここだけだと思っていたやつが周りを見てみるともっと大きな世界があることに気付かされて、あげくに嘲笑されていたことに打ちひしがれてるんだよ」

「?」

何を言ってるのか分からないといった様子で首を傾げキョトンとしている。


「何を言ってるか理解できませんでしたがご愁傷さまです」

それどころか気を遣われてしまい変なことを言った自分に呆れてしまう。

「そういう雪氷こそ何でこんなところにいるんだ」

逆に彼女が何故ここにいるのかを尋ねてみる。

「私は......そうだ。帰りの途中でワンちゃんがいたので家から逃げ出したのかと思い後をついて行くと、同じ学校の人が気持ちよさそうに寝ていたのでそんなに気持ちいいのかな?っと興味本位で横になってみたらいつの間にか寝ていました」

理由を聞いてしばらく沈黙の後、

「ぷっ、それでここに寝てたんだ」

彼女の天然のような行動に笑いが噴き出す。


「どうして笑うんですか」

目を細め鋭い眼光で睨めつけながら頬を膨らませている。

「すまんすまん。完璧に見える人間にも意外な一面があるんだなと思って」

体を反転させ正面を向き彼女に謝罪をする。

「何ですかそれ......というより貴方は何故私の名前を知ってるんですか」

「何故ってそりゃあ同じクラスだからだよ」

「.........すみません、貴方を教室で見なかったので覚えていません」

いやずっといたけど!と内心で思いつつ、自分が思っているより存在感が薄かったことにショックを受ける。

「それなら仕方ないな、俺は時乃 正。これからよろしく」

「ご丁寧にどうも、改めまして私は雪氷 流水です。よろしくお願い致します」

お互い顔を合わせて軽くお辞儀し再び顔を合わせると笑いあう。


ここにきて雪氷と会話が出来ていることに気が付く。

このチャンスを逃すわけにはいかないと思い聞いてみることにした。

「変な質問をするんだがいいか?」

「はい、なんでしょうか?」

一度大きく息を吸い言葉を発する。

「雪氷は昔、俺と会ったことはあるか?昔と言っても一年くらい前のことなんだが」

「私が貴方とですか?......私が覚えている限りだと会ったことは無いと思います。自己紹介の時にも話しましたがこっちへ来たのはここ最近なので」

「そうだよな~変な質問して悪かったな」

表情には出さなかったが彼女の返答に少し肩を落とす。

何となく予想は出来ていたものの、灯火の如く残っていた希望の心はあっけなく砕かれた。


そんな落胆している俺の背中に強い衝撃が走る。

後ろを向くと自分に構わず雪氷と話していたのが気にくわなかったのか不機嫌そうな顔をした犬が何度も後ろ足で背中を蹴りつけていた。

「痛い、痛いから。構わなかったこと謝るからもうやめて」

そんな犬に俺は懇願する。

「あ、ワンちゃんまだいたんですね。てっきり帰ったのかと思ってました」

俺の体が壁になって見えなかったのか今犬の存在を認識したようだ。


彼女は犬を撫でようと立ち上がり近づいたのだが犬はそんな彼女から逃れるように全力疾走でどこかへ行ってしまう。

「あらら、逃げられちゃいました」

逃げていった方向を見ながら悲しそうな表情をした。

「ここら辺にいればまた会えるでしょ」

励ましの言葉をかけながら俺も立ち上がる。

「......そうですね。次こそは絶対つかまえます!」

両手で拳を作り頑張るポーズをする。


辺りはもう暗くなってきていたため別れの挨拶をしてお互い帰路へ向かう。

家に着くまでの間、無意識に笑顔が出ていることなど気付かずすれ違う人々から気味わるがられていたことを俺は知らないのであった。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

またしょうもない話を書きます。

ここ最近スノウブレイクというゲームで衣装規制が厳しくなっていまして。

理由としては衣装が過激すぎてって感じですね。

そのせいで衣装買っても規制が入って意味ないんじゃないかと思っていたのですが、ネットで調べてみたところ規制が解除できるとのことで(違法ではないのでご安心を!)。

早速やってみるとあら不思議、えちえち衣装へ元通りに!

これのおかげでモチベーション変わらず楽しめてます!

.......以上、しょうもない速報でした。

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