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光と暗  作者: 雨宮雨霧
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ネカフェに着いたはいいものの、年齢制限を突破できるのか?

私たちは17歳。まだ未成年だ。


「やっぱやめようか。」

菫はそう言う。

仕方がないので、近くの公園で過ごすことにした。

静かな夜の公園。

少し怖い。


「寒いね。自販機でなにか買ってくるよ。」

「私も行く。」


二人で自販機に向かう。

寒空の下で光を灯す自販機。

寂しげに光が揺れているように見えた。


「私おしるこ。」

「じゃあコンポタ。」


小銭を入れ、ボタンを押す。

ガタン、と缶が落ちてくる音にビビってしまった。


「結羽ちゃんって案外ビビりなんだね。」


そう菫に笑われる。

死んだ顔をしていた菫が笑った。

笑えるのは当たり前じゃないんだと改めて思った。


ベンチに座り、温かい缶を首に当てる。

首に当てると、心なしか身体が温まる気がする。


プルタブを開け、コンポタを流し込む。

コーンは美味しい。

裏切らない味だ。


「おしるこも美味しいよ。」

「あんこ苦手なんだよね。」

「もったいな!」


粒あんの食感がどうも苦手で、甘ったる感じも苦手で。

喉が焼けそうになるのが嫌いで。

とりあえず苦手だ。


喋りながら飲み干していき、気付けば缶も冷めきってしまった。

この人生も気付けば冷めてしまっているんだろう。


生きるってなんでこんなに難しんだろう。

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