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良い子

作者: 原一文

頭を撫でてくれた温もりが

残っているまま

あなたの姿が部屋から

消えていた


「いい子にして」と

言葉が響いてるまま

玄関「バン」と

閉じる音が

私に致命的な銃の弾


真っ黒な玄関に叫び続ける

戻ってくれと

神様に祈っていた


なぜ私を連れて行かない

私はいい子ではないか


私はいい子にすると

100回神に誓った。

あなたが帰るまで

ずっとここにいると

神に誓った。


私はいい子にすると

100回神に誓った。

あなたが許すまで

絶対に食事をしない

水を飲まないと

心の中で決めていた


私はいい子にすると

100回神に誓った。

あなたが帰るとき

私は1秒100回尻尾を振ると

猛練習していた



....

見よ

部屋が真っ暗になった。

それしても私は一歩も玄関から離れていない

私は「世界一番いい子」と

あなたがきっとわかっていた


...

見よ

日差しが部屋を灯したが

私は一歩も食事のところに近つけない

いい子にしている

あなたはいつ帰ってくれるか


...


見よ

私は既に倒れている

目が曇っている

自慢の鼻も鈍くなった

あなたの姿はどこにあるか


...

初めて夢を見た

ああ

夢が素敵だった

夢の中は全てあなただった











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