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聖剣のお世話係  作者: 春風秋風
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華やかな舞台の裏側で

初めての投稿になります!R15は殺傷の場面が出てくると思われるので念の為。今回は三人称視点ですが次回から主人公の一人称視点になります


拙い文章で誤字脱字があるかもしれませんが、よろしくお願いします!


毎週土曜日15時更新予定


剣と魔法が物を言う世界イセラート。その世界において列強と呼ばれる国である『精霊に愛された王国』オルレア。その王都オルベアの中心にそびえ立ち、大勢の人で賑わいを見せるオルベリア城の広大な敷地の静かな一角。オルレアが列強と呼ばれる由縁とも言える武器庫の前に衛兵が二人警備している、が。


「はあ…、本当に精霊に愛されてねぇなぁ、俺。よりにもよって殿下の誕生日にここの担当になるなんてなぁ…」


「言うな。そういう奴もいるからこそ世の中回ってるんだ。次の夜会では休みになるではないか」


「そうは言ってもよ…殿下の誕生日だぜ?外国からの客人も来てるんだぜ?美味いもんのオンパレードじゃねぇか!ああ、今日が非番な奴らが腹一杯御馳走食べてるのを考えるだけでも、呪い殺せる!」


「おい、洒落になってないぞ…同意したくはあるが」


どうやら食欲に忠実な衛兵らしい。今晩の御馳走に想いをはせている二人は突然手に持つ槍の石突を地面に打ち付け、武器庫に面する城の出入り口に視線を向ける。


しばらくして明かりを持った侍女姿の少女が出入り口から出てくると、衛兵二人は緊張を解く…だけでなく、だらしなく破顔する有様だ。


彼女は二人に近づくと深々と侍女の礼をする。


「お疲れ様です、シガリー様、オットー様。お時間となりましたので私セティエが警備を引き継ぎます。休憩時間は凡そ3刻となっております」


「おう、お疲れさん。いやー、やっと晩飯にありつけるぜー」


「セティエ孃もお疲れ様。休憩時間について了解した。復帰する時、何か必要なものはあるか?」


「いえ、そのような連絡はございません。どうかごゆるりとお休みくださいませ」


その言葉にシガリーと呼ばれた衛兵は苦笑する。


「了解した。では、3刻後」


「あんたもこんな日にここの警備なんてついてないな。つーか、こんな日なのにこんな場所にいてもいいのか?」


「私は見習いですから。見習いには今日の仕事は厳しいとのことです」


「なるほどな。まあ程々に頑張ってくれ。といっても、することは殆ど無いんだがな」


今度は3人で苦笑する。そして衛兵二人は手を振りながら城へと入って行った。それを見届けた侍女見習いの少女‐セティエ・ニーベルンゲンはスカートのポケットから鍵を取り出して武器庫の中に入る。すると‐


『よう。待ってたぜ、嬢ちゃん』


『いらっしゃーい、何だか外が賑やかね?』


『…青いのがまだ帰ってきてない。それ関係?』


セティエの頭に直接響く声が出迎える。彼女は後ろ手で武器庫の鍵を掛けながらその声がする方向、聖剣たちが並んでいる部屋へと足を向けながら、この声が聞こえるようになった出来事を思い返すのであった。


次回は国や聖剣の説明回になります

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