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それはボク達のみぞ知る物語  作者: 夢星 柚花
4/11

雨のち曇り編(4)

「裏切り者」

その言葉がいつも僕の頭の中を過っていた。


 悍ましく、皆んなが僕を見て睨みつけてる。

沢山の目玉に僕は囲まれてた。


 そんな恐怖を日々を毎日送っていた。

あぁ・・・僕はもう必要としない存在、邪魔者でしかないのだ。

 僕はこの場所に居てはいけないんだ。


 僕は気づいてしまったのだ、この場所は二度と踏み込んでは

行けないのだと_______。


第3話「視線の先」


 鳥の囀る鳴き声と、目に差し込む光

ああ、この感覚はよく覚えている。


朝だ。


 目を開けると天井は真っ暗で、上から人の気配を感じる。

僕は二段ベッドの下で寝ていたからだ。


 上には建が、隣にもう一個普通のベッドがあるのだが、そこに

紫稀が寝ていた。


 ベッドの配置は、1週間前に建が「俺は上から人を見下ろすのが好きだ」と

言われて、紫稀からは「上に人がいるとイラッとするんだよねー

それに高い所もそんなに好きじゃない」と微妙な顔をしていたので、

「じゃあ、二段ベッドの下で」と僕が言い、その配置となったのだ。


そもそも前はどんな配置で寝てたのやら。


 学園に来て、あれから一週間が経って、それから僕は二人を名前で

呼ぶような仲にもなっていた。

それは転校して次の日ぐらい、二人から「俺たちを呼び捨てで呼ぼうぜ」と

許可をもらい、そう呼ぶようにした。


 早起きする生活に慣れてる僕は、二人より早く起きる。

あ、たまに紫稀くんが早く起きて机で何かブツブツ言いながら

作って?いるが、特に気にしないことにした・・た、多分。


 僕は支度をする前に、紫稀を揺らして、建は声を出して

起こそうとしたが、中々起きない。


悠斗:「二人共遅刻するよー、僕は先に顔洗ってくるから」


 部屋には洗面所はなく、廊下に配備されてる洗面所で

顔や歯を磨きに行く。

 良くその場所に行くと、2年生の先輩と違うクラスの同級生に

会って話しかけられたりするのも日間になっていた。


「おはよう、天崎」

 声をかけてきたのは、隣の部屋にいる服部と名の同級生だった。

彼は一年生の割には背が高く、筋肉質で多分女子にモテるだろう系の

顔立ちをしている。


悠斗:「おはよう、今日は朝練あるの?」

 彼はまだ仮入部だが、バスケ部に入ってるみたいだ、背が高いから

先輩にスカウトされたのがキッカケである。


服部:「今日は、無いよ・・・それより、あの二人はまだ起きないのか?」

 服部くんは、偶に僕が起こしても起きない二人を大きな声で起こして

くれる、ピンチヒッターの役目をしてくれるのだ。

悠斗:「多分、消灯時間過ぎてるのに、ゲームしてたからだと思う」


 1990年代の所有してたゲームといえば、「スーパー●ぁみこん」が主流

だったのだ、この学校はTVも各自部屋に備われており、ゲームも学校側から

借りる事が出来る。


服部:「ま、遅刻したらでしたら、自業自得だ。」

 そう言って彼は自分の部屋に戻っていった、時には厳しく方針だね。


僕は、顔を洗いタオルで拭こうとした瞬間、何かビビッと視線を感じた。


悠斗:「ん?」

 周りを確認したが、声もしないし何もしない。

まさか幽霊?っと思ったけど、僕はそもそも霊感が無いからそれは

100%無いと思った。


悠斗:「おかしいな・・・誰か見てた気がしたんだけど」

 僕はそう言って部屋に戻った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「やっぱりアイツは、仮入部の時までには欲しいんだよな」

 一人の男がロッカーが沢山置いてある隙間からヒョコっと出て

呟き始める。


 その男の正体は高身長と茶髪で、ハーフの顔立ちをしていた。

この前、悠斗達を窓から見ていた1人、アキラと名の少年だった。


アキラ:「せっかく、同じ寮にもいる事だし」

 彼は顔をニヤリとさせて

アキラ:「そろそろ勧誘しますかのー」 


そう独り言をぶつぶつ言って、そのまま悠斗達の部屋とは反対方向に

立ち去ったのだ。


悠斗は、中々起きてくれない二人を一生懸命起こそうとしている中、

一人の少年が動き始めていたのだ_______。






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