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魔法の弾丸  作者: oga
3/12

格闘訓練

錬成銃を使った訓練が終わり、ミーティングのため、生徒はみな城塞のある一角に集まっていた


先ほどの教官が来て、話を始める

「では、諸君らに、今後の授業の内容を説明していく」

教室に集まった8人が耳を傾ける

「通常はいつものように座学を中心とし、銃の扱い、そして新しく戦闘訓練のプログラムを追加する」

「フーン、面白そうじゃねえか」

シーフが言う

「黙って話を聞け、戦闘訓練では諸君らに2人一組のチームを作ってもらい、それぞれを敵と想定し、戦ってもらう」

「2人一組で戦う意義は?」

今度はスタンクが言った

スタンクは闇と石の属性を持ち、クラスでもトップクラスの成績を誇る生徒である

「チームワークを学ぶためだ 諸君らの能力の性質上、必ず連携が必要になる 訓練の方法はこうだ 2人一組の内の片方に錬成銃を渡す これを奪い合ってもらう

どのチームの銃でもよいが、奪い取った時点でそのチームの勝ちとする 負けたチームはペナルティとしてさらに過酷なトレーニングを受けてもらうから覚悟しておくように 注意しておくが、銃は使うなよ 仲間同士で撃ちあうことは禁じる」

「戦闘訓練か・・・乗り気じゃないな」

テッカはそうつぶやいた


その日、部屋で待機していると、一枚の紙が届けられた

中を確認すると、例のチーム戦の相方が書かれていた

「スタンク」

テッカは内心これ以上ない組み合わせだと思った

正直どちらも格闘センスはないに等しいが、お互い似たもの同士な部分があった

そのため、チームワークという点ではうってつけの相棒だった


翌日、城塞から南に降りたところにある古ぼけた城に8人はやってきた

「それでは訓練を開始する 各々事前に配った用紙の通り、合流地点でメンバーと待ち合わせし、待機せよ 銃の発射音が戦闘開始の合図だ」

テッカは用紙に記してあった通り、古城の2階の角の部屋にやってきた

待っていると、すぐにスタンクが現れた

「テッカ、お前か」

「ああ、よろしく頼むぜ」

「正直、お前で良かったと思ったよ 他のメンバーに比べたらな」

最後のは余計だが、俺もだ、とテッカは内心思った


「じゃあ、具体的な作戦を決めようか」

とスタンクが言った

スタンクの率先していろいろなことをまとめる性格に、テッカは好意を抱いていた

場の意見が出そうになければ、空気を読んで発言し、スタンクのおかげでそういった場面も沈黙することがなく、スムーズに議題が進む

今回もスタンクが作戦を決めた

「シンプルな作戦だが、どちらかがおとりになって進み、敵が来たらもう片方が背後から攻撃をする」

「なるほどな 2人で行動するよりも、相手を釣りやすいし、銃は仕掛ける側が持てばいいってわけか 仕掛ける側は格闘に自信があるほうがいいと思うが、どうだ?」

とテッカが言った

「正直、俺に格闘のセンスはない おとりを買って出る」

スタンクがおとり

テッカが奇襲

そういう取り決めとなった


先にスタンクが前を歩いていき、その後を隠れながらテッカが進む

「格闘のセンスは俺だってないけどな、まあ、背後からなら相手がシーフでもない限りは行けるはずだ」

そう踏んでいた

すると、テルキとウォードのペアが前から歩いてきた

「2対1、みたいだけど・・・」

とテルキが言う

テルキは光と木の属性持ちでウォードは水と金の性質を持っている

「あいつか」

テッカはウォードを見てつぶやいた

ウォードは行事ごとには消極的で、あまりそういったことには参加しない口であったが、なぜか仲間内では人気があった

そこがテッカには気に食わなかった

なんでこんなやつが

と内心思っていたので、今回、相手がウォードと分かり、こいつには悪いが、泣かせてやる と思った



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