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魔法の弾丸  作者: oga
2/12

初めての合成弾

ここは大陸から少し離れた無人島

そこに、彼らを養成するための訓練施設がある

古い城塞を改装したもので、中は広く、地下には食料などを備蓄するための倉庫もあった

今はその空間を訓練するためのスペースとして使っている


その日、テッカは訓練場でサーシャ、シーフともに、合同訓練を行っていた

もともと食料を備蓄するためのスペースだが、訓練には十分な広さである

教官が銃を手渡す

今日は初めての扱いだ

「これが、錬成銃だ」

錬成銃とは「元素」を組み合わせて撃ち出すための媒体だ

授業でテッカはそう教わっていた

「持ってみると、意外と重たいですね」

それは鉄の素材で作られていて、柄と、リールと、長細い棒で構成されていた

それを3人に手渡す

「次にこれだ」

今度は弾丸を一つずつ渡す

これが元素となり、属性、または物質の性質を宿す

「握りこんで心の中でコールすればいい テッカ、お前は2つの性質を持っているな どちらでもいい やってみろ」

テッカは「鉄」と「火」の性質を持っている

「分かりました」

弾丸を握りこみ、「火」とコールしてみた

「できました」

「銃に弾丸を仕込め、宿した性質は20秒ほどで消えるからそれまでに撃たなければならない 仕込み終わったら撃ってみろ」

教官に促され、慌ててテッカは銃をリールに仕込み、構えた

そして、撃ち出す

ドンと撃ち出された弾丸は空中で炸裂し、メラメラと火を描いた

おおお、と他のメンバーからも声が上がる

「今のは火の性質を宿した弾丸だな」

「はい」

他のメンバーも一人ずつ弾丸に性質を宿し撃っていく

サーシャが放った弾丸は空中で冷気と化し、空気中の水分をを凍り付かせた

シーフの放った弾丸は、さく裂し、風を巻き起こした

「これだけかよ、風って一番しょぼくねーか?」

シーフが言った

「次は合成弾だ」

教官がもう一つ弾丸を配る

「どちらでもいいが、自分の性質の片方を込めろ」

そういわれ、テッカは「火」の弾丸を作った

「次にもう一度自分の片方の性質を込めろ」

テッカは「火」の弾丸の上から「鉄」の性質を込めた

「テッカ、撃ち出してみろ」

銃を構え、撃ち出す

ドンと音がする

しかし、今度は空中でさく裂せず、壁に弾丸が撃ち込まれる

ビシっと壁にヒビが入った

みなこちらを見る

「今込めたのは「火」と「鉄」だな それで、弾丸が精製された」

要するに、弾丸で弾丸を作ったってことか

「僕で試さない方が良かったんじゃ・・・」

正直この分かりにくい結果に、少し気まずさを覚えた

「いや、この元素となる弾丸では敵は殺せない だからお前のはなかなか有用な組み合わせだ」

テッカは内心、物騒な能力だな、と思った

サーシャは「氷」と「砂」を組み合わせ、雪を作り出した

シーフは「風」と「紙」を組み合わせ、紙飛行機を作り出した

「まじ、使えねえ」

シーフが言った

「私のだって、雪がなんの役に立つのかしら」

サーシャも言う

「今日はここまでだ、おのおの、部屋に戻っていいぞ」

銃を返し、3人は解散した





自分の名前の漢字がそのまま性質になります

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