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第三十二話 観光地?

はい。続いてます。三十一話はこの話を投稿しよう!って思い、ページを開いたら気付いたんですよ。。。投稿していにいことに。。。このまま読んでいただけたら幸いです。

 砂漠でテントを張って一晩過ごし、太陽が昇る前にテントを畳んで朝食を済ませる。朝食といっても固いパンのみ。太陽が昇る頃に行動を開始した。

 最初の頃はまだ涼しさが残っていて活動しやすかったが、太陽が完全に顔を出すとじりじりと気温が上がり活動しにくくなった。だが、涼しいうちにかなり距離を稼げたので正午前にはオアシスに到着した。

 池と呼べるくらいの水溜まりに、足を入れてバタバタ動かすのはアイラ。その横ではドールが足を水の中に入れたまま寝っ転がっている。

 他の皆は木陰に避難している。

「はぁ…生き返る…」

「水を補給したら行きましょう」

 百合はそういってみんなから水筒を回収すると、星羅と一緒に砂漠地帯のオアシスにはよくある水販売所に向かって行った。水は砂漠地帯では貴重な物資、地下から汲み上げられているものもリットル単位でお金を取る。

「ねぇ、藍ちゃん」

「何ですか?」

 ドールは体を起こして藍を呼んだ。呼ばれた藍は駆けるようにして彼女の傍に寄ると、水には足を浸けずに座った。

「なんで忍の人はそんなに元気なの?」

 彼女の言う通り、忍である三人とそれ以外の人間とでは現時点における残存体力の差があるように見える。百合、星羅は全員分の水筒を持って水を買いに行ってくれているし、藍は日陰に避難しているものの、呼んだらすぐにこちらに来た。

「忍は通常、常人の二倍の体力があると言われてるんです。ですが姉達は秘術の効力により、私はまだ子供なので常人の一.五倍の体力があると思われます」

「忍ってすごいね…」

「訓練すればドールさんもそうなれますよ?」

 冗談で言ったのか、本気で言ったのか分からない口振りで俯いているドールを藍が下から顔を覗き込んだ。

 ドールは顔を横に振り答えた。

「私はいいよ、訓練に絶対ついていけないし今のままで充分」

 ドールの言葉に藍は何故かにっこりと笑った。つられてドールもにっこり。はたから見たら不思議な二人である。

 そんな二人に声がかかった。

「二人とも行きますよ」

「は〜い」

「分かりました」

 百合の言葉に二人は立ち上がって既に準備が整っているみんなの所に駆け寄った。



 砂漠地帯を抜けたのは夕方になった頃、たどり着いた街には人が溢れ返っていて全然前に進めない様子。明らかにこの街の人たちの数では無い。

「着いたけど…」

「何か人いっぱい〜」

「ここは観光地ですから」

 砂漠地帯を抜けたあとの疲労感と、人の多さに自然と覇気が無くなりぐったりとしているノイとドール。二人にさらっと返したのは星羅。

「観光地? じゃあ精霊の居る場所も観光場所なのかな?」

「それはないんじゃ…って藍ちゃんは?」

 変なことを言う妹の頭を軽く撫で回して答えていたウィークは、ふと、藍が居ないことに気付いた。

 辺りを見回すと、小型犬を連れた水色のツインテールの女の子が買い物帰りの地元の女性らしき人に話しかけているのを見つけた。

「すみません。この辺りに精霊が棲む場所ってありませんか?」

「ものすごいストレートだな…」

 精霊を探していることを隠そうともせず、堂々と質問している藍。

「精霊? あぁ神様のことかい?」

「はい…多分」

 女性の言葉に曖昧に言葉を返す。何故なら精霊は神に仕えている存在であるわけだから、神ではない。しかし、存在意義は神に近いものがあるからだ。

「神様が祀られている場所までのバスなら出ているよ」

 女性は近くのバス停を指した。藍とグロー丸以外のメンバーでバス停まで近寄り、時刻表を確認する。

「バスまで出てるのかよ…」

 バス停の時刻表を見てノイが呟いた。確かに、時刻表には『氷炎の』と、それらしき名前が載っていたのだ。

「あそこは人気だからね、炎の神様と氷の神様。二つの神様が隣接した洞窟に納められているんだよ」

「二体!? コイルさん!」

 女性の言葉に反応し、コイルに真偽を問うアイラは少し興奮気味。

「えぇ、当たりね」

 コイルがゆっくり頷くとアイラが元気良く言う。

「じゃあさっそくそこに向かいましょう!」

「今日行くんですか?」

「え?」

 アイラの背後から静かにその行動を制する声。振り向くと百合がドールとウィークを指さしながら一言。

「何人かお疲れの人がいるようなんですが…」

「あ…」

「今日は休んで明日行きましょう」

「そうね…」

 寂しそうに答えるアイラはなんだか可哀想だった。


 街のその辺の安い宿で一泊して、次の日。

「さぁ、今日こそ行こう!」

 すでにアイラのテンションはマックス。新たな大精霊に会えるのがかなり嬉しいよう。

 しかし、他の皆さんは眠いのか目が半分閉じている人が多い。

「バス乗ります?」

 さりげなくドールが提案したが、それはアイラによって却下された。

「ダメ! 歩きで行くわよ、歩きで!」

「小金持ちのくせに…」

 バス停に居座ろうとしているドールを無理やり立たせながら、アイラは言う。

「そんなに持ってないわよ。第一、そんなに色んなことに使ってたらすぐに無くなっちゃうじゃない。大事に使わないとね」

 財布の入った鞄をドールから守るため、しっかりと抱え込んで警戒する。そんな彼女に一言。

「けち…」

「節約と言ってね?」

 アイラの額に青筋が見えたのは、あえて見えなかったことにしましょう。だって、朝なんだからしょうがない。

 一行は徒歩で目的地まで向かいました。



 バス停を辿って着いたのは大きな洞窟の前。入り口には丁寧に『←寒冷の神の洞窟』と、看板が立てられていた。確かに観光場所のようだ。

「ここ?」

「観光場所なのに人が全然いませんよ?」

「本当だ」

 辺りを見回しても居るのは人ではなく、トカゲや蜘蛛、それに鼠。とても観光場所とは考えられない様相をしているこの洞窟。

 アイラとコイルは、普通なら大精霊以上の精霊が棲む場所なら、近くに行けば小精霊達がいると言うのはだがここにはいないらしい。らしいというのは、召喚士や魔術士はそういう訓練を受けているが、一般人は精霊を感じ取ろうとする概念がないため感知できないのだ。

 しかし、ドールは魔族なので生まれた時から感知する力は備わっているらしい。

「まぁ、他に人が居たら契約出来るか分かんないぜ? このほうが俺達には好都合じゃん」

「とにかく入ってみましょ?」

 八人と一匹(以下「九人」)は洞窟の中に一歩、足を踏み入れようとしたが、

「ちょいと待ちな、お嬢さん、お兄さん方」

「何です?」

 突然後ろから野太い声が九人を引き止めた。何だ? と振り返ると、工事の作業服のような物を着た男性が二人立っていた。一人は長身でがたいが良く色黒、もう一人は長身だが細身で色白。どうやら話しかけてきたのはがたいの良い人らしい。

「中には入らないほうがいい。ニ週間前に中が崩れて、今も崩落の危険性があるっていうんで入っちゃいけないんだよ。なんでも…」

「おい」

 がたいの良い人が何故か得意気に話していると、もう一人が小さな声で彼を制した。

「あいつら行ったみたいだぞ」

「なにぃ〜!?」

 そう。ノイ達は彼の忠告を聞かずに洞窟の中に入っていってしまったのだ。

さて、男が言おうとしていた内容とは、洞窟の中では何が起こっているのでしょうか…。


こんな作者はなんかお叱りのお言葉が入っていても不思議ではないのに、何にも無い。。。うん。面白くないのは自分でも分かっています。頑張ります。

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