ep63 本当のあとがき
この度、全話完了記念 公式ホームページも公開しました。
ぜひ遊びに来てください。
https://studiotomo.my.canva.site/page-5
終わりましたね。ここまで読んでくださって、
本当にありがとうございます。
「学校給食未来録」の最初の一行を書いたとき、
七年後の結婚式までたどり着けるかどうかなんて、
正直、まったく想像できていませんでした。
新卒の栄養士さんや調理員さんと一緒に現場を回りながら、
失敗して落ち込んだり、
理不尽なことで泣きそうになったり、
それでも翌朝には白衣を着て、
また釜の前に立つ姿を、
これまでたくさん見てきました。
この物語の浅倉椎菜は、
そうした現場で出会った一人ひとりの
「がんばり」や「弱さ」や「しぶとさ」を、
少しずつ混ぜ合わせて生まれたキャラクターです。
エビクリームライスも、大学いも山脈も、
すみちゃんカレーも、
どれも現場で聞いたり、
自分で体験したりしたメニューたちです。
ふーぴょんや shina guide β といった SF ガジェットは、
現場で本当に
「こんなのあったらいいのに」と話していた妄想を、
少しだけ未来寄りに誇張した存在です。
でも、彼らがやってきたことは、
とてもシンプルで、
「今日の自分を、少しだけ信じられるように
背中を押す」ことだけだったのだと思います。
完璧な職場も、
完璧なチーフも、
完璧な人事もいません。
でも、
「今日より少しだけましな明日を作ろう」と
釜の前に立っている人たちがいるかぎり、
学校給食という仕事は、
ちゃんと続いていくはずです。
この物語が、
今まさに現場でがんばっている方や、
これから給食の世界に飛び込もうとしている
学生さんたちにとって、
「ちょっとだけ心が軽くなる読み物」に
なっていたら嬉しいです。
ここで物語はいったん区切りを迎えますが、
現実の給食室は、
明日もふつうに始まります。
浅倉椎菜もきっと、
どこかの朝の回転釜の前で、
今日と同じように
「はい、次こっちお願いしまーす」と
声を張り上げているはずです。
その姿を想像しながら、
この物語を閉じていただけたら幸いです。
ここまでお付き合いくださった読者の皆さんへ。
本当に、ありがとうございました。
一言でも感想をいただけましたら、うれしいです。
時間がかかっても、必ずお返事させていただきます。
――横山 友則




