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学校給食未来録 ~ちょっとSF/浅倉椎菜の青春日記~  作者: STUDIO TOMO
スピンオフ①「栄養士 南沢 和江」

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ep49【椎菜の家と未来ガジェット】― フィールドノート―

 挿絵(By みてみん)

 椎菜の住む家と

 ふーぴょん(shina guide β)が

 “紡いだ”ガジェットたち

 読んでいただくと12話が何倍も

 面白く読めるかも


 浅倉家の家は、奥浅草の路地を一本入ったところにある、

 古い二階建ての木造住宅だ。

 派手さはないが、どこか呼吸しているような家だった。

 一階は、ほぼ一続きの空間になっている。

 玄関を上がるとすぐに台所とダイニングがあり、

 朝の光が床をまっすぐ照らす。

 食卓の向こうには小さなリビングがあり、

 使い込まれたソファが壁際に置かれている。


 家の中央には、大工だった祖父と父が使っていた

 工房がある。床の色だけが少し濃く、

 木の匂いが、まだわずかに残っている場所だ。

 椎菜はここを通るたび、

 無意識に歩幅を小さくする。


 裏手には小さなウッドデッキがあり、

 季節になると椎の木の影が揺れる。

 夕方になると、風が抜け、

 給食室とはまったく違う静けさが流れ込んでくる。


 玄関脇の階段を上がると、二階だ。

 母の部屋と、客間(元々は祖父と祖母の部屋)、そして椎菜の部屋。

 どの部屋も広くはないが、

 扉を閉めれば、それぞれの時間が守られている。


 椎菜の部屋は、いちばん奥にある。

 机とベッドと、最低限のものだけ。

 それでも、ここは「考えるための場所」だった。


 地下へ降りる階段は、

 一階の工房の奥にひっそりと隠れている。

 普段は使われない、少し急な階段。

 その先にある地下のラボだけが、

 この家の中で時間の流れを裏切っていた。


 この家は、生活の家であり、

 仕事の家であり、

 そして、まだ語られていない秘密を抱えた家だった。


 ◆① ケガさせない君

  ― 新人の指を守るための“角度警告バンド”


 基本機能

 ・手首の角度を計測し、“危険角度”に

  近づくと振動して警告。

 ・包丁・ピーラーなど怪我が

  多い作業の補助に最適。

 ・転倒時の姿勢バランスの乱れも察知。


 応用(shina guide β解析)

 ・相手との距離が急に詰まる“危険接触”を予測。

 ・高速物体の“軌道のズレ”を察知して、

  回避のきっかけに。

 → 「転ばない」「掴まれない」ための

   防御的補助へ拡張。


 ◆② ライン・ビューワー・グラス

  ― 現場導線を可視化するARグラス


 基本機能

 ・給食室内の動線、汚染・非汚染ルートを

  色分け表示。

 ・人やトレイの移動を“未来予測”で視覚支援。


 応用

 ・空気の“流れ”や“温度差”をライン化。

 ・人が通った“残光痕跡”を可視化。

 ・動作音や足音の方向推定が可能に。

 → 探索/監視回避の“空間認識ツール”へ進化。



◆③ スミダブリーズ

   ― 香り拡散ドローン/風のセンサー化


基本機能

 ・鍋の香り成分をキャプチャし、

  ミストとして拡散。

 ・気温・湿度に応じて香りの届き方を調整。


応用

 ・微弱な気流の乱れから“動き”を察知。

 ・空気中の粉じんや湿度差から通った方向を逆算。

 ・無音の索敵センサーとして運用可能。

  → “索敵ブリーズ”として閉鎖空間の

    位置把握が可能に。



◆④ モーション・プロテクター

― 動作のブレを補正する“優しい力学ツール”


基本機能

 ・混ぜる/返す/盛り付ける等の力加減を補正。

 ・持ち上げや注ぐ動作も“熟練者の角度”へ調整。


応用

 ・相手の大振りの“力の流れ”を外へ逃がす

  無力化反射。

 ・接触前の“角度変化”を先読みし、

  衝突そのものを避ける。

 → 対人場面での“安全防御・回避”に

  特化する可能性。


◆⑤ テイストリスナー

 ― 味の理由を翻訳するヘッドホン

  (12話で本領発揮)


基本機能

 ・旨味・苦味・香りなど味覚データを

  解析し言語化。

 ・苦手食材克服に大きく貢献。


応用

 ・音声の波形まで解析し、

  多言語をゆっくり日本語へ翻訳。

 ・複数の声を分離し“誰が何を言ったか”を構造化。

 ・壁越しの会話でも方向推定し、

  指向性を自動調整。

 → 見えない相手の会話も把握できる

  “翻訳・盗聴デバイス化”。



◆ふーぴょん夜間“工房モード”

 ― ガジェットが“生成”でなく“紡がれる”理由


shina guide β は使用者(椎菜)の

 ・不安

 ・恐怖

 ・後悔

 ・強い願い

 を読み取り、それを補うために“光の糸”

 としてガジェットを編む。


 同じガジェットでも話数ごとに違う

 性能を見せるのは、

 “しいなの心が変わるたび、

 最適な形に編み直されるから”。


 ガジェットは道具の形をしていても、

 本質は“成長を補助する温かいAIの織物”。


 父・大樹の研究の核心がここにある。



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