根本的なもの
太陽も暮れてきた。
風が少しだけ寒く感じてしまうのは季節のせい
「これからも一緒にいようね。私はね、佐藤といるのが楽しいんだよ」
道には人通りが減ってきている
「俺は面白みのある人じゃあないけどね。俺は真衣といるのは普通かな。」
「普通?私みたいに楽しく感じないの?」
風当たりが少し強くなる
「感じないって答えてもいいのかな。」
「もう答えてるじゃん。どうして楽しくないのよ?」
気づけば太陽が完全に沈んでる
「何で言えばいいのかな。人は1人で生まれて1人で死んでいくでしょ。他人との繋がりはあんまり俺には重要視出来ないんだよね。そう思わないか?」
人とは中々共感出来ないもの。
この男女は根本的なものが噛み合っていないんだ。