心癖論からビッグファイブ性格論を見てみる
今回の性格論解説ではビッグファイブ性格論を見ていこうと思う。
ビッグファイブは五次元の性格分析手法である。ビッグファイブは因子分析と呼ばれる統計的手法を用いて、性格を分析している。この統計手法の適応背景には語彙仮説という少々厄介な仮説が採用されている。
語彙仮説とは私たちの性格は日常的な語彙によって言い表せるという仮説である。これについて正直、私は違和感を抱いている。
例えば、「外交的で明るい性格」といった際に、この言葉は私の性格論だとどの性格を言い表しているだろうか。タイプ7の積極的に様々な活動に取り込みたいと願うような好奇心旺盛さだろうか。それとも、三種のように他者に期待する性向だろうか、もしかしたら、十種のような自己主体性を表しているのかもしれない。
何が言いたいかというと、言語は現実の中にあるが、現実は言語の中にはないということである。現実と言語は一対一には対応してはいないし、その対応には個人差がある。同じ言葉でも、文脈や話し手によって指しているものが違うというのはよくあることである。
それでも、ビッグファイブは私たちの日常的な性格表現の中の性格を高い精度で分析していると言える。すなわち、言語化の過程における性格へのバイアスはあるが、それを除けば高い精度で性格を分析できるというわけである。キャラ分析にこれを使わないという手はないだろう。
ビッグファイブの性格特性は、開放性、誠実性、外交性、協調性、神経症傾向の5つである。これらの性格特性が私の性格論と関連するのかを科学的に証明できるわけではないが、各特性と相関があると言われている行為をもとに私の性格論との関係を考えてみようと思う。
開放性について見ていく。ビッグファイブの性格特性はどれもその解釈が難しい。開放性はその人の新しいアイデアへの開放性を表しているらしい。これは新しいものに対して興味を持ちやすいということだろうか? それならば、楽しいものへの興味を表すタイプ7と関係があるのだろうか? はたまた、三種体癖のような流行への敏感さを意味するのだろうか? 芸術性、知性、冒険心に関係があるということなのでおそらく、私の性格論で言うところの関係性へ欲求に関係しているのだろう。たぶん。
誠実性について見ていく。誠実性が高いと、衝動のコントロールや高い目標設定ができるらしい。これは自律性への欲求と有能感への欲求が高いことで、内発的動機づけができるということであろうか? タイプ2やタイプ3といった感じだろうか。一種や二種のような父の命令による取り込み的な自己調整力の可能性もある。
外交性について見ていく。外交性はおしゃべりさや自己主張性に関係があるらしい。また社交性も高く人と一緒にいることが多い。おしゃべりさというのは三種だろうか? 自己主張性は五種や十種に関係があるのかもしれない。人と一緒にいることが多いといえば、タイプ6は人と一緒にいることが多いんじゃないだろうか。
協調性について見ていく。協調性は利他的な傾向に関係があるらしい。これは四種か十種であろうか? はたまた、タイプ2であろうか? また社会の調和を求める面もあるという。これはタイプ9の面であろうか?
神経症傾向について見ていく。これはおそらく、POの高さに関係があるのだろう。
と、このように、色々と考えて見たが正直、その傾向は今ひとつ分かりにくい。そもそも、ビッグファイブはあくまで言語化された性格全体を見ているものである。言語は自分の行動や他者の行動を説明するためにある。しかし、広義の行動の傾向としての性格はそれ自体が感情の「振る舞い」と「内容」の組み合わせによって影響されているということを考えなくてはいけない。
おそらく、私の性格は三種エニアグラムタイプ2である。まだ、性格コレクションで紹介していないが、この性格は他者に愛されたいということを強く期待している性格である。このエッセイシリーズを投稿するたびに感想こないかなぁ、ブクマつかないかなぁと確認してしまうくらいには読者に喜んで欲しいなぁと思っている。
この性格は、アンケートだけでその性格を捉えようとすると、エニアグラムだと、三種の期待する傾向がタイプ7に間違われたり、エゴグラムだと、タイプ2が十種的な傾向であるNPの増加に影響を出したりすることがある。
しかし、本来、これらはそれぞれ感情の内容と振る舞いを図るものであるから、別枠として考えなくてはならない。
何が言いたいかというと、ビッグファイブや他の性格をアンケートで調べたからといって、それだけでは、その結果の背景にある感情の内容と振る舞いが完全に理解できるわけではないということである。
ビッグファイブは、行動の傾向を捉える上で有用であるが、その背後にある要因を捉えるのには直接は使いづらいということを理解することが大切であろう。
実は感想やブクマを期待しているのですよ♪




