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悪役令嬢?ヒロインの選択肢次第の未来に毎日が不安です……  作者: みつあみ
強制悪役令嬢!?ヒロインの選択次第の未来に毎日が不安です
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挿話 淑女の観戦のしかたを学ぶ

SSです。

 午前の座学が終わりランチタイム直前になって午後の講義は急遽自習となった事が教諭から伝えられた。何でも不幸な事があったためとの事。

 いきなり自習と言われてもこの学園の書籍は既に読破済み、何もする事が無い。その時、そうだ!っと閃いた。


 「フロリス先生。 わたくし、是非とも教えていただきたいマナーがございますの」


 そう私は切り出した。完璧令嬢と呼ばわる私が知らないマナーなどあるのかと、思われる事は計算済みだ。案の定、フロリス先生は少し考えを巡らせた後で、聞き返して来た。


 「まぁ、ルナヴァイン嬢ともあろう方が知りたい事など見当も付きませんわね。 おっしゃって頂けるかしら?」


 まるで試すかのような物言いだ。でも私はあくまでも、つまらない自習よりも楽しい提案がしたいだけなので、社交用の笑みとは違う、少し幼さを残した自然な笑みを心がけて言葉を続けた。


 「素敵な貴公子方のスポーツ観戦を淑女らしく出来るようにする練習ですわ。 今日の午後は高学年で剣術の特別講習があると聞いていますの。 是非この機会にマナーを学んでおきたいのです」


 両手を胸の前で合わせて、フロリス先生にお願いをするように頼むと、周囲のご令嬢方も期待の目をフロリス先生に向ける。



 そして、自習時間は高学年貴公子達による剣術の見学時間となった。かねてよりこの機会を狙っていたのだ!しかも丁度剣術だなんて!リンデーン兄様にはリリーにかっこ良い所を見せて、座学の残念さを是非とも埋めて頂きたい!当のリリーは気にしていないみたいなんだけどね。

 私もお兄様方を応援する傍らジル様のお姿を……っとは行かなかった。残念ながら魔法関係の講義が重なっていたようで居なかった。


 でも当初の目的は果たせた。弓だとフィンネル兄様の方が目立ってしまうが、剣術だと模擬試合とはまた違った、リンデーン兄様特有の正確で美しい型からの流れるような剣筋にリリーがうっとりしている。


 「ああっ。わたくしこんなに間近に拝見出来るなんて幸せですわ♡練習場にはとても近寄れなくて……」


 そうね、あの練習場は奥ゆかしいリリーにはハードル高いと思うわ。だからこうして機会を作ったんだもの。


 もちろん、途中でうっかり奇声を上げてしまったご令嬢方にはフロリス先生からのご指導が入った。

 うん、これで少しは淑女らしい観戦が出来るようになったかしら?でもこの学年だけではダメかもしれないわね……。

 一昨年は、リンデーン兄様の頬に傷が付いた時に、野太い男性の声に混ざって淑女らしからぬ奇声が混じっていたのを私は聞き逃さなかったのだ。



 その後特別講習の終わりに、お兄様方にあまり目立たずにハンカチを渡す事が出来た。


 今年はヒロインが白いハンカチを渡すであろう。それでどれだけの好感度が上がるのか見ものではあるが今は気にしまい。


 私はフロスティブルーに染めた絹に、淡い月光のようなムーングレイに輝く絹糸で、勝利を意味する文様を図案化して刺したハンカチにした。

 昨年誰かが魔石に身体強化系の魔法付与を施した魔石付きハンカチを渡していた事が分かり、魔石付きハンカチ禁止のルールが追加されたのだが私には関係無い。最初からそれを懸念して付与内容は考えてあるもの。

 今年も魔法付与はシンプルに癒しと形状記憶。違うのは隅に刺した2人それぞれのイニシャルと紋章に使われる剣と弓の図案だけ。



 言外にリンデーン兄様寄りの応援になってしまっているけど、今年だけは特別だから!!

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