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私はゴッセン。私のクローンたちがいくら束になってかかってこようとも、独自に意識訓練したわたしには手も足も出ないだろう。

懸念はある。

クローンの中でも記憶を多く持っていたり、経験豊富でこちらとひけをとらないものも中にはいるからだ。

オリジナルが心配性でクローンを大勢作ったのは今の私にしてみれば邪魔以外のなにものでもない。たいして価値のないクローンは一人づつ抹殺していっている。そのうち重要な者だけになるはずだ。

悩みの種は、2年前の10月の記憶が私には全くないことだ。かなり重要事項が決定されたらしい、とだけわかっている。

ずっと探し続けていたのだが、ようやく動き出す気配があった。

クローンにしては家庭的で文化的な生活を好む者がいたらしく、珍しいパターンで、異種の血が混じった子どもたちが生まれていたらしい。

ギルバートというもう一人の私が、その子どもらを拉致して、火星から金星へ渡るという情報を入手した。

クローンで自ら名前を名乗るのは、それ相当の人物だからだ。

私はギルバートを追って金星へ行くことにした。テレポーテーションは地球と金星の座標次第では失敗する確率が高いため、宇宙艇で向かう。

不安はない。私はいつでも切り抜けてこれたのだから。

ギルバートもただのクローンならば、殺すだけだ。もちろん情報はいただく!

唯一無二の私になるのだ!

子どもらは見逃してやってもいいだろう。

まっておれ。ギルバート!


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