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規則正しく並んでいる銀色の針に黄色い糸を引っ掛けてゆく。途中、模様を作る場所は休み目にして、コマで一気に一段編む。

また繰り返し。気が遠くなりそうだ。だが、彼女は黙々と続ける。

「そこにいるのか?」

「そうだ」

「なぜこちらまで来れなかった?」

「そんなことより、クローンを殺したな?!私は宿り木をなくしてしまった!」

「やつは情報を持っていなかった」

「情報が欲しいのか?」

「そうだ」

「私もそちらが探してる情報は持っていない」

「なんだと?…では、別口か…」

声が途切れた。

「GG。頭の中で誰と会話してたの?私、編み方間違えちゃったわ!」

ニアが怒りに満ちていた。私も怒りに満ちる。

編み機を壊したい衝動に駆られるが、ニアの自制心に止められた。

冷静に、冷静に。

声の正体がわかった。やはり私だった。私のクローン。或いはオリジナル。

しかし、他のクローンから情報を集めているのなら、オリジナルの線は薄いかもしれない。

一体、何人のクローンが用意されているのだろうか?声は「別口」と言っていた。

別口のクローンが情報を持っている。とても興味深い。

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