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桜町幻想奇譚  作者: 里芽
雪洞鉄道
131/360

第三十一夜:雪洞鉄道(1)

 夜、床に就いている時どこか遠くから祭囃子が聞こえることがある。祭りも無いし、人が外を出歩くような時間ではもう無いのに。更に不思議なことにその祭囃子を聞くと体が動かなくなるらしい。

 そして急速に眠気を感じ、ものの数十秒で眠ってしまう。


 さて。朝になって目を覚ますと、手の甲に判子らしきものが押されている。赤い、円の中に不思議な模様が描かれたものらしい。その模様、不思議なことにどれだけ洗っても少しも落ちないのだそうだ。

 更に不思議なことに眠気を誘う祭囃子は全員の耳に届くわけではないらしい。

 朝、手の甲に判子が押されていた者のみが聞いたらしい。


 どれだけ洗っても落ちない模様は、放っておいても一日で消えたそうだ。


雪洞(ぼんぼり)鉄道』


「汽笛が聞こえた?」

 声を揃え、ある人物の発した発言を返す文芸部員。彼女達の視線の先にいるのはこの部唯一の男子部員である御笠環であった。

 環は神妙な面持ちでこくりと頷くとことの仔細を語りだす。


「昨日の夜、寝ようと思ってベッドに入って……でもすぐには眠れなくて、寝返りを何度もうちながらうとうとしていたんです。そしたら、外から汽笛が聞こえたんです。はっきりと。びっくりして、それで僕慌てて起き上がろうとしたんです。けれど何故だか体が少しも動きませんでした。その直後急に眠くなって……眠ってしまったんです。それから朝が来て……目を覚ましたら」

 と言い、自分の右手の甲を指差した。手の甲は正方形に切ったガーゼで覆われている。それを貼りつけているテープを剥がし、ガーゼをとった。

 そこからのぞいたのは傷――ではなく、赤い紋様。ピンポン玉が丁度入りそうな円の中に、直線と曲線の混ざった幾何学的な模様が描かれている。痣や腫れの類ではなく、インクか何かでつけられたものの様子。判子か何かを押されたらしい。


「これが手に。しかもこれ洗剤使ってごしごしこすっても全然落ちないんです。……ああ、でも朝に比べて大分薄くなっているような?」


「不思議なお話ですねえ」

 暢気な声でそう言った陽菜をちらりと見ながら、全くだよ本当に……と嘆息。

 再び手の甲にガーゼを被せる。環曰く痛みは全く無いそうだが、全然落ちないヘンテコな模様なんかを晒していたら周りの人から色々言われそうだと思い、とりあえずこうして隠しているらしい。一応クラスの人達には近所の野良猫に思いっきり引っかかれたと言ったそうで。


「汽笛のこととか、体が動かなかった……ということについてはまだ説明がつきます。一種の睡眠障害に陥っていて――いわゆる金縛りみたいな状態になっていたと考えればまあそんなに不思議なことではないかなと思います。実際家族の誰も汽笛なんて聞いていなかったようですし、同じ学校に通っている近所の友人にも聞きましたけれど、僕より眠りについたのはずっと遅かったにも関わらず、やっぱりそんなもの聞いた覚えは無いと言っていましたから」


「問題はその手の甲についている模様ね」

 今日も部室に遊びに来ていた佳花は真剣な表情だ。そうなんですよと環は参った風に頭を抱え。


「寝る時にはありませんでした、絶対、確実に。となると僕が眠りについてから目を覚ますまでの間につけられたということになるのですが。部屋と窓には鍵がかかっていますし、両親共にこういう悪戯をするような人ではありません。姉達はまあ確かにこういうことが好きそうな人種ではありますが、鍵を開ける(すべ)はもっていないはずですし……。大体こんなアルコールとかありとあらゆるものを使っても全く落ちないインクなんか持っているわけないでしょうし。もう朝からずっとこの出来事について色々考えていて、頭の中ぐっちゃぐちゃですよ、小説執筆に集中出来ないレベルですよ!」

 引き続き抱えている頭の中にはきっとびっちりと、疑問、疑問、疑問が詰まっていることだろう。彼の話を興味津々に聞いていたさくらは机の上に視線を動かす。成程確かに環の前に置かれている原稿用紙は真っ白まっさら綺麗さっぱり何も書いていない。


「そりゃまあ変な話だ。……しかし環、実はあたしそれと全く同じ話を別の人から今日、聞いたんだ」

 その言葉に環は身を乗り出し、他の三人も今度はほのりに注目。四人の視線を一手に受けたほのりは誇らしげに胸を張る。


「聞いた、といってもその人が友達と喋っているのを盗み聞きしただけなんだけれど。やっぱりあんたと同じように、眠ろうとベッドに入っている時に汽笛を聞いたかと思ったら金縛りにあって、そのまま眠ってしまったんだって。それでもって目を覚ましたら手の甲に変なものが押されていた――と」


「クラスの人で、そんな不思議な出来事に遭遇した人がいたの?」


「プチ騒ぎになっていたわよ、クラス内で。まあサクはいつもの通り読書に夢中で周りの声なんて少しも聞いていなかっただろうけれど」


「一体誰が?」


「中田さん。中田美香子」


「なか……?」

 いつもの通り。さくらはその名を聞いてもぱっと顔を思い浮かべることが出来なかった。呆れた風に自分のことを見ているほのりから詳細な情報を幾つも貰い、ようやくそれっぽい顔が頭に出てくる。しかし出てきた顔が果たして本当に合っているのか、自信は無く。


「ああ、あの人かしら……」


「その人も桜町の人ですか? 近所では聞いた覚えの無い名前ですが」


「うんにゃ、その子は舞花市に住んでいるわ」

 さくらのことはとりあえず放っておいて、会話する二人。環はその新情報を耳にしたことでより混乱してしまったようだ。睡眠障害で説明出来ない出来事だったのか、あれはと唸りだす。ほのりはますます混乱させちゃってごめんなさいねと口では言っているが、顔は笑っている。混乱している環を更に混乱させて楽しんでいるのだ。

 一方思いっきり無視されたさくらは、環とほのりが話してくれた出来事に似たものを、文字で目にしたことがあることを思い出した。その文章を頭から慎重に引っ張り出す。

 

「音……聞こえて……眠くなって、眠って……朝起きたら……不思議な紋様が手の甲に……」

 その引っ張り出す過程が全て、声で漏れている。一人突然ぶつくさ小声で言い始めたさくらをほのりと環が見ている。その顔は若干引き気味。


「あの、もしもし、サク?」


「臼井先輩、またおかしくなっちゃったんですか?」

 また、という部分をやけに強調。そんな二人の声は今のさくらには届いていない。やがてさくらははっとした表情を浮かべるのと共に、大声で「やっぱり、あの話とそっくりなんだわ!」と叫ぶ。突然の大きな声に全員仰天。


「あの話って何?」


「桜村奇譚集に、似た話が載っているの! 御笠君が話してくれたものとほぼ同じ出来事について記されていたことを思い出したわ。ただ、聞こえてきたものは汽笛ではなく、祭囃子だったけれど」


「祭囃子、ですか?」


「環、あんた祭囃子を汽笛と勘違いしたんじゃない?」


「あれは間違いなく汽笛でした。というか汽笛と祭囃子を間違える人なんていませんよ!」

 でしょうなあ、と言ってくつくつ笑うほのり。環の反応を見るのが楽しくてしょうがないようだ。

 それにしても、と今度は机に突っ伏してしまう環。体から色々な力が抜けたらしい。


「桜村奇譚集に似たような話が載っていたとは。ああ、ますます頭が混乱してきました。判子のことが無ければこんな悩まずに済んだのに!」


「いっそ開き直って、この辺りの地域に住んでいる人は皆汽笛もしくは祭囃子の幻聴を聞くと体で特殊なインクらしきものを生成し、それで手の甲に紋様を描いてしまう体質なのだ――っていう設定を自分の中で作っちゃえば? そうしたら楽になるわよきっと。ああ、そういう体質なら仕方無いってさあ」


「なるわけないじゃないですか! そんなヘンテコな設定を生み出し、それを心から信じるってただの痛い人ですよ、もう! 妖怪のこととか信じちゃっている臼井先輩並の痛さですよ」

 唐突に自分の名前が出たものだから、さくらはどきっとする。後輩にまで痛い子認定されちゃってまあ……と呆れる一方、生意気先輩舐め舐め発言禁止と環に消しゴムのかけらを投げ飛ばすほのり。環とほのり、両者を優しくたしなめるのは佳花。陽菜はただにこにこ笑っているだけ。


「ああ、いいわねえ御笠君。そんな不思議体験が出来て」


「痛い子と言われたばかりにも関わらず、よくそんな発言が出来るわねあんたも」

 えへへ、と別段環の発言を気にしていなかった上にほのりがいかに呆れているかということにも全く気がついていないさくらは暢気に笑う。


「そうだ、御笠君。桜村奇譚集によると、その紋様は放っておいても一日で消えたそうよ」

 その言葉に対し、素直に安堵すればいいのか桜村奇譚集の記述など信じたくないと言えばいいのか考えあぐねているらしい様子の環は困り顔。


 その後はまた別の話題に移っていき、環が体験した不思議な出来事についての話は終わった。それからその話が蒸し返されることはなく、あっという間に部活の時間は終わりを告げた。


 学校を出、さくらが向かったのは祖父・秋太郎の家。今日はここに泊まるつもりであった。おじいちゃんっ子で、しかもこの家には本が沢山ある。だから彼女は時々この家に泊まるのだ。いつでも泊まれるようにと着替えも幾つかこの家の二階にある部屋に置いている。明日は休みだから、ゆっくりのんびりと過ごせる。ちなみに冬休みは二十五日から。

 少し本を読んだ後、まだ仕事中の祖父と夕飯だけ今日はここで食べるという弥助の為に食事を作ってやろうと考えていたさくらだったが、いつもの通り読書に夢中になっている内に料理のことなどすっかり忘れ、気がつけば秋太郎と弥助が来ていた。


「いらっしゃい、さくら」

 くつろぎながら本を読んでいたさくらに、秋太郎が優しく声をかける。その声に気がつき視線を本から外したさくらははっとする。


「おじいちゃん! ああ、ごめんなさい。私二人の為に夕飯を作ってあげようと思っていたのに……」

 慌てて謝るさくらに気にしなくていいよと秋太郎は本当に少しも気にしていない風な笑みを見せる。その隣にいた弥助はこくこく頷いた後、意地悪げに笑ってみせる。


「そうそう。最初からさくらがこの家に来て読書の誘惑に負けず、負けてもキリの良いところでやめにして夕飯を作るなんてこと、これっぽっちも期待していなかったからな」


「そこまで期待していなかったってところを強調しなくても。あ、おじいちゃん夕飯作るの手伝うわ」


「ありがとうね、さくら。それじゃあ遠慮しないでお願いしようかな。弥助は適当にTVでも見ていなさい」

 と秋太郎が言う前に、弥助はTVの電源をつけていた。くつろぐ気満々だ。

 しかし自主的にちゃぶ台を拭いたり、箸等の準備をしたりしてくれた。弥助はそういうところがしっかりしている。出雲だったら、言わないと動かない、言われてもまず動かない。動かざること山の如し。


 やや遅めの夕飯。ご飯に味噌汁、漬物、豚のしょうが焼き。調理の殆どは秋太郎がやり、さくらは材料を切ったり、道具を洗ったりした位だった。別にさくらも料理が出来ないわけではない。ただ秋太郎がてきぱきと、次々と作業を進めていったので殆ど何も出来なかっただけなのだ。

 三人揃って手を合わせ、いただきます。


「ああ、やっぱりおじいちゃんの作った味噌汁美味しいなあ。母さんのとはまた違うのよね」


「豚のしょうが焼きも美味いっすねえ。キャベツと一緒に食うと更に美味い。いやあ、ご飯がすすむ、すすむ」

 客だからって少しの遠慮もしない弥助は、山盛りご飯に山ほど肉とキャベツをのせ、それをまるで水でも飲むかのように口の中へ流していく。しょうがと醤油の匂いが食欲をそそり、さくらも負けじとぱくぱく食べた。


 食事の最中、さくらはふと今日の部活で話したことを思い出し、秋太郎と弥助に聞かせてやった。秋太郎は弥助とは正反対に上品に、ゆっくりとご飯や漬物を口の中に入れながらさくらの話に耳を傾け、弥助はおかわりしたご飯をかきこみつつ、時々さくらの方へ視線を向ける。一応話は聞いてくれているらしい。


「ねえおじいちゃん。これと似たようなものが、桜村奇譚集に載っていたわよね?」


「そうだねえ、載っていたね。奇譚集には汽笛ではなく、祭囃子とあったが。ふふ、懐かしいなあ」

 にこり微笑んだ後、遠い過去を懐かしむように目を細める。どうしてそのような表情になったのかさくらは不思議でたまらず、首傾げ。その様子を見て秋太郎がほんの少し意地悪っぽい笑みをみせた。


「実はね、私は昔あの記述通りの体験をしたことがあったんだ。正確に言うなら記述通りではないが。私が聞いたのも祭囃子ではなく、汽笛だった」


「え、嘘、本当!?」

 秋太郎から一度もそんな話を聞いたことの無かったさくらは驚き、手にしていた箸をぽろりと落とし、ちゃぶ台に手をついて思わず膝立ち。そういや昔そんなこと話していたなあと熱い味噌汁を、喉を鳴らして飲み干した弥助の発言。

 弥助さんも知っていたんですか、と驚けばああと素直に二人頷き。


「三年前位にね。ぶおうん、ぼおうんという汽笛が聞こえたかと思ったら急に眠くなってねえ……それから何があったのかは覚えていない。何かとても長い夢を見たような気がするけれど、どんな夢だったか少しも覚えていなかった。おまけに手の甲には判子が押されていて……何だかそれを見たら温かくて、それでいて少し寂しい気持ちになったよ」


「どうして私に話してくれなかったの、そんな素敵な話!」


「さくらに言ったら根掘り葉掘り、そりゃあもうしつこく聞かれるからそれが嫌だったんだろうよ」


「そ、そうなのおじいちゃん?」


「ははは」

 ただ満面の笑みを浮かべ、笑うだけ。弥助の発言を決して否定しない。決して。さくらは酷いわ二人共と口をすぼめて拗ね、二人はそれを見て楽しそうに笑った。


「そういう話はあっちの世界でも聞くな。同じようにそこで聞こえるはずの無い音が聞こえたかと思ったら眠くなって、目を覚ましたら手の甲に判子が押されていたっていうの。どうやらその音を聞くと、こちらでもあちらでもない、別の世界に飛ばされちまうようなんだが、詳しいことは誰も知らない。何せそこでの出来事は起きたら全部忘れちまうからな」


「それじゃあ、妖の仕業ではないんですか」


「多分? やっぱりその辺りもはっきりとは分からないっすが」

 

 弥助の返事を聞いた後、さくらは秋太郎にその数年前の出来事のことを根掘り葉掘りそりゃもうしつこく聞き始める。聞かれる側の秋太郎は彼女の質問全てに何らかの答えを律儀に返し、弥助は呆れ顔。


「あっしだったらうるさいいい加減にしろと今頃殴っているな……」

 秋太郎の律儀っぷりに感心し、さくらのしつこさに呆れつつしょうが焼き最後の一枚を口の中に入れるのだった。

 秋太郎への質問が終った後、さくらは弥助にも色々聞こうとしたが彼が質問に答えるのを断固拒否した為、質問会は強制終了。さくらとしては誠に残念なことではあったが、再びその話題を蒸し返すことは無かった。


 弥助は夕食後もしばらくの間はいたが、さくらが風呂に入っている間に帰ってしまった。

 さくらと秋太郎は一応つけているTVには目もくれず読書の時間を楽しむ。

 気がつけば、もうとっくに寝ている時間に。さくらは秋太郎におやすみの挨拶をし、いつも泊まる時に使っている部屋のある二階へ。

 あらかじめ敷いていた布団の中にもぐりこむ。最初の内は冷えていて、布団よりかえってその外、室内の方が温かい位だったがじき自分の体温によって温められたことで、心地良い温もりを発するようになっていった。


 布団の中にもぐりこんでも、すぐには眠くならない。明日はこの家にある本を沢山読むのだと心に決める。秋太郎の家は本の宝庫。読んだ本より、未だ少しも目を通していない本の方がずっと多い。冬休みになれば、一日中本を読んでいられる。趣味の小説もいっぱい書ける。休みというのは素晴らしいものだと思うさくらだった。


 うつら、うつら。重くなっていく目蓋、彼方へと飛んでいく意識、温かくなる体――。


 その時だ。さくらの耳に聞きなれない音が飛び込んできたのは。

 外で鳴っているといえば鳴っているが、家の中で鳴っているようにも聞こえるその音は最初の内は小さいものだったが、徐々に大きく、はっきりとしてきた。


 ぶおうん、ぶおうん、ぶおうん、ううん。


 力強く、それでいてどこか優しい音。それが何の音であるか気がついた瞬間、さくらの胸が高鳴る。熱く、あるいは冷たくなる体。思わず目を見開いた。にも関わらずそれに映る世界は薄目で見ているかのようにぼやけて見える。

 体が動かない、何も考えられない。耳に、或いは直接頭に飛び込んできているその音がさくらの全てを支配する。


 ぶおうん、ぶおうん、ぶおうん、ううん。しゅっしゅっごっご。


 開けた瞳が自分の意思とは関係なく閉じられていき、僅かこの世界に残っていた意識はどこかへ引っ張られていった。


 ぶおうん、ぶおうん、ぶおうん、ううん。しゅっしゅっごっご――。

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