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19.始めた時、それはどのような小説であれ、作者自身にとっては”最高のもの”だろう

 物語を書くことで一つ気づいたことがある。今まで、長編の物語など書いたこともなかった私には気づけなかった……それ。

 想像できる短編でのみ書いていた私は知らなかった。

 小説の奥深さを。物語の深淵さを。

 短編であれば、筋を変えることなどない。展開は一方的でもなんでも、思いついたまま決まっている。  短編の面白さはある意味アイディア勝負、他、文章力、他世界観など、初めから既にカードを切っているような状態に近いと思う。持ち札を一気に全て出して、どうぞと差し出しているようなものだ。

 別に良い悪いの話ではない。私は、そういった短編しか書いてこなかった。技量もないが、長編を書いては来なかったという意味で。知らなかったんだ。長編は短編とは微妙に違うということを。

 へぼとはいえ、小説と言えるものを初めて3本書いたときに感じた感覚。何か違和感を感じて掴み切れていなかったものが、段々目の前に見えて来たのだと思う。

 長編の作品を書こうと思い立ったとき、完結しない状態では、その小説は作者の中でだけは”最高の”状態と言えるのだと思う。

 未完結の作品は、作者にとってだけは最高の作品だ。何故なら、話の大まかなプロットだけ頭の中で回っていて、そのプロットは、作者の中で最高傑作になっているだろうからだ。

 けれど、当然、物語は、作者の技量や見せ方によって、同じ展開を書いても面白さは変わってくる。まず初めに、作者はそこに気づき、躓く。

 物語の面白さは切り取り方次第だと私は思う。どのような視点でどのように感じるかを切り取るだけで、同じような展開を書いたとしても、全く違う作品に成り代わるし、面白さも変わる。

 これは、小説の特徴だとも言えると思う。

 次に、展開の話だ。初め、物語を始めようと考えたとき、当然作者の頭の中には、一本の筋からなる完璧なる最高傑作がある。短編を書くならそれをそのまま一本調子で書いても良いかもしれないが、長編の場合は少し違うように思う。長編の場合は、当然だが、長い為、様々な作者には予測不能な事態が起きる。……最初から全てを把握しているIQ200くらいの天才な方ならそんなことにはならないだろうが、私みたいなへぼであまり頭の良くない人間だと、初めに思い描いていたストーリーの段階で細かい主人公の心の機微など想像しきれないのだ。その為、長編では、様々な分岐点で今後の展開が分かれてしまうことが良くある。

 ひどい場合だと、展開が完全に真逆になってしまう予測すら簡単に出来ることすらある。

 まるで人生の分かれ道のようなそれだ。

 まぁ、物語の世界に生きるキャラクターたちには、作家が神のように展開を運命づける為、キャラクターたちにとっては完全に人生の分かれ道になりうるわけだが。物語によっては、そこで生死が分かれるなんてのもざらだろう。

 ……、そう、分岐点をもっともっと細かくしていくと、最初の一文字からその物語は分岐点が始まっているとも言える。それは小説全体の構成にも言えるし、文章の書き出し一つとっても細かい分岐点は存在する。

 ……というか、物凄く話がそれているような気がするので、初めに戻すけれど、

 当然ながら、話の展開によってやっぱり物語の方向性は変わっていってしまう。

 何を言いたいのかまたぐちゃぐちゃになってきたような気がするが、

 そういった意味で、小説は奥が深いと思う。

 

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