キャラクターに命を吹き込むということ
初めてエッセイを書くことになるのですが、大したことを書けないので、期待される方などいらっしゃらないだろうとは思いますが、そのような軽い感覚で暫くお付き合いをお願いいたします。
エッセイの記念すべき一話目は、人物像についてです。
キャラクターに命を吹き込むということを私は、こちらのサイトさまに来てから、考え続けているのですが、中々上手く形にならないですね。難しいです、なんて、弱音を吐いてみます。
自らの確立されていく過程を考えて見ても、個性が出来上がるのは、能力の差によって蓄積されていったものが形作るのかなとぼんやり思考してみたりもします。体つきなどの容姿や、話し方や、好きなものや嫌いなもの、そんなものを練り上げていくだけでも個性は出来上がっていくのだろうと思うのだけれど、それ以上に私が難しいと感じているのは、思考の癖、の話です。
個性の違いによって、思考の癖は当然違う筈ですし、その思考からの結論も違って当然。それなのに、私は、そういう人物の書き分けが極めてへたくそなのです。だからこそ、こちらのサイトさまに来てからというものそこが一番の壁になっており、どのように人物に命を吹き込むかということをテーマに悩み続けているわけです。筆力が見ての通りおぼつかない為に、悩んでも悩みに追いつけないというところはあるにはありますが……。キャラクターが画一的になってしまうことは、やっぱり魅力が低いと自らの作品を見ても感じてしまう為に、ため息ものだったりします。
……小説を3本無理やりな形だったとはいえ、完結させてみて、私が自らの力量について思うところは、”自分には、長編を書きあげるだけの胆力はない”という箇所です。こちらのサイトさまに来て初めて書いたローファンタジーの『声を拾って』は、展開がグダグダでしたし、(途中なかだるみを起こし、最終的にキャラクターが途中崩壊してしまっています)『カジュアル』というハートフルな内容にしようと試みた小説では終盤、何故かホラーへ筆が進み、展開が崩壊し、『クジラ』という不思議で奇妙な話を扱おうと腹を決めて書いた3部で完結するお話では、僅か2話目で言葉がぐちゃぐちゃになってしまいました。
今は、完全に開き直り、『液』というホラーと『棘とくすみと綺麗なもの』という小説を書いていますが、果たしてどうなることやらです。(3作品と、こちらのサイトさま用に書いた詩一作からの”書いた時の感覚”を元に、より自分に書きやすい形で抉っているつもりですが……)長編という長い展開の中での話の展開から読ませる小説形式だと、私は、途中でどうしてもなかだるみを起こし、迷走してしまうようだと感じているからです。文章を書く技量がそもそも足りていないのだと思いますが、自らを分析して思うことは、やはり、プロットや、展開をきちんと練られていない点と、キャラクターの濃さが全くないキャラが生きていないという点が大きいのだろうと思います。はっきりとこちらに書き込んでしまうと、キャラ設定がしっかり出来ていないために、小説そのものが、なんだか平べったい薄っぺらな画一的な印象になってしまっている、ということなのだろうと思います。その対策として、本能的に、キャラクターがより少ない形でお話を無理やり進めようとするわけですが、そうなると非常に展開が狭くなってしまい、難しいことになってしまって、無理やりな展開から崩壊につながるのだろうと思います。完結をした小説は、熱量が長くはもたないことは私の性格上理解していたので連載でも7日以内、短編でも2日以内と決めて執筆をしていました。結果は見ての通りです。
書いてみて、理解した自らの実力の手ごたえの件ですが、予測通り、私の限界は、短いスパンだと24時間、長いスパンだと7日だということが目安としてわかった次第です。つまり、形をまず作ってしまえば、展開クズなへぼ小説ですが、私は完結させることが出来るということが自らで実感できたのでした。今挑戦しているのは、作ったプロット通りに進める作品と思い切り自由に書いている作品の方向がどのようになるのかという視点でつくりだしているところです。私の性格上、一話一話区切りをつけた方が、文章を練る余裕が生まれて話が書きやすいということがわかってきました。……ただ、それだと、連載の中での流れや盛り上がりの展開を作りにくく、折角週刊連載のように出来るサイトさまなのに、それが出来ないというのが残念ではあります。もう少し筆力がついたら、自分の理想の(勝手に理想としている小説がたくさんあるのです)長編小説を目指して取り組もうと思います。
……しかし、キャラクターを練るなんて、胆力のない私には、本当にめまいのする作業となりそうです。暴れ馬のような作品の手綱をとるだけでも精一杯なのに、暴れ馬のようなキャラクターたちを一つにまとめるなんて技量、私に備わる日がくるのでしょうか……。
……と、今回はここまで。次回はまた、別のテーマで続きをつらつらと書こうと思います。
ここまで読んでくださった方、有難う御座います。