『ワンセル』
生物…それは単細胞生物、多細胞生物に分けられるそれらに共通して訪れるもの……それは、『死ぬこと』である。こうしてトラックに轢かれ空を飛んで居る俺は『死』というものに直面していると言うことだ。この状況で言えることはただひとつ……さよなら人生……
「やぁ、起きたかい」
「こんにちは、変な人」
「こんにちは、ところで変な人って何かな?」
恐ッ、まるで死神のような殺気!
「何でも無いですよ。」
「まぁ君はトラックに轢かれて死んだわけです。」
「はい」
「てことで転生してもらうね」
「いや人間には拒否権ってものが」
「君死んだから人間じゃないじゃん」
「そこはもう少しオブラートに包みましょうよ」
「人間じゃないんだから拒否権は無いよ?」
「そういう結論ですか。」
「ただ転生するって言っても君は人間に転生する訳じゃないからそこんとこよろしく♪」
「はぁ」
「異世界で君には『ワンセル』という名を広めてもらうから」
「ワンセルって確か単細胞生物のことだった気が……もしかして俺が」
「行ってらっしゃい君のスマホで連絡とれるからね」
「え!?ちょっまっ」
「フフフ頑張って生き延びてね。」