28話 圧倒
「お前がどれほどの強さを持っているか、見せてもらうぞ!!」
ホークの持つ木製の剣が雷をまとう。
ヤバイと思い防御しようとしたが、雷はそれより速く走り俺を貫いた。
「ぐあああああああああああああ!!!!」
身体中をとんでもない痺れと痛みが襲う。
正直、死ぬんじゃないかとさえ思った。
俺はそのまま何も出来ずに、身体から煙を出し地面に倒れた。
そしてそれを見たホークが歩み寄り、剣を向ける。
「立て、もう終わりか?」
つまらなさそうな顔で俺を見下ろす。
「…まだ…だ」
剣を杖代わりにして、なんとか体を起こす。
動くたびに心が折れそうに、もう戦いを辞めたいと思うような激痛が走る。
「そんな立つのもやっとな状態なのに、何故まだ挑もうとする?素直に負けました、降参ですと言ったほうが楽なんじゃないのか?」
理解できぬなと、不思議そうにこちらを見る。
そして剣の先でちょんと俺の右足を突く。
「っああああああああ!!!!」
ただ少しばかり突かれただけなのに、右足を鋭い痛みが走る。
反撃したいのに俺はただ、情けなく剣にしがみつくことしか出来なかった。
「雷のフォースを最小限に抑えたつもりだったが、これにも耐えられないというのか…」
もういいとホークが背を向け、この場を去ろうとする。
「…あんたフォレス三将軍の1人なら、反撃も出来ない雑魚相手でも背を軽々しく向けないほうがいいぜ」
俺はホークが背を向けた瞬間を逃さず、剣に纏った炎のフォースを放った。
「っ!」
それに気づき素早く避けたものの、ホークの服の腕部分が少し焦げ穴を開けた。
体の痛みさえなければ軽い火傷くらいは負わせたかもしれない、だが今の俺にはこれが精一杯だ。
剣を振ったことにより支えを失い、俺は地面に再び倒れた。
「フッ…驚いた、お前もここの雑魚団員と同じかと思ったが…違うようだな。お前のその目は、強い意志を持つものの目だ。」
さっきのつまらなさそうな顔とは打って変わって少し嬉しげな顔をする。
「…俺には護りたい人がいる。だから、だからここでただ地面に伸びているわけにはいかないんだ!」
そうだ、サラを護るためにはこいつと互角に戦えなきゃダメなんだ。
俺はもう一度激痛に耐えながら立ち上がろうとした。
それをホークが止める。
「やめておけ、今のお前に勝ち目などない。無駄に戦ってその『護りたい人』により無様な姿を見せつけるのか?」
俺は何も言い返せなかった。
しばらくの沈黙の後、ホークは何かを思いついたのかニヤリと笑い。
「お前に提案したいことがある」
と言ってきた。




