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夢日禁  作者: 兄
1/1


夢日記をつけはじめて、しばらく。


明確な悪夢を見始めた私は夢日記のほかに「夢日禁」をつけはじめた。


まともだと思っていた私の中の狂気や恐怖を吐き出すように。

寝ていた?


ううん、仰向けに寝かされている、といった方が正しいかもしれない。


とにかくそんな状態だった。

どこか分からない、色さえも。


私は全裸だった。


驚いたことは胸があること。

それはだらしなく外側に流れている。


下半身には常時あった私は無く、手は空を切り、虚しくそれがあった箇所に落ち着いた。


平たい。


私は溜め息をついた。



しばらく寝そべっていた時、体の上に何かが乗った。


犬だ!

ベージュのような色みの……、ゴールデンレトリバー?というものか。


つぶらな瞳、愛らしい表情、体は私と同じくらい大きい。


犬は私の肩を手で掴んだ。脚ではない、手なのだ。筋肉質で体毛が勇ましい腕だ。


突然、犬は後ろに動き、勢い良く私の中に入った。

思わず下半身を確認した。何も入ってない。そもそもこの犬は雌犬だった。

なのに、腹部が熱く感じる。私は思わず気持ちよさと気色悪さの二重の意味で声をあげた。



何だこの状況は。


私は今、女として犬に(しかも雌犬)に犯されている、らしい。挙げ句嫌悪しつつも喘いでいる。


気持ち悪い、早く覚めろ覚めてくれ。なんて悪夢だ。こんな夢今まで一度も…………。



と、思った時、犬と目が合った。


人間がする目をしていた。侮蔑し、嘲るような視線が私にぶつかる。動きが激しさを増していた。


私は涙が出てくるのを感じた。


そして押さえきれない憎しみを込めて呟いたのだ。


「好き。」


私は飛び起きた。

ふと下半身に違和感を感じて、ファスナーをおろした。


勃起していた。


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