夜の飴玉
特に大したオチもないお話です
そんな話が好きな人にはオススメです(笑)
僕はただなにも考えず、そう、無気力に生きることを生き甲斐としている人間だ。
ちゃんと学校へも行くし、授業もまあなるべくは寝ない。割と真面目に、生きている。
しかし、なんだか無気力に見られがちだ。
それは僕が人より興味を持つものが少ないからだろう。
例えば、人間の生活に必要不可欠とされる衣食住の衣。つまり服は結構どうでもいい。ファッションに大して興味がないのだ。選ぶのも面倒臭いから休日でも制服で出掛ける事が殆どだ。家では服を着ることすら億劫なので、何か特別なことがなければ大抵何かを身に纏うことはない。
ごはんも取り敢えず、腹に溜まれば別にいい。空腹という感覚がなければ、食事は特に摂りたいとは思わないだろう。
そんなそんな気持ちも力もない僕の生きてきた中で一番の楽しみは、読書と睡眠、この二つに限る。
文字を追いかけるだけで、勝手に話が進んで行く。ドラマや映画みたいに映像が流れているわけじゃないのに、頭の中で登場人物たちが勝手に動き回る。
この奇妙な感覚というか、複雑であるはず想像が僕は好きだった。もう一つの生き甲斐であるはずの睡眠を削ってしまう程には。
ただ、この本を読んだ後の高揚と喪失感。これらは僕を不安定にさせた。こんなに星も眠るような夜更けだっていうのに、外に飛び出したくなるのだ。
まるでこの世界から全てが、僕以外の命あるものすべて、消え去ったかのような静けさの中に飛び出して、駆け巡りたくなるのだ。
しかし、僕は玄関のドアを開けて、外に出ることはしない。そもそも、この寝床から起き上がる事さえしない。
そう、夜、本を読むときには、ベッドに体を預けて、僅かな明かりで読みとくことにしているのだ。
いつでも眠れる保険をかけているのだけれど、本を持ったまま寝たことは未だない。
カーテンの向こう、窓の外では夜が揺らめいている気配がする。なにもないただの空の世界だ。
僕はそこに行きたくて堪らないのにドアを開けるのにも不甲斐ないほど、意思の強さがない。
夜を飴玉の中に閉じ込めてしまえたらいいのに、こうして寝そべりながら、口のなかの温度には一切なびかない夜を転がすのだ。
甘くも苦くも辛くも酸っぱくもない、詰まらない味の夜に少しだけ歯を立ててみる。
軽い カリッと言う音がして欠けた破片を僕はまた失くしてしまわないようにと思いながら、大切に頬張るのだ。
いつまでもただ気だるく眠っていられる夜を目を閉じて過ごしている。
読んでいただきありがとうございます
一度本を読み始めると、ページの終わりまで止まらなくなってしまう感覚。
本を読むと、創作意欲が湧いちゃって夜だと困ったことに寝付けなくなってしまいます。
だからこんな時間に、こんななんも意味がないお話を書いてしまいました〜
今は深夜テンションなので、読み返した時の自分がどんな判断をするかは分からないけれど、このお話割と好きです。
自分でこんな事を言うのはちょっとアレ、ですが(笑)
そんな自己評価は置いておいて、ここまで読んでくださったあなたがこの作品を気に入ってくれたならば嬉しいなと思うわけです。
よかったら、ご感想がもらえるともっと喜びます
面白いよも嬉しいですし、面白くねえよと言ってもらえるのも両方とも嬉しいです〜
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