ガイルと俺
この物語は投稿が通常毎週土曜日ですが、時々遅れる場合があります。
ご了承お願いします。
1俺とガイル
俺はその日目が覚めた。何日ぶりだろうか、空を見るのは。
その場では頭が混乱してよく分からなかった。死んだはずの俺が今ここにいる。いや違う、ここはあの世だ。そうだった。でも、なぜ死んだ?その理由が分からない。だが、だんだん浮かんでくる。あの忌々しい顔つきをした奴のすがたが。そうあいつの名は・・・。あいつはかつて俺の親友であった。「親友」という文字から一瞬で伝わってきた。そして、もうひとつ浮かんでくる。まさに、殺人鬼。あの兵器は大規模設置型爆弾ラグナロク。その開発者が俺のかつての親友、ガイル。ガイル・デストロ・シーヴァ。俺はガイルの助手をしていた。ある日、俺はガイルに、
「なあ、僕の助手になってくれないかい?」
と、何の前提もなく、話しかけてきたのだ。正直、何が言いたいのか分からなかった。だが、俺は何のためらいもなく、
「いいよ。でも、どういう奴作るの?」
「世界を変えるスゲー奴。」
俺はこの言葉を信じて、助手をすることを決めた。
俺とガイルは7年前の中学の時から同じでお互い知り合ったのは中学2年のときの自由研究でのことだった。互いに成績を競い合い、研究のチームで優秀賞を取った時は互いに喜び合った。そのとき開発したデータ、それこそがラグナロクの一部のユニット「タイダルレンチ」であった。タイダルレンチは何かの現象をさらに大規模にしてしまう、画期的かつ、危険性の高い技術だった。だが、そのタイダルレンチを悪用したのがあの男、ガイルであった。ガイルはタイダルレンチを大量に使うことで、爆発を全世界に向けて放つのが目的だった。そんなことがあのノートにかいてあることなど知る良しもなかった。
誘われたときも、助手をしているときも、ラグナロクが作動する40分前までは、何の変わりどころもなく、笑顔だった。そう、40前まで
そして、俺は知った。奴がこの世の敵であることを。
俺はガイルがいる、研究室まで夢中になって走った。銃口を向ける準備はもう整っていた。ドアの向こうにいる奴を撃って、たとえ、親友だとしても、あれを放つ時点で世界に対して、俺に対しての裏切りなのだから。だから、俺は許さない。
この俺、アイヴ・フォルクス・ニードは、奴を討つ。