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あんずの木の下  作者: 東條 瑛梨
プロローグ
1/9

始まり

「咲ー、ご飯よー。」

「分かった―今行く!」


 階段を下りながら窓の外を見ると、あんずの木が目に入る。今年も見事な花をつけた。庭のあんずの木は、私が生まれたときに祖父母が植えてくれたものだ。21年、一緒に育ってきた。

 決して派手な花ではないけれど、私はどんな花よりもあんずの花が好き。


「今日は遅いの?」

「ううん、夕飯には帰るよ。」

「そう、んじゃ今日は咲の好きなグラタンにしましょう。」

「やったー♪…んじゃ、行ってきます!」


 玄関に出て、自転車の鍵をさがして顔を上げると、そこにはあんずの木があった。


「立派になったわねー。今年もあんず漬けが楽しみだなーっ。」


 …ペシペシ


 小さい子の頭をポンポンするように、やさしくあんずの木を軽く叩いた。…その瞬間!


「…っん…なんかくらく…ら…す…」


_______________


 なんだかぽかぽかするな…あれ、ていうか私何してるんだろ…目を覚ますと、そこには知らない天井があった。どうやら私寝かせられてるみたい。体を起こそうとすると、頭痛が走った。


「うっ…いったあい…」


 体を起こそうとするのを断念して、ごろんと横を向いてみた。すると、そこに見えるのは見事な庭…なっ、なにこれ、どこぞのお金持ちの家よ…こ、ここはどこー?

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