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貴夜と奈鶴  作者: かわ
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「あ、流れ星」

「え?」

「だから流れ…ほらまた!」

 そう言って両手を組んで一心にお祈りする姿がとても可愛らしく見える。

「…何お願いしてるの?」

「こういうのって言っちゃったら叶わないから、言わない」

「言わなくても叶わないけど、言ってくれたら叶うかもしれないよ。ほらほら言っちゃえ」

「…………それ、間違ってもガキの前で言っちゃだめだよ」

「って、もう遅いじゃない、それ」

「?」

「わかんないならいいよ」

 それはさて置き、星なんかに願ったことを聞き出し、私の手で確実に叶えてやるべく願い事を力尽くで聞き出す。

 ほんのりと抵抗を見せるも、数分の攻防の末、「怒らないでね」と言う前置きを経て口を割らせることに成功した。

「…あのね。姉ちゃんの料理が美味しくなりますようにって」

「…………」

 ああ、可愛い弟よ。

 お前が望むのならばその願い、叶えてやろうじゃないか。


 翌日から味の強い…味覚を麻痺させることが目的の料理をひとつきに渡り奈鶴に食べさせ続けた。






味がわからなければ美味いも不味いもないと言う…

なんと言うアバウトな姉ちゃんなんだ。

因みに味覚麻痺は治っても、料理下手はしっかり受け継がれています。


2008/03/31

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